ドキュメンタリー映画「JACO」を映画館で見てきました。
天才ベーシストのジャコ・パストリアスを映しだしたドキュメンタリー映画が公開されると聞いた。しかも、彼の人物像を浮き上がらせるためにさまざまなミュージシャンにインタビューしているようだ。その中には自分が敬愛してやまないサックス奏者ウェイン・ショーターもいるではないか。これは見に行くしかないと映画館に急いだ。映画館は満席で、女性は少なく音楽ファンと思しき中年の男性が目立った。
1976年当時、自分は音楽好きの高校生だった。噂の天才ベーシストの登場に各音楽雑誌はジャコパストリアスの強烈なテクニックを取り上げていた。ベストセラー「ヘビーウェザー」の中で、ウェインショーターのソプラノサックスにはじまる「ティーン・タウン」ではそれまで聴いたことのないベースソロで我々の前に存在感を示す。これはすげえやと思った。
でも37歳で早死にしてしまう。ジミー・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリンといったロックのスター同様あっという間にあの世に行ってしまった。独創性あふれるプレイを見せてくれると一方で、生活がずいぶんと荒れていたようだ。最後の死に方は決してきれいとは言えないむごい話だ。
1.ウェザーリポート
マイルスデイビス、ウェインショーター、ハービーハンコック、ロンカーター、トニーウィリアムズの史上最強ともいえるマイルスデイビスクインテットの中でウェインショーターの役割は大きかった。70年代にかけてエレクトリック化したマイルスの「イン・ア・サイレント・ウェイ」で参加したジョー・ザヴィヌルと組んでウェザーリポートが1971年誕生する。これはこれでショッキングであった。
ウェインショーターもまだ健在↓でうれしい。
当初はマイルスの「イン・ア・サイレント・ウェイ」や名作「ビッチェズ・ブリュー」の延長線上のタッチであったが、当時クロスオーバーと呼んでいた音楽の系統で徐々にファンクな要素が加わる。同じマイルスデイビスのバンドにいたハービーハンコックのファンキーなサウンドの影響もあるかもしれない。そのころ登場したのがジャコパストリアスである。彼の登場はウェザーリポートのサウンドに深みを与えた。
この映画でも取り上げられているが、ジョーザヴィヌルとジャコパストリアスには確執めいたものがあったようだ。天才同士やむを得ない部分があるだろう。ウェインショーターという巨匠の裏でリズムセクションを担当する中で、むしろリードギター的な動きをする天才ベーシストとキーボードに争いが起きてもおかしくない。クリームのライブを聴くと、エリッククラプトン、ジャックブルース、ジンジャーベイカーそれぞれが自分の力量を示すがごとくのセッションに走るのと似たようなものだ。
でもこの映画で鳴り響くウェザーリポートの曲での2人の競演には何とも言えない凄味を感じる。
2.ジョニ・ミッチェル
映画の案内を見て、並みいるジャズミュージシャンの中にフォーク系のジョニ・ミッチェルがいるのに不自然さを感じた。でも映画が進む中、ジョニのアコースティックサウンドに独創性あふれるジャコパストリアスのベースがしっくりなじむのを聴いて驚いた。これも凄い。
共演ライブより
3.マイルスデイビスの追悼曲
マイルスデイビスとジャコパストリアスとは直接共演していない。それでもマイルスは晩年に「ミスター・パストリアス」という曲を書いてある。ジャコパストリアスのプレイへの敬愛をこめたものであろう。なかなか素敵な曲である。映画の中で演奏されたものがyoutubeにアップされている。↓
中学生のころからずっと追いかけているウェインショーターやハービーハンコックが健在なのは本当にうれしい。自分もまだまだ頑張らねばという思いを強くした。
天才ベーシストのジャコ・パストリアスを映しだしたドキュメンタリー映画が公開されると聞いた。しかも、彼の人物像を浮き上がらせるためにさまざまなミュージシャンにインタビューしているようだ。その中には自分が敬愛してやまないサックス奏者ウェイン・ショーターもいるではないか。これは見に行くしかないと映画館に急いだ。映画館は満席で、女性は少なく音楽ファンと思しき中年の男性が目立った。
1976年当時、自分は音楽好きの高校生だった。噂の天才ベーシストの登場に各音楽雑誌はジャコパストリアスの強烈なテクニックを取り上げていた。ベストセラー「ヘビーウェザー」の中で、ウェインショーターのソプラノサックスにはじまる「ティーン・タウン」ではそれまで聴いたことのないベースソロで我々の前に存在感を示す。これはすげえやと思った。
でも37歳で早死にしてしまう。ジミー・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリンといったロックのスター同様あっという間にあの世に行ってしまった。独創性あふれるプレイを見せてくれると一方で、生活がずいぶんと荒れていたようだ。最後の死に方は決してきれいとは言えないむごい話だ。
1.ウェザーリポート
マイルスデイビス、ウェインショーター、ハービーハンコック、ロンカーター、トニーウィリアムズの史上最強ともいえるマイルスデイビスクインテットの中でウェインショーターの役割は大きかった。70年代にかけてエレクトリック化したマイルスの「イン・ア・サイレント・ウェイ」で参加したジョー・ザヴィヌルと組んでウェザーリポートが1971年誕生する。これはこれでショッキングであった。
ウェインショーターもまだ健在↓でうれしい。
当初はマイルスの「イン・ア・サイレント・ウェイ」や名作「ビッチェズ・ブリュー」の延長線上のタッチであったが、当時クロスオーバーと呼んでいた音楽の系統で徐々にファンクな要素が加わる。同じマイルスデイビスのバンドにいたハービーハンコックのファンキーなサウンドの影響もあるかもしれない。そのころ登場したのがジャコパストリアスである。彼の登場はウェザーリポートのサウンドに深みを与えた。
この映画でも取り上げられているが、ジョーザヴィヌルとジャコパストリアスには確執めいたものがあったようだ。天才同士やむを得ない部分があるだろう。ウェインショーターという巨匠の裏でリズムセクションを担当する中で、むしろリードギター的な動きをする天才ベーシストとキーボードに争いが起きてもおかしくない。クリームのライブを聴くと、エリッククラプトン、ジャックブルース、ジンジャーベイカーそれぞれが自分の力量を示すがごとくのセッションに走るのと似たようなものだ。
でもこの映画で鳴り響くウェザーリポートの曲での2人の競演には何とも言えない凄味を感じる。
2.ジョニ・ミッチェル
映画の案内を見て、並みいるジャズミュージシャンの中にフォーク系のジョニ・ミッチェルがいるのに不自然さを感じた。でも映画が進む中、ジョニのアコースティックサウンドに独創性あふれるジャコパストリアスのベースがしっくりなじむのを聴いて驚いた。これも凄い。
共演ライブより
3.マイルスデイビスの追悼曲
マイルスデイビスとジャコパストリアスとは直接共演していない。それでもマイルスは晩年に「ミスター・パストリアス」という曲を書いてある。ジャコパストリアスのプレイへの敬愛をこめたものであろう。なかなか素敵な曲である。映画の中で演奏されたものがyoutubeにアップされている。↓
中学生のころからずっと追いかけているウェインショーターやハービーハンコックが健在なのは本当にうれしい。自分もまだまだ頑張らねばという思いを強くした。