後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

日本の美術館名品展を観る

2009年07月01日 | 日記・エッセイ・コラム

この日本の美術館名品展は上野の東京都美術館で7月5日まで開催されています。

日本全国の県立美術館や市立美術館や公立の美術館、合計120ケ所以上から自慢の名品220点を集め展示するという大がかりな展覧会でした。欧米の画家ではミレー、クールベ、ルノワール、ゴッホ、ピサロ、モネ、セザンヌ、ルソー、ボナール、カデンスキー、ピカソ、ユトリロ、シャガール、ヴラマンク、ルオー、エルンスト、ミロ、ダリ、などなど合計63点ありました。日本人の画家は洋画では、高橋由一、黒田清輝、浅井忠、坂本繁二郎、岸田劉生、、藤島武二、小出楢重、藤田嗣治、岡鹿之助、佐伯祐三、三岸好太郎、林武、小磯良平、児島善三郎、梅原龍三郎、安井曽太郎、牛島憲之、猪熊弦一郎などなど合計70点、日本画では狩野芳崖、菱田春草、横山大観、などなど数十点、他に版画、彫刻などを含めて、総合計220点の展覧会でした。

この展覧会の良いことは全国に散在する120以上の美術館の名品を一度に見ることが出来るという便利さであります。かなり混んでいましたが、220点の作品を見た感想を書きます。

自治体が税金を使って絵画、彫刻を買い集めるという限界が見えてきます。特に欧米の絵画、彫刻は印象派が中心になっています。宗教画や奇抜な抽象画が一切有りません。有名な画家の絵は一とうり揃っています。すべて教科書によく出てくるような絵ばかりです。決して失敗作ではありませんが、アッと驚くような大胆な作品は有りません。見て楽しくて、美しい作品ばかりで、芸術的興奮をおこすようなものが少ないのです。結論を言えば「誰にも非難されないで美しい絵画、彫刻を無難に集めた」ような作品ばかりです。

それに対して、日本人の作品は買い集めるのも容易なせいか、かなり上質の傑作を揃えています。作風も大胆で刺激的なものが混じっています。

今回の展覧会を見ながら何故か倉敷の大原美術館を思い出していました。そして上野の西洋美術館の松方コレクションを思い出した。どちらにも絵画、彫刻を買い集めている人の芸術的な好みや思想のようなものを感じさせてくれます。そんなに大規模ではありませんが、安曇野の碌山美術館、川崎の岡本太郎美術館なども面白いです。別の意味で箱根の成川美術館、熱海のMOA美術館も興味あるところです。そして白樺派の作品だけを集めた北杜市の清春美術館も日本の芸術の歴史の一コマを見せてくれます。

何を言いたいかというと、美術館は一人の芸術的独断で作り上げていったほうが見て面白いということです。民主主義的に多数決を考えながら 「集めるべき絵画や彫刻」 を決めて行くと意外に詰らないものになってしまうという感じを深くしました。それにしてもこの展覧会は入場料も65歳以上は800円で、全国へ旅することなく多くの名品を一度に見ることが出来るので是非ご覧になることをお勧めします。関連の写真を3枚添付します。   (終わり)

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私のガン手術へ趣味人倶楽部やBYOOLの会員、45名から激励のメッセージを頂き深く感謝しています

2009年07月01日 | 日記・エッセイ・コラム

ネットの上で知り合った方々とはお会いしないのが普通です。それなのに、真心こもった御見舞や激励のメッセージを昨日だけで45通も頂きました。

私は会ったことのない人から友情あふれる手紙を貰った経験はありません。人間は会わなくても真の友人になれるのだ!と、いう実感を深く受けました。これこそネット社会の新しい文化なのです。

人間の想像力の大きさ、そして他人を愛する力の素晴らしさに胸が熱くなります。本当に有難う御座います。こうして45名の方から激励を受けた以上は、痛い手術から逃げるわけにはいきません。激励を受けると怖くなくなります。不思議な体験です。

この体験で理解出来たことは、「ネットでも人間は深い関係が出来る」という事でした。

私の友人に鬼家雅雄さんという人が居ます。山梨県の甲斐駒の麓の雑木林に山荘を作り独りで住んでいます。山の中で独りで住んでいるので孤独死を迎えると言っています。

しかし鬼家さんは「里山に住んで」という美しいHPを発表しています(http://ihcuik69.web.fc2.com/)。

さらに「北杜市・自然の中で」というブログもあります(http://sizen068.blog95.fc2.com/)。ブログは中止になっていますが、最後のブログ中止のお知らせの記事の下にある全てのコメント欄へはコメントを送れます。

鬼家さんは一人で住んでいますが、ネットの上で他の人々と既に深い関係が出来ています。そのことも「ネット社会の新しい文化」とも思います。

自分の手術入院の記事へ対して多くの人々との繋がりを実感しました。そんな体験をしたので、独り住まいをしている鬼家さんのことを何となく考えています。

有難う御座いました。

今日も皆様のご健康と平和をお祈り致します。   藤山杜人

(下に2007年12月30日掲載の鬼家さんの山荘の2階部分と庭の池の写真を示します)

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