映画とライフデザイン

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映画「ビリギャル 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」有村架純

2015-05-10 21:07:38 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「ビリギャル 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」を映画館で見てきました。


売れまくった本である。本の表紙の女子学生の面構えがいかにもギャルっぽく、思わず手にとりたくなる本である。自分の母校であり、気になって立ち読みしたが購入するには至らなかった。それでも映画化となると気になるので見に行ってみた。最終形は「合格」という結果がわかっているのでどんでん返しはない。途中、家庭内のゴタゴタであやうく家庭崩壊寸前までいってしまうときには、まわりからすすり泣く声がずいぶんと聞こえた。こんなに泣き声がよく聞こえる映画も珍しい。


名古屋の女子高に通うさやか(有村架純)は、偏差値30の学年ビリの成績で金髪パーマに厚化粧、耳にはピアス、極端に短いミニスカートといういで立ちで仲間と夜遊びし放題だ。見かねた母に塾へ通うことを提案され、入塾面接で教師の坪田(伊藤淳史)と出会う。


学力は小学校4年生程度であることがわかり、坪田はそのレベルからさやかの学力を押し上げようとする。しかし、目標は高く、ふたりは慶應大学への受験を目指そうとするのである。自動車修理工場を営む父親は元野球選手で、弟をリトルリーグの頃から鍛えて、甲子園を目指させようとかかりっきりになっていた。そちらに金がかかり、娘の塾費用は母親がパートで稼いだお金でようやく賄っていた。小学校から中学校のレベルと少しづつ学力をつけていたが、偏差値30台から40も上げようとするのは容易ではない。果たしてうまくいくのか?

ともかく有村架純がかわいい。ギャル姿も似合うけど、普通の女子高生姿もかっこいい。おバカキャラ満載で笑いを誘う抜けた感じだが、なんとなく面倒見てあげたい気がしてくる女の子だ。ヤンキー風の茶髪のお兄ちゃんを相手役に持ってくるところがなかなかうまい、

元々附属の女学校でエスカレーターだったので、まったく勉強しなくなるのだ。
この映画は彼女の努力もポイントだが、家庭崩壊ネタで涙を誘うというのが主題に見えてくる。弟が高校球児で野球で進学したのに、まわりのレベルが高すぎてついていけない。そうしているうちに、ヤンキーの友人とつき合うようになり、幼少時から弟をプロの野球選手に育てようと、「星一徹」のように厳しく鍛えていた父親がキレまくる。姉の勉強どころじゃなくなるのである。しかも、母親は授業中寝てばかりいる娘のことで高校に呼び出しばかりくらっている。このあたりで一気にすすり泣く声がシーンとした映画館の中に響く。男の自分は全く涙腺を刺激されなかったが、こういうのって女性は弱いのかなあ?

主人公は第一志望を慶應義塾大学文学部に絞る。自分が受験する頃は英語と社会2科目だった気がする。今は英語、社会、小論文のようだ。自分は文学部を受験していないが、当時から異様な長文の問題を出して記述の多い試験内容だった気がする。福沢諭吉先生の影響か伝統的に慶應には国語はなく、その代わりに小論文が受験科目にある。自分の場合は古文が苦手で、古文が受験科目にない慶應文系を選んだ経緯がある。彼女は数学を捨てているが、自分は数学に受験勉強のかなりのウェイトを注いでいたタイプなので英数社の慶應の受験科目があっていたのだ。それにしても慶應の受験生の話が映画になるなんてちょっとビックリだなあ。


でも大学に入ってからどう過ごすのかというのも大事だし、卒業してそれから先の方が長いんだよね。
先週金曜日に同窓と4人で深夜まで痛飲した。男性3人と女性1人。女性は名前を言えばだれもが知っている偉人の子孫、親戚も有名人だらけで幼稚舎出身のお嬢様。でも婿養子に入った亭主の浮気で熟年離婚だ。外様の亭主に財産をもっていかれて裁判沙汰だ。大学生の娘が卒業するまでは落ち着かない。難関資格をとったけど、徒弟のようにこき使われている。かつての殺人的な美貌も今は疲れている。男の1人は普通部出身で現在某有名会社の本部長。一時期は交際費をものすごく使って夜の銀座に週5回の出勤だったが最近は控えめ。やはりオンナがらみの離婚一回で訴訟にあった。男の1人は「御三家」の某高校をでて2年浪人のドロップアウトの部類。有名百貨店をリストラになった時はビックリした。一年無職になった後、不動産管理系中小企業に勤める。家庭はうまくいっているが、今もこき使われている。あとは自分、今回久々の東京勤務を祝ってくれた。これはうれしい。

まあ大学に入ったからといってその先30年の紆余屈折を経験するわけだからね。
その後の「ビリギャル」を20年タームで追いかけてくれるとおもしろいかも?

(参考作品)
【映画公開記念版】 学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話
一発逆転合格


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