映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

映画「サムライ」 アランドロン

2016-12-31 17:57:32 | 映画(洋画 69年以前)
映画「サムライ」は1967年のアランドロン主演のフランス映画である。


アランドロン主演でもこの映画はなかなか見るチャンスがなかった作品だ。いわゆるフィルムノワールとされるジャンルに入る渋い映画で、極めて寡黙に演じるアランドロンの魅力が満載である。

ジェフ・コステロ(アランドロン)は古ぼけたホテルに小鳥とともに暮らす殺し屋だ。鍵のあいているシトロエンに忍び込み合鍵で車を発進させ、場末の修理工場へ向かう。そこでナンバープレートを変えてそのままナイトクラブに行き、経営者を殺す。その場を立ち去ろうとしたら、クラブで演奏する女性ピアニスト(カティ・ロシェ)とすれ違う。ジェフはアリバイを示すために真夜中に愛人(ナタリードロン)のところへ行く。


殺しの現場に警察がすぐ駆けつけた。目撃者の証言では、帽子をかぶったトレンチコートの男らしい。街の賭場でカードゲームしているジェフは警察に引っ張られる。クラブの店員に面通しをしたが、ピアニストはこの男でないと証言し、愛人は自分のところにいたと話したのでジェフは釈放される。釈放されたジェフは依頼人筋と待ち合わせるが、「おまえは取り調べを受けただろ」と言われ銃で撃たれる。

警部(フランソワ・ペリエ)はアリバイを示す証言があってもジェフを犯人とにらんでいたので、そのまま内偵を続ける。一方で依頼人筋はある事情からもう一度ジェフに接近し、報酬を払うと同時にもうひと仕事をしてほしいというのであるが。。。

1.アランドロン
1960年の「太陽がいっぱい」は全世界でアランドロンの名をとどろかせる。そこでは役柄からすると殺人を犯した単なる若いアンちゃんなんだけど、60年代から70年代にかけて日本でもすごい人気だった。ハンサムというとアランドロンの名前がすぐさま出てくるくらいの存在である。「太陽がいっぱい」で裸でヨットの舵をとるアランドロンの写真を下敷きの中に入れていた小学校や中学の同級生もずいぶんといた。


この映画でも確かにそのカッコよさがにじみ出ている。端正な顔立ちにトランチコートがよく似合う。しかも寡黙である。登場人物の動きが割とあるのに、映画全体に無駄なセリフが少ないフィルムノワールのタッチである。主人公ジェフが犯人と警部に決めつけられるが、いったん釈放される。

それでも警察は盗聴をかけたり、尾行をする。この地下鉄での尾行シーンがいい。60年代後半のパリの街並みが映像ににじみ出る。パリの警察が威信をかけて、至る駅周辺でアランドロン演じるジェフをマークする。ジェフも電車を降りないようでドアが閉まる寸前で降りたりして懸命にまこうとする。沈黙の中で繰り広げられる心理戦が見ものだ。


2.美女二人
ナタリードロンは当時アランドロン夫人である。これがまた美しい。設定では娼婦ということであるが、下品なイメージはない。旦那にまだまだ映画界で仕事をさせてくれと言ってから関係が悪化したと言われる。あまり資料がなくわからないが、ピアニストを演じたこの映画のカギとなる存在のカティ・ロシェが魅力的だ。黒人ということだが、メイクであろうか?この細みの女性の魅力も映画の格をあげている。


どうして殺し屋を依頼主が雇ったのか?殺し屋ジェフはどういう素性に育った男なのか?愛人とされる女はどういう素性で、ジェフとどういう関係なのか?ナンバープレートを変える自動車修理工はどういう男なのか?疑問は尽きない。でも何も明かさず、最後まで進む。簡潔だ。

この映画の寡黙ぶりはいろんな映画に影響を与えていると言われる。確かにそうだが、個人的にはアランドロンの一時期のライバルであるチャールズ・ブロンソン主演の「メカニック」の冒頭でセリフなく10分以上ブロンソンが殺しのための仕事をするシーンを連想した。殺し屋の過ごした数日という設定はある意味トムクルーズ「コラテラル」を彷彿するものもある。
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映画「聖杯たちの騎士」 テレンス・マリック&クリスチャン・ベイル

