映画とライフデザイン

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映画「ジャンゴ 繋がれざる者」

2013-03-23 21:20:01 | 映画(洋画 2013年以降主演男性)
映画「ジャンゴ 繋がれざる者」を劇場で見た。
3月に入って忙しくなかなか見に行けなかったが、ようやく見れた。
途中眠くなるような緩慢な時間もあったが、ラスト30分の圧倒的な迫力演出には度肝を抜かれた。
「ウェスタン」映画の定石を踏みながらも、タランティーノらしさを前面に出す内容だ。

第85回アカデミー賞助演男優賞を受賞したクリストフ・ヴァルツが、主役のような役割を果たしている。実際主役といってもいいくらいだ。タランティーノ監督が発想するドイツ人歯科医で賞金稼ぎのシュルツという異色なキャラが口八丁手八丁で我々を魅了する。

1858年のテキサスが舞台だ。南北戦争の2年前
奴隷商人に連れられて、鎖を付けたまま歩く黒人の行列がまず映される。
そこに現れた歯科医で賞金稼ぎのドイツ人・シュルツ(クリストフ・ヴァルツ)は、奴隷商人に捕らえられたジャンゴ(ジェイミー・フォックス)を助けて自由の身にする。シュルツは高額賞金のかかったブリトル3兄弟を追っていて、顔を識別できる人物の協力が必要だったためだ。ジャンゴは顔を知っているのだ。

「ブリトル三兄弟を仕留めて自由を手にしたら、その先はどうするつもりか?」と問うシュルツに対して、ジャンゴは「妻を探し出す」と答えた。ガンマンとなったジャンゴは、売られた妻ブルームヒルダ(ケリー・ワシントン)を探していた。ジャンゴと同じくカルーカン農場の奴隷だった妻の名前はブルームヒルダ・ヴォン・シャフトだ。リヒャルト・ワーグナーの楽劇『ニーベルングの指環』4部作における、勇者ジークフリートによるブルームヒルダ姫の救出劇を思い出したのだ。ブリトル3兄弟を射殺したシュルツと、従僕の扮装をしたジャンゴは、ミシシッピー州キャンディランドの領主キャンディ(レオナルド・ディカプリオ)を訪ねる。そこにはブルームヒルダがいるはずだったが。。。。

2時間半を超える長丁場である。
長いなあと感じさせる瞬間もあった。ここのところ花粉症で目がやられていたせいか、映画の銀幕が見づらくなっていた。途中でしんどくなってきた。
そう思っている時に現れたのが、ディカプリオだ。とたんに目が覚める。

農園主で金にものを言わせ、好き勝手な傲慢な男だ。
奴隷同士に真剣勝負の格闘技をさせたりする。これは見ていて目をそむけたくなる。
そんな男から売られた妻ブルームヒルダを取り返そうとする。一筋縄ではいかない。
それでも何とか踏ん張っている時に、ディカプリオが2人の魂胆を読み取る。
ここからのディカプリオは凄い!
この怒り狂った表情に背筋がぞくっとする。人ごとながらヤバイと思わせる。

あとはドキドキものの展開であった。
優勢、劣勢が一瞬にして次から次へと変わって行く。
ストーリーは言わぬが花であるが、この映画のヤマはディカプリオの怒りと縦横無尽にかわそうとするクリストフ・ヴァルツの動きであろう。そこにサミュエル・ジャクソンまでからんでくる。
ラストに行く前に興奮は頂点に達する。
そして「古典的西部劇」「マカロニウェスタン」の定石を踏むようなストーリー展開を見せクライマックスに進む。

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