映画とライフデザイン

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映画「三度目の正直」野原位&川村りら

2022-01-26 18:23:48 | 映画(日本 2019年以降主演女性)
映画「三度目の正直」を映画館で観てきました。


三度目の正直は今が旬の濱口竜介監督の「ハッピーアワー」や「スパイの女」で共同脚本を書いた野原位監督作品である。そういうことなら一定のレベルは期待できると映画館に向かう。俳優陣はほとんど無名、「ハッピーアワー」にも出ていた川村りらが主演と同時に脚本も書いている。

事実婚で同居していた男性の連れ子が留学して主人公(川村りら)が意気消沈してしまう。しかも、気がつくと相手にも好きな人ができたと告白され、家を飛び出してしまう。そんな時公園で記憶喪失の若者が倒れているのを見つけ、子どもがおらず、育児願望の強い主人公が無理やり一緒に暮らそうとする話である。そこに主人公の弟夫妻が絡んでいき、展開は途中で意外な方向にも進む。

この作品にはのれなかった。今一歩という印象を持つ。
映画のリズムが悪く、テンポが中途半端だ。ここまで長回ししなくてもという場面も多く、下手くそなラップを延々聞かされるのには閉口した。誰一人として共感をもてる人物に会えないのものれない要因の一つだ。一見普通に見える人にも違った一面があるというのを見せたかったのであろう。意外性や軽い謎を投げかけ気をひかせるが、自分には嫌な感じにしか見えなかった。

⒈強い母性をもつ女性と川村りら
主人公は流産の経験があり、その後子どもには恵まれていない。一度離婚して、連れ子のいる医師と事実婚状態であるが、入籍していない。連れ子がアメリカに留学することになり、役所に頼んで孤児になってしまった子を引き取ろうと動き出したら、別の好きな人がいると言われ家を飛び出す。

子どもがいないことに強烈なコンプレックスを持っているのであろう。新たにまったく他人の子どもを引き取ろうとするくらいで、母性も強い。こういうのは男性には理解しづらい世界かもしれない。そんな時現れた記憶喪失の青年を自分の力で育てようとするのだ。周囲は大反対、青年にもその気がないけど、強引で誰のいうことも聞かない。

こういうキャラクターは女性でないと思いつかないかもしれない。行動が支離滅裂と何度も感じたが、女性の視点ではこうなるのか、その辺りは男の自分にはわからない世界がある。


主演と脚本を兼ねる川村りらは少し前まで神戸に住む普通の母親だったらしい。子育てにも手がかからなくなるという時期に映画界に足を突っ込んだら、素人から一気に映画製作の世界に進む。それも川村りらが魅力ある美人だからそうなるのであろう。年齢相応の美しさに知性を備えている。この映画のキャラクターとは絶対に付き合いたくないが、デートしてみたくなる女性だ。

⒉神戸と海
神戸というセリフはない。地名は露骨に出てこないが、海を見下ろす坂が多く、海がふんだんに現れるので神戸だとわかる。先日見たさがすでは土着の大阪がふんだんに出てきたが、ここでは若干ムードが違う。お店が出てきても洗練されているムードだ。


この映画のバックで流れる音楽はピアノ中心のシンプルで映像にしっくりあっているものだ。これはすごく良かった。ただ、クソみたいなラップは自分にはよく感じない。耳障りだった。

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