2016-12-31 15:08:27 | 映画(洋画:2016年以降主演男性)
映画「聖杯たちの騎士」を映画館で見てきました。


テレンス・マリック監督の新作である。出演者は超豪華でクリスチャンベールにケイトブランシェット、ナタリーポートマンなどの女優陣が加わる。以前カンヌ映画祭パルムドールの「ツリー・オブ・ライフ」を見た時は、あまりに抽象すぎて何が何だかさっぱりわからなかった。その後の「トゥ・ザ・ワンダー」は映像美がすばらしくうなってしまった。どうせまたその手の類かな?と思いながらも、3年連続でアカデミー賞撮影賞の名手エマニュエル・ルベツキが今回も撮影者だとわかると、一度その映像は映画館で見てみたくなる。

舞台はハリウッドとラスベガスで繰り広げられる、煌びやかなセレブリティの世界。脚本家として成功への階段を駆け上がったリックは、業界の有力者の豪邸で開かれるパーティーに頻繁に招かれ、金と欲望にまみれた頻繁に出入りし、そこで出会った女たちとの享楽的な日々に溺れていく。

一方で、崩壊した家族の絆を取り戻そうと奔走し、富と引き換えに自分を見失っていく自らの姿に人生に胸を痛めてもいた漠然とした不安を抱いていた。やがて、“漠然とここにはない何か”を探してさまよい始めたリックは、6人の美女たちと巡り会う。彼には、女たちは自分が知るよりも多くのことを知っているように思えた。彼女たちに導かれ、リックは自らが探し求めていたものへと近づいて行く——。(作品情報引用)


こういう作品情報はあるが、細かい説明は一切ない。
作品情報らしきものが語られるセリフもないし、俳優の動きで何かが想像できるわけでもない。

海辺や大豪邸とそのプールで遊ぶ映像などにあわせてクリスチャンベールと美女たちが出てくる。内容はさっぱりわからない。よくぞ集めたという美女たちに接近し、映画は続くだけで、これといったストーリーはない。「トゥザ・ワンダー」の時にはなんとなくこんな感じという動きがわかって、そのわからなさを埋めるエマニュエル・ルベツキの映像が堪能できたのでまだよかったけど、これはちょっとね。。。。
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2016年読了本

2016-12-31 11:17:03 | 
1.ヘイトスピーチ 安田浩一
2.ふわふわ主婦のインバウンド旋風で儲ける「おもてなし」不動産投資 板垣ひろ美
3.中古アパート・マンションが生まれ変わる airbnb空室物件活用術
4.常識外の一手 谷川浩司
5.桁外れの結果を出す人は、人の見ていないところで何をしているのか 鳩山玲人
6.「オモロー式」不動産投資講座
7.映画時評2009-2011 蓮實重彦◎
8.映画が語る昭和史 川西怜子
9.脳内イメージと映像 吉田直哉
10.権力の終焉 モイセス・ナイム
11.旅はゲストルーム 浦一也
12.僕の死に方 金子哲雄
13.WORK RULES ラズロ・ポック
14.老後破産したくなければいますぐ「都市型新築アパート」に投資しなさい  長岐隆弘
(1月)
15.まだ東京で消費しているんですか イケダハヤト
16.あの日 小保方晴子◎
17.好きなようにしてください 楠木建◎◎
18.女子高校生社長経営を学ぶ 椎木
19.東京七福神の町歩き 泉麻人
20.箱の産業 松村秀一他
21.オーソンウェルズ アンドレ・バザン
22.偉人たちのブレイクスル―勉強術 齋藤孝
23.学問の下流化 竹内洋
24.ぼくらの近代建築デラックス 万城目学
(2月)
25.映画西口東口 芝山幹郎◎◎
26.自分を成長させる極意 ハーバードビジネスレビュー
27.反戦、脱原発、リベラルはなぜ敗北するのか 浅羽通明
(3月)
28.年収1億円を実現するFP独立開業読本 黒松雄平
29.リーダーのためのレジリエンス入門 久世
30.言ってはいけない残酷な事実 橘玲◎
31.ザ・町工場 諏訪貴子
32.映画なしでは生きられない 真魚八重子◎
33.仕事で成長する人はなぜ不安を転機にかえられるのか 久世
34.闇経済の怪物たち 溝口敦◎
35.自分で治す気の健康術 早島正雄
(4月)
36.読書は格闘技 瀧本哲史◎◎
37.暴力団 溝口敦
38.東京最後の異界 鴬谷 本橋信宏
39.なぜ人は詐欺師にだまされるか 内藤誼人
40.映画の奈落完結編 伊藤彰彦◎◎
41.面白くて眠れなくなる数学 桜井進
42.天才を考察する デイヴィッド・シェンク◎◎
43.打撃の真髄 榎本喜八伝 松井浩
44.超面白くて眠れなくなる数学 桜井進
45.殺人犯はそこにいる 清水潔◎◎
46.マネーの闇 一橋文哉
47.天才の脳科学 ナンシー・アドリアセン◎
48.日本人が知らない「怖いビジネス」 門倉貴史
49.わかるということの意味 佐伯胖
50.遅読家のための読書術 印南敦史◎
51.翻訳の手法 斎藤兆史
52.暴力団 続 溝口敦
53.ポジショニング戦略 アルライズ、ジャックトラウト◎
54.創作の極意と掟 筒井康隆
55.ニッポンの貧困 中川雅之
56.成瀬巳喜男映画の面影 川本三郎
57.圏外編集者 都築響一◎
58.ノンフィクションはこれを読め2014年
59.アウトローたちの履歴書
60.好き嫌いと才能 楠木建◎
61.天国は水割りの味がする 都築響一
62.波の音が消えるまで上 沢木耕太郎◎◎
63.波の音が消えるまで下 沢木耕太郎◎◎

