映画とライフデザイン

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映画「さよならくちびる」小松菜奈&門脇麦

2019-06-05 17:53:31 | 映画(日本 2019年以降主演女性)
映画「さよならくちびる」を映画館で観てきました。

小松菜奈と門脇麦の主演二人のパフォーマンスに引き込まれる心地よい作品である。
久々のブログアップである。4月上旬に大ケガをしてしまった。感想を伝えるほどの映画に出会える時間がなかった。


門脇麦「止められるか俺たちを」で演じた若松孝二監督に助手でついた女の子の印象が今も残る。次作に注目していた。ここでは人気俳優小松菜奈とインディーズ系フォーク系デュオを組む。解散することを決めた女性デュオが最後のツアーにのぞむロードムービーである。女性デュオには成田凌演じるマネジャー兼バックギターを弾く男が帯同している。ロードムービーといっても、行った土地でいろんな人と出会い起きる事件を描くというより、バンド結成までのいきさつを含めて3人の姿をずっと追っていく。

実際には門脇麦が作詞作曲をしてデュオをリードしている設定。かなり歌はうまい。小松菜奈は髪の毛をバッサリ切りショートカットである。雰囲気はいつもと違う。独特のトーンの歌は心地よく胸に響く。2人は素人芸を超えて実際にデビューするという話があるようだ。映画の中で再三再四同じ曲が流れ、最後に至るまでに初めて聞くこれらの曲が頭に刻み込まれている。ジーンと残る主題歌「さよならくちびる」の感触は悪くない。


「二人とも本当に解散の決心は変わらないんだな?」
全国7都市を回るツアーへの出発の朝、車に乗り込んだデュオ〈ハルレオ〉のハル(門脇麦)とレオ(小松菜奈)に、ローディ兼マネージャーのシマ(成田凌)が確認する。うなずく二人にシマは、「最後のライブでハルレオは解散」と宣言するのだった。
2018年7月14日、解散ツアー初日から波乱は起きる。別行動をとったレオが、ライブに遅刻したのだ。険悪なムードの中、何ごともなかったかのようにステージに現れるハルレオ。トレードマークのツナギ姿に、アコースティックギター。後ろでシマが、「たちまち嵐」を歌う二人をタンバリンでサポートする。二人が出会ったのは、バイト先のクリーニング工場。上司に叱られ、むくれていたレオを、ハルがいきなり「ねえ、音楽やらない?あたしと」と誘ったのだった。(作品情報 引用)

1.ロードムービー
男性マネジャーと女2人のロードムービーと言えば、女性プロレスラーとマネジャーの珍道中を描いたロバート・アルドリッチ監督の「カリフォルニア・ドールズ」を連想する。刑事コロンボで有名なピータ―フォークのマネジャーが個性的で、お金にもうるさい奴だった。ここでのマネジャーにがめつさはあまり感じられない。世捨て人のような奴だ。女子プロレスラー2人は仲良かったが、この2人の関係はいつの間にか最悪になっている。マネジャーは何とか引っ張って最終会場の函館まで連れて行こうとしている。どうせ最後だというなら、解散ということをリークしたらとライブハウスの店主に言われる。商売っ気出して解散をPRするシーンはないが、そのあと急に観客が増えるところから、何かしでかしたと連想させる。もうやめないでと言われ2人は戸惑う。


ここではいろんな地方都市のライブハウスを映し出す。浜松、大阪、新潟、酒田、弘前そして函館、全国方々にこういうライブハウスってあるんだなと思ってしまう。それぞれの都市の町並みはそんなに映らないが、大阪の路地裏を小松菜奈が歩き、古レコード屋でマネジャーの成田凌と出会うシーンがある。古いロックのレコードをあさる小松が可愛い。このシーンがなぜか素敵だ。いかにも大阪っぽいエリアを歩く2人を引っ張るように手持ちカメラが映し出すドリーショットウディ・アレンの映像タッチのようで好きだ。

2.何で解散するの?
もともとレオ(小松菜奈)を誘ったハル(門脇麦)には才能がある。詩もメロディも評価されている。インタビューされるとすると、話の矛先はハルに向かう。妬かなくてもいいのにレオの機嫌が悪くなる。しかも、レオは男出入りがよくない。変な男を好きになる。DVな野郎もいて顔に青タンをつくってしまうこともある。具体的にこうやって仲が悪くなったというシーンはないが、そういった積み重ねで仲たがいする。しかも、メンバー同士の恋愛はご法度といいながら三角関係は徐々に複雑になっている。



そんな2人も最終函館のレンガ倉庫に行きつく。ファンが殺到し、解散を惜しんでいる。果たしてどうなるのであろうか?
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