映画とライフデザイン

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映画「エブリバディ・ウォンツ・サム」リチャード・リンクレイター

2016-11-13 11:51:52 | 映画(自分好みベスト100)
映画「エブリバディ・ウォンツ・サム」を映画館で見てきました。

これはまさしく来た~って感じ
自分自身も大学生だった1980年を舞台にご機嫌な映画だ。


「6才のボクが大人になるまで」のリチャード・リンクレイター監督が野球推薦で入った大学生活の自分自身の体験をもとにつくった映画だ。寮に入って入学する直前のドンチャン騒ぎを楽しく描いている。1980年前後に大学生活を送った不良男子大学生たちには、日本人であっても何ともフィットする映画であろう。当時ディスコで流れていた音楽が映画で流れ続ける中、服装から遊びから何もかも当時の日本の大学生活に通じるアメリカのカレッジスタイルがいい感じだ。

でも昭和40年代前半の学園紛争時に学生生活を送った頭でっかちや最近の異常なコンプライアンス強化に頭を悩ませる大学生たちには受けないかもしれない。

野球推薦で入学することになった新入生のジェイク(ブレイク・ジェナー)は期待と不安を抱き、野球部の寮に入る。お気に入りのレコードを抱え、ジェイクが野球部の寮に着くと、4年生のマクレイノルズ(タイラー・ホークリン)とルームメイトのローパー(ライアン・グスマン)から歓迎を受けるが、寮生活をしている先輩方は野球エリートとは思えない風変わりな奴ばかりであった。


先輩たちはさっそく大学を巡るツアー案内をかってでる。女子寮に行くことから始まり、女の子たちの品定めをする。車で通りかかった2人組の女の子にアタック。強引なナンパは拒否られるが、ジェイクは同じ新入生で演劇専攻のビバリー(ゾーイ・ドゥイッチ)に一目惚れをする。


今度は地元のディスコに繰り出しナイトフィーバー!となるが店でいざこざを起こし、カントリー・バー(ホンキートンク・バー)で踊りまくったのであるが。。。。

1.黄色のラコステ
当時の六本木あたりのメローな曲を流すディスコにはサーフ系が主流だが、ラコステのポロを着ている男女もいっぱいいた。自分も持っていて、映画の中に黄色のラコステを着ている少年を見つけた時は、背筋がぞくっとした。自分は79年と81年にアメリカに遊びに行ったが、お土産には赤のラコステをせがまれたものだ。

ヒゲを生やしている。当時の大学生の流行だ。日米変わらない。それに加えてのアラレ系メガネは日本でもはやったし、このゴキブリのようなメガネをする流れは昭和を通じてだったと思う。映画の中で、口ヒゲが薄くしかはえずに先輩たちにからかわれているシーンは笑える。

2.ディスコ
自分の大学生活とジャスト過去進行形だ。ザ・ナックのヒット「マイ・シャローナ」がいきなり流れて気分がファンキーになり、ジャーマインジャクソンの「Let get serious」やピーチズ&ハーブの「Shake Your Groove」 なんか流れてくると、映画を見ながら身体も動く。サントラのCDが欲しいと思われる映画は久しぶりだ。


映画の中で大学側にあるディスコは伊豆の離島で即席につくられていたディスコみたいな印象をもつが、選曲は抜群だ。日本でいうと最初「キサナドゥ」という名前で「ナバーナ」に代わった六本木セリナ裏のディスコを思わせる曲の流れだ。フランス映画で中年がディスコで踊る「DISCO」という映画がある。アレも悪くないけど、このほうがいい。

カントリーの店は日本ではあまり学生は寄りついていなかったかもしれない。この映画のカントリーバーでのノリは最高だけど、あの当時であればアメリカ特有ではないか

3.飲酒と遊び
いきなり先輩たちがビールをもちこみ、新入生と乾杯する。当時であれば当たり前の光景だ。ところが、異常なコンプライアンスムードに日本は毒されている気がする。選挙権も与えたくらいだからいっそのこと、18歳で飲めるようにしたらいいのではないか。かわいそうだ。女を連れ込み、いきなり部屋でやりまくるシーンも出てくる。最近話題になった大学のサークルでの強姦騒ぎはちょっとそれとは違う。あれは飲酒とは独立した例外だと思うんだけど、自分の母校というのは残念。


大学生の遊びがポパイあたりの影響を受けたせいか、日米であんまり変わらないのが印象的、インベーダーゲームも出てきて、一番下まで来たら撃たないよと「名古屋撃ち」の話をしだしたのは笑える。余興でツイスターゲームもやったよね。

出演者は映画を数多く見ている自分でも、メジャーでない知らない奴が多い。そんな部分もいいのでは?実に楽しい快作だ。

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