64.居酒屋ほろ酔い考現学 橋本健二
65.ぼくには数字が風景に見える ダニエル・タメット
(5月)
66.真実 高田昌幸
67.格差の戦後史 橋本健二
68.成功する練習の法則 ダグ・レモフ ◎
69.ぼくは数式で宇宙の美しさを伝えたい クリスティン・バーネット 
70.家族喰い 小野一光
71.リベラルさがうさんくさいのには理由がある 橘玲
72.キリンビール高知支店の奇跡 田村潤◎
73.ヤクザマネー
74.無縁社会 NHK
75.自殺の9割は他殺である
76.はみだす力 スプ二ツ子
77.元祖プロコーチが教える育てる技術 ジョン・ウッデン
78.ニッポンの書評 豊崎由美
79.完全なるチェス 天才ボビーフィッシャーの生涯◎
80.ギャンブル酒放浪記
81.確率思考のコツ
82.愛に生きる 鈴木鎮一◎
83.書いて稼ぐ技術 永江朗
84.覆す力 森内俊之
85.恋する天才科学者 内田真理香
86.江戸の理系力 洋泉社編集部 
87.決定力を鍛える ガルリ・カスパロフ◎
88.賭博偶然の哲学 檜垣立哉
(6月)
89.伯爵夫人 蓮實重彦◎
90.ミライの授業 瀧本哲史
91.超企画会議 川村元気 
92.靴下バカ一代 越智直正
93.「暗黒・中国」からの脱出 顔 伯鈞 ◎
94.詐欺の帝王 溝口敦
95.早期教育と脳 小西行郎
96.伝わる文章を書く技術 印南敦史◎
97.悪い奴ほど出世する ジェフリー・フェファー◎
98.タテ社会の人間関係 中根千恵
99.知性とは何か 佐藤優
100.世界記録はどこまで伸びるのか
101.パトリの方へ
102.1974年のサマークリスマス 柳沢健◎◎
103.あやしい統計フィールドガイド
104.経営学者の読み方 あなたの会社が理不尽な理由 清水勝◎
(7月)
105.直観力を高める数学脳のつくりかた バーバラ・オークリー◎
106.「勝ち方」の流儀 桜井章一、勝間和代
107.調べる論 木村俊介
108.習得への情熱 ジョッシュ・ウェイツキン◎◎
109.だれも買わない本はだれかが買わなきゃならないんだ 都築響一
110.働く、編集者 加藤晴之
111.正直書評 豊崎由美
112.ヒラノ教授の線形計画法物語 今野浩
113.野生の教育論 野村克也
114.世界史の極意 佐藤優
115.面白い本 成毛眞
116.私の東京町歩き 川本三郎◎
117.私説東京繁昌記 小林信彦、荒木経惟◎
118.死んでもいい:マニラ行きの男たち 浜なつこ
119.47原則 服部周作
120.即決営業 堀口龍介◎
121.超一流になるのは才能か努力か アンダース・エリクソン◎

122.超箇条書き 杉野幹人
123.細木数子魔女の履歴書 溝口敦
124.ほとんど記憶のない女  リディア・デイヴィス
125.パーキンソンの法則  CNパーキンソン◎
126.不格好経営 南場智子◎

