映画「川っぺりムコリッタ」を映画館で観てきました。
映画「川っペリムコリッタ」は「かもめ食堂」の荻上直子が自らの原作をメガホンを持ち映画化したものである。出演者は松山ケンイチ、吉岡秀隆、ムロツヨシと主演級が揃う。予告編でみた時の田舎のほんわかした空気感に吸い寄せられ映画館に向かう。
富山の塩辛の加工工場に職を得た山田(松山ケンイチ)が紹介されて南(満島ひかり)が大家の集合住宅「ハイツムコリッタ」に住むことになる。人付き合いが苦手な山田は、静かに生活していくつもりだった。ところが、隣部屋の島田(ムロツヨシ)に声をかけられる。ずうずうしい島田と付き合うのを最初は嫌がったが、徐々に親しくなり、息子と一緒に墓石を売っている溝口(吉岡秀隆)などとも一緒にご飯を食べる仲となる。ただ、住人それぞれがつらい過去を持っていた。
田舎が舞台のほんわかしたムードは予想通りで、末梢神経を刺激しない穏やかな展開が続く。ただ、大きな起伏がなさすぎで、想像以上に何もなかった。孤独な男が徐々に周囲に心を許すようになるというテーマはよくわかる。でも、脂っぽさが少し足りない気もする。
⒈松山ケンイチと別れた父の死
塩辛工場に行き、社長(緒方直人)からここで頑張って更生してという言葉で、ムショ帰りなんだなというのがいきなりわかる。両親が4才で別れ、母親に1人で暮らせと高校時代に捨てられるなんて家庭環境は最悪だ。殺人事件の犯人といった凶悪犯でなく、いわゆる金銭的詐欺の片棒を担いだという。オレオレ詐欺の共謀者かもしれない。
生活するのがやっとなので、メシ食うために刑務所に入った方がマシだという。ようやく、職を得て住処も確保したのに、役所の福祉課から、父親が腐乱死体で見つかったと連絡があり戸惑う。ここからは、孤独死した父の身の上を考えたら、今の周囲と強調する暮らしがどんなにか幸せかというのが映画のテーマになる。
⒉満島ひかり
大家で娘と一緒に暮らしている。主人とは死に別れで、まだ夫への想いが断ち切れないという設定である。自慰を連想するきわどいシーンもある。松山ケンイチが働く水産工場をみて、満島ひかりが主役の「川の底からこんにちは」を思わず連想する。
⒊吉岡秀隆(溝口)
息子を引き連れ、飛び込みで墓石のセールスをする。こんなの簡単にうまく売れるはずがない。収入もなく家賃は半年滞納だ。普通、3ヶ月家賃滞納すると強制退去の訴訟を受けてもいいようなものだが、まあこの大家はのんびりとしたものだ。村上春樹「1Q84」でNHK受信料係の主人公の父親が息子を引き連れて集金にあたった話を思い出した。まあ、子供連れても墓石売れないよね。ところが、劇中一回だけうまくいく。お祝いですき焼きだ。
⒋ムロツヨシ(島田)
ミニマニストを自称している。最小限に生きるとして、節約に走るがそもそも金がない。寺の住職が友達で地元育ちのようだ。いきなり初対面で、給湯器が壊れたから風呂に入らせてくれと言ってきたり、自分が家庭菜園でつくった野菜を持ってご飯を食わせてくれとやってくる。ずうずうしい奴だ。そんな奴でも徐々に親しくなる。父親の死体の引き取りをためらっている山田に背中を押していかせたのが島田だ。
他にも、緒方直人や柄本佑などメジャー級が登場する。水産工場の社長役の緒方直人もここのところ役柄に恵まれ観る機会が増えた。TVシリーズ「六本木クラス」でも同じような食品会社の社長をやっている。中小企業の社長役ってちょっとイメージが違うと思ったが、もしかしてハマり役なのかも?