127.間取りの手帳 佐藤和歌子
128.映画放浪記 色川武大◎
129.反知性主義に陥れないための必読書70冊 文藝春秋
130.でっちあげ 福岡殺人教師事件の真相 福田ますみ◎
131.東京の空の下、今日も町歩き 川本三郎◎

132.めぐらし屋 堀江敏幸
133.リクルート創刊男の大ヒット発想術 くらたまなぶ◎
134.わが悲しき娼婦たちの思い出 Gガルシア・マルケス
135.島へ免許を取りに行く 星野博美
136.小説の方法 伊藤整◎
137.シンプルに考える 森川亮
138.安部公房とわたし 山口果林
139.ヤクザと原発 鈴木智彦
140.大村智物語 馬場◎
141.適応の条件 中根千枝
142.先生と私 佐藤優
143.新宿情話 須田慎太郎
144.東京ひがし案内 森まゆみ
145.六本木アンダーワールド 杉
146.ROADSIDE BOOKS 都築響一
147.覚えない記憶術 樺沢紫苑 
(8月)
148.君は一流のデカになれ 
149.731 青木冨美子◎
150.数学に感動する頭をつくる 栗田哲也◎◎

151.あのメニューが生まれた店 菊池
152.ノンフィクションはこれを読め2013 
153.絆 田中京
154.日本映画を歩く 川本三郎◎
155.ケンブリッジ数学史探偵 北川智子
156.GRIT やりぬく力 アンジェラ・ダックワ―ス◎◎
157.クリントイーストウッド 中条省平
158.時間をかけずに成功する人、こつこつやっても伸びない人 シェーン・スノウ
159.帝都東京を中国革命で歩く 譚 璐美
160.南方熊楠 唐澤太輔
161.東大で文学を学ぶ 辻原登
162.営業と詐欺の間 坂口孝則◎
(9月)
163.リーダーを目指す人の心得 コリンパウエル◎
164.検証学歴の効用 濱中淳子◎

165.映画批評は批評できるか 重政隆文
166.フィールドワーク 佐藤郁哉◎
167.賭けるゆえに我あり 森巣博◎

168.読書は1冊のノートにまとめなさい
169.批評の事情 永江朗◎
170.ギャンブラーの数学 ジョセフ・メイザー
171.映画は爆音でささやく 樋口泰人
172.影響力の正体 チャルディーニ◎
173.バースト!  アルバート=ラズロ・バラバシ
174.究極の鍛練 ジョフ・コルヴァン◎
175.なぜ占い師は信用されるのか 石井裕之
176.日本に絶望している人のための政治入門  三浦瑠璃◎
(10月)
177.日本を滅ぼす教育論議 岡本薫◎◎
178.正直シグナル Aペンドランド
179.格差固定 三浦
180.図解なぜ人は詐欺師にだまされるか 内藤誼人
181.狼の牙を折れ 門田隆将
182.世界の経済学者はいま何を考えているのか 入山章栄◎
183.教育と平等 苅谷剛彦
184.ブラックスワンの経営学 井上龍彦
185.ザ・会社改造 三枝匡◎◎
186.非道に生きる 園子温
187.伝説のロックライヴ名盤50 中山康樹
188.するめ映画館 吉本由美
189.週末香港マカオでちょっとエキゾチック 下川裕治
190.飛田の子 杉坂圭介
191.あなたを天才にするスマートノート  岡田
192.週末作家入門
193.アナロジー思考 細谷功◎
194.道徳感情論 アダムスミス
195.ピカソ剽窃の論理 高階秀彌
196.上海時間旅行 佐野眞一ほか
197.分類脳で地頭がよくなる 石黒謙吾
198.台湾海峡1949 龍應台
(11月)
199.「超」進学校開成・灘の卒業生 濱中淳子◎
200.古市くん、社会学を学び直しなさい!! 古市憲寿◎
201.映画の戦後 川本三郎◎

202.撮る 今村昌平
203.路上観察学入門 藤森他
204.「あたりまえ」を疑う社会学 好井裕明
205.社会学入門 見田宗介
206.生産性 伊賀泰代◎
207.パクリ経済 カル・ラスティアラ
208.帰郷 大佛次郎
209.ずるい勉強法 佐藤大和
210.説得力を強くする 藤沢
211.開成番長の記憶術 繁田和貴
212.犬養由美子の人生を変える一皿
213.成功することを決めた 遠山正道
214.仕事の中の曖昧な不安 玄田
215.ジャズメン、ジャズを聴く 小川隆夫◎◎
216.マイルス・デイヴィス 中山康樹
217.マイルス・デイヴィスの真実 小川隆夫◎
218.頭がよくなる本(第4版) トニー・ブザン◎

219.金子勝の仕事道 金子勝
220.5分間で自分の考えをつくる 斎藤孝
221.知のソフトウェア 立花隆◎◎
222.働き方は自分で決める 古市憲寿
223.軋む社会 本田由紀◎
224.模倣の経営学 井上達彦
225.ものぐさ精神分析 岸田秀◎


◎◎GOOD ◎気にいる ▼ ちょっと。。。

2013年202冊→2014年278冊→2015年179冊だったので、少しはまとも
購入しなくても図書館で借りれるならば、その方が優先で金もかからない。気になったところは附箋をつけて、そこだけをipadで写真を撮っておく。そうすると、いいとこどりの部分がいつでも見れる。その中で気にいるものが出てくる。アマゾンで関連作品を検索すると、いい推薦書が出てくる。それをまた借りればいい。でも、新刊はそうはいかないので購入する。

新刊では「1974年のサマークリスマス 柳沢健」「ジャズメン、ジャズを聴く 小川隆夫」の二冊は音楽関係の本だけど、抜群によかった。

会社での社員の成長を祈りつつ、教育関係の本は割と読む。今年は天才と遺伝との関係に興味をもったので、その類は読んだ。努力志向でいえば「超一流になるのは才能か努力か アンダース・エリクソン」「天才を考察する デイヴィッド・シェンク」の見方も大切だと思う。
橘玲は近年の著作で盛んにとりあげているが、今年は「言ってはいけない」で遺伝子の件でとどめをさす。橘玲のネタ本の作者である慶大教授安藤寿康はこう言う「行動にあまねく遺伝子の影響がある以上、そしてその遺伝子の組み合わせが人によって異なる以上、いくら学校でみんなが同じことを同じだけ学んでも、そこには成績の出来不出来、能力の得意不得意があるのは当然なはずです。ところが、学校ではそれが好ましくないものと考えられ、勉強のできない子は努力が足りないとか、しかるべき時にしかるべきしつけができていなかったと考えられて、本人や親に負の烙印を押されがちです。このほうが、真の意味で遺伝子の不都合な真実なのではないか」
その通りだと思う。いくらやってもダメなものはダメ。早くに自分にあった動きをする必要がある。

「圏外編集者 都築響一」の中で「ひとよりたくさん本を読む必要なんてない。それよりはるかに大切なのは、100回読み返せる本を、何冊か持つこと。映画監督になるのだって、たぶんそう。寝る間を惜しんで何千本観た。というのは評論家にとっては大切だろうけど、作り手はそうじゃない。100回見ても感動する、そういう映画と出会って、繰り返し見続けて、自分のものにするほうがはるかに大切なはずだ。」と書いてあった。

暇さえあれば本か映画かというより、もう少しアウトプットを意識した生活に転換する必要がある。


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2016年見た映画

2016-12-31 09:57:42 | 映画 ベスト
1.イン・ユア・アイズ
2.ワイルドスピード
3.ラン・オールライト
4.皇帝のために
5.はじまりのうた
6.真夜中のゆりかご◎
7.国際市場で会いましょう
8.完全なるチェックメイト◎
9.ブリッジ・オブ・スパイ◎◎

10.駆けこみ女と駆けこみ男
11.ザ・ドライヴ
12.グローリー
13.白鯨との闘い
14.殺されたミンジュ
15.予告犯
16.ビューティフル・インサイド◎
17.悪党
18.共犯
19.極道大戦争
20.俳優 亀岡拓次◎◎
21.ブラック・スキャンダル
22.ザ・ウォーク
23.オデッセイ
24.ドリームホーム 99%を操る男◎
25.99分世界美味めぐり
26.キャロル◎◎
27.あの日のように抱きしめて
28.アリスのままで
29.ロマンス
30.テッド2
31.死刑台のメロディ
32.ドライバー
33.愛のメモリー
34.ヘイトフル・エイト◎
35.マネーショート
36.マイ・インターン
37.彼は秘密の女ともだち
38.ピース・オブ・ケイク
39.バットマンVSスーパーマン
40.蜜のあわれ▼
41.砂上の法廷
42.ヴィンセントが教えてくれたこと
43.孤独のススメ
44.dear ダニー 君へのうた
45.マジカルガール
46.ボーダーライン
47.トランスポーター イグニション
48.夏をゆく人々
49.ごろつき
50.歌行燈
51.リアリティのダンス
52.ヴィヴィアンマイヤーを探して
53.黒衣の刺客
54.グラスホッパー
55.スポットライト世紀のスクープ◎
56.レヴェナント◎◎