遺骨を取りに行ったときに対応するのが、公務員役の柄本佑だ。保管場所にはたくさんの遺骨が置いてあり、山田が驚く。孤独死で誰も名乗り出ない遺骨ってあるのであろう。ところが、引き取った後の処理に戸惑う。後半戦はその処置で話が続く。遺骨はそのまま捨てると犯罪で粉々にして撒くならいいらしい。初めて知った。
映画「川っペリムコリッタ」は「かもめ食堂」の荻上直子が自らの原作をメガホンを持ち映画化したものである。出演者は松山ケンイチ、吉岡秀隆、ムロツヨシと主演級が揃う。予告編でみた時の田舎のほんわかした空気感に吸い寄せられ映画館に向かう。
富山の塩辛の加工工場に職を得た山田(松山ケンイチ)が紹介されて南(満島ひかり)が大家の集合住宅「ハイツムコリッタ」に住むことになる。人付き合いが苦手な山田は、静かに生活していくつもりだった。ところが、隣部屋の島田(ムロツヨシ)に声をかけられる。ずうずうしい島田と付き合うのを最初は嫌がったが、徐々に親しくなり、息子と一緒に墓石を売っている溝口(吉岡秀隆)などとも一緒にご飯を食べる仲となる。ただ、住人それぞれがつらい過去を持っていた。
田舎が舞台のほんわかしたムードは予想通りで、末梢神経を刺激しない穏やかな展開が続く。ただ、大きな起伏がなさすぎで、想像以上に何もなかった。孤独な男が徐々に周囲に心を許すようになるというテーマはよくわかる。でも、脂っぽさが少し足りない気もする。
⒈松山ケンイチと別れた父の死
塩辛工場に行き、社長(緒方直人)からここで頑張って更生してという言葉で、ムショ帰りなんだなというのがいきなりわかる。両親が4才で別れ、母親に1人で暮らせと高校時代に捨てられるなんて家庭環境は最悪だ。殺人事件の犯人といった凶悪犯でなく、いわゆる金銭的詐欺の片棒を担いだという。オレオレ詐欺の共謀者かもしれない。
生活するのがやっとなので、メシ食うために刑務所に入った方がマシだという。ようやく、職を得て住処も確保したのに、役所の福祉課から、父親が腐乱死体で見つかったと連絡があり戸惑う。ここからは、孤独死した父の身の上を考えたら、今の周囲と強調する暮らしがどんなにか幸せかというのが映画のテーマになる。
⒉満島ひかり
大家で娘と一緒に暮らしている。主人とは死に別れで、まだ夫への想いが断ち切れないという設定である。自慰を連想するきわどいシーンもある。松山ケンイチが働く水産工場をみて、満島ひかりが主役の「川の底からこんにちは」を思わず連想する。
⒊吉岡秀隆(溝口)
息子を引き連れ、飛び込みで墓石のセールスをする。こんなの簡単にうまく売れるはずがない。収入もなく家賃は半年滞納だ。普通、3ヶ月家賃滞納すると強制退去の訴訟を受けてもいいようなものだが、まあこの大家はのんびりとしたものだ。村上春樹「1Q84」でNHK受信料係の主人公の父親が息子を引き連れて集金にあたった話を思い出した。まあ、子供連れても墓石売れないよね。ところが、劇中一回だけうまくいく。お祝いですき焼きだ。
⒋ムロツヨシ(島田)
ミニマニストを自称している。最小限に生きるとして、節約に走るがそもそも金がない。寺の住職が友達で地元育ちのようだ。いきなり初対面で、給湯器が壊れたから風呂に入らせてくれと言ってきたり、自分が家庭菜園でつくった野菜を持ってご飯を食わせてくれとやってくる。ずうずうしい奴だ。そんな奴でも徐々に親しくなる。父親の死体の引き取りをためらっている山田に背中を押していかせたのが島田だ。
他にも、緒方直人や柄本佑などメジャー級が登場する。水産工場の社長役の緒方直人もここのところ役柄に恵まれ観る機会が増えた。TVシリーズ「六本木クラス」でも同じような食品会社の社長をやっている。中小企業の社長役ってちょっとイメージが違うと思ったが、もしかしてハマり役なのかも?
遺骨を取りに行ったときに対応するのが、公務員役の柄本佑だ。保管場所にはたくさんの遺骨が置いてあり、山田が驚く。孤独死で誰も名乗り出ない遺骨ってあるのであろう。ところが、引き取った後の処理に戸惑う。後半戦はその処置で話が続く。遺骨はそのまま捨てると犯罪で粉々にして撒くならいいらしい。初めて知った。