57.コインロッカーの女
58.グランドフィナーレ
59.ステーキ・レボリューション
60.さよなら人類
61.奴がわらう
62.岸辺の旅
63.北陸代理戦争◎
64.RE LIFE
65.悪党たちに粛清を
66.ディストラクション・ベイビーズ◎◎
67.顔のないヒトラーたち
68.エベレスト
69.海よりまだ深く◎
70.64前編
71.64後編
72.レジェンド 狂気の美学
73.教授のおかしな妄想殺人
74.ふきげんな過去▼
75.ブルックリン◎
76.Xミッション
77.独裁者とその孫
78.起終点駅 ターミナル
79.サウルの息子
80.失楽園
81。いますぐ抱きしめたい
82.シアタープノンペン
83.遊び
84.どっこい生きている
85.キクとイサム◎
86.花芯
87.後妻業の女
88.ギターを持った渡り鳥
89.COP CAR
90.家族はつらいよ▼
91.オーバー・フェンス◎◎
92.イッツ・フォローズ
93.恋人たち
94.怒り
95.女が眠る時▼
96.あの頃エッフェル塔の下で▼
97.ハドソン川の奇跡◎
98.シン・ゴジラ
99.インサイダーズ
100.裁かれるは善人のみ
101.SCOOP◎◎
102.君の名は
103.ニューヨークの眺めのいい部屋▼
104.リリーのすべて
105.アイヒマンショー
106.クヒオ大佐
107.ジェイソン・ボーン
108.へイルシーザー▼
109.殿利息でござる◎
110.サウスポー
111.湯を沸かすほど熱い愛
112.奇跡をくれた数式
113.香港華麗なるオフィス・ライフ
114.二つ星の料理人
115.さよならをもう一度◎
116.極秘捜査◎
117.ジュリエッタ◎◎
118.エブリバディ・ウォンツ・ヒム◎◎
119.ソフィーの選択◎

120.ベストセラー編集者パーキンズに捧ぐ
121.ロスト・バケーション
122.クーパー家の晩さん会
123.ボバリー夫人
124.社長洋行記
125.弁護人◎
126.すれちがいのダイアリー
127.JACO
128.ヒッチコック&トリュフォー◎
129.ダニエラという女
130.めまい◎

131.3つ数えろ
132.間違えられた男
133.ヤングアダルトニューヨーク▼
134.MILES AHEAD
135.エクス・マキナ
136.疑惑のチャンピオン
137.帰ってきたヒトラー
138.サムライ
139.聖杯たちの騎士▼
140.マイケルムーアの世界侵略のススメ◎
141.さざなみ
142.エイト・デイズ・ア・ウィーク

◎◎ 自分にあっている。好み ◎ いい感じ ▼ちょっと

今年は例年に比べて大幅減で終わりそう。
2009年 254本、2010年 222本、2011年 210本、2012年 191本、2013年 216本、2014年 258本、2015年 178本
ブログにアップできていない作品も多い。アウトプット能力が衰えている。
古い映画では「愛のメモリー」「ソフィーの選択」「ギターを持った渡り鳥」が書けそうでかけていない。「リリーのすべて」や韓国映画の「極秘捜査」や「インサイダー」も途中で書ききっていない。

時間がないだけ、事前情報も得ながら選んで映画をみようとしたが、そうはうまくはいかない。
この数だと、年間ベスト10はちょっと選べないなあ。反省しきりだ。

それでも◎◎をつけた中から洋画で自分の好みにあったのは
1.レヴェナント
2.キャロル
3.ブリッジ・オブ・スパイ
4.ジュリエッタ
5.エブリバディ・ウォンツ・ヒム

あとはドリームホーム 99%を操る男とハドソン川の奇跡

日本映画で自分の好みにあったのは


1.俳優 亀岡拓次
2.SCOOP
3.ディストラクション・ベイビーズ
4.オーバーフェンス
5.海よりまだ深く


ダメ男に惹かれるのかもしれない。
ふきげんな過去、家族はつらいよなどが冴えなかった。

俳優 亀岡拓次
2016年日本映画ベスト
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