7月17日(採集2日目)
うす雲がかかっているが、採集できそうな天気である。
まず全員で近くの巨木廃材置き場に行く。材が古いためか、カミキリ、タマムシは全くいない。ベニボタルがいるのみ。森の中に腐食した太い倒木があり、手で崩すと径15mmほどの食坑道が現われた。カリポゴンのものである。ちょっと見ただけでみつかるのだから、成虫も超珍品というものでもなさそうである。ただこれだけ食坑道が太く長ければ、巨木といえ養える個体数は限られそうだ。
日射しが強くなればと11時ころまで粘ったが何も現れず、蝶組3人はS運転手の案内で、開けた低標高地に移動する。これは正解で、汗ばむほどの好天のもと林縁に次々と蝶が現れる。シロジャノメ、チョウセンジャノメの常連のほかミスジ類、などが採れた。また花上には北海道との共通種ヨスジホソハナカミキリが多く、ヨモギには小形のアサカミキリが多数見られた。
<shapetype id="_x0000_t75" path="m@4@5l@4@11@9@11@9@5xe" stroked="f" filled="f" o:preferrelative="t" o:spt="75" coordsize="21600,21600"></shapetype><stroke joinstyle="miter"></stroke><formulas></formulas><f eqn="if lineDrawn pixelLineWidth 0"></f><f eqn="sum @0 1 0"></f><f eqn="sum 0 0 @1"></f><f eqn="prod @2 1 2"></f><f eqn="prod @3 21600 pixelWidth"></f><f eqn="prod @3 21600 pixelHeight"></f><f eqn="sum @0 0 1"></f><f eqn="prod @6 1 2"></f><f eqn="prod @7 21600 pixelWidth"></f><f eqn="sum @8 21600 0"></f><f eqn="prod @7 21600 pixelHeight"></f><f eqn="sum @10 21600 0"></f><path o:connecttype="rect" gradientshapeok="t" o:extrusionok="f"></path><lock aspectratio="t" v:ext="edit"></lock><shape id="図_x0020_3" alt="パキタ" type="#_x0000_t75" o:spid="_x0000_s1026" style="MARGIN-TOP: 38.75pt; Z-INDEX: 1; VISIBILITY: visible; MARGIN-LEFT: 331.65pt; WIDTH: 72.9pt; POSITION: absolute; HEIGHT: 156.5pt; mso-wrap-style: square; mso-wrap-distance-left: 9pt; mso-wrap-distance-top: 0; mso-wrap-distance-right: 9pt; mso-wrap-distance-bottom: 0; mso-position-horizontal: absolute; mso-position-horizontal-relative: text; mso-position-vertical: absolute; mso-position-vertical-relative: text"></shape><imagedata o:title="パキタ" src="file:///C:DOCUME~1gotouLOCALS~1Tempmsohtmlclip11clip_image001.jpg"></imagedata><wrap type="square"></wrap> 3時帰路につく。宿の手前5kmで降車し、両側モンゴリナラなど広葉樹の中の道を歩く。友人はカバイロゴマダラ1♂を採集、後でU氏に見せるとこの付近で昨年は普通種であったとのこと。カバイロゴマダラのみならず、昨年に較べ今年のここの蝶発生は非常に少ないらしい。
今日は汗をかいたので、3日ぶりに川岸で行水する。川の水は雪解け水のように冷たかったが、石けんを流すのにサッと頭から数回水を被った。これは身体を芯まで冷やしたようで、翌朝には発熱と下痢に見舞われてしまう。
夕食後夜間採集のセットが準備された。S氏は大形バッテリーを常時デリカに積んでおり走行中に充電させ、調理や夕食等で必要な時にこれを外し、10W蛍光灯を点灯させる。夜間採集セットもこの応用である。しかし今宵は気温が低く、蛾が少し飛来したくらいで、カミキリの飛来はなかった。
18日。 台風接近で終日小雨と風。体調は下痢と発熱で最悪、抗生物質と風邪薬を飲んでソファーベッドに転がっていた。
19日。 朝から小雨。この付近は特に天気が悪いとの判断から、バンガローに戻ることにする。下痢は治まっていたが、微熱あり。車での移動なので、問題はなかった。
20日。 バンガロー付近はガスが懸かっているが、下の平野部の天気は良さそうとの判断で採集に出ることになる。私は熱はもう無かったが、2日ほどあまり食べていないので、大事をとり独りバンガローに残る。
外出採集組はFig-1の④Steppe(ステップ)へ。天気は予想通りバンガロー付近よりも良く、森の中の開けた草原には、ヒョウモン類、等が多かったそうである。また花上でPachytaの1種フタモンカタビロハナカミキリが採れ、私はそのおすそ分けを1頭頂いた。
21日。 終日雨、ノルウェーの甲虫学者帰国。(続く)
ジャンさんの紹介から 絵を拝見しました。まったくのところ 絵については門外漢で、何をどう見るのが正しいのかいったい私は 絵を見て どうしたらよいのか皆目分からないのです。「村の風景」がいきなり私の眼を突き抜けて心臓と脳天とを一瞬にして後ろの壁にくぎ付けにしました。それから胸の奥の方で鐘の音がグワラングワラン と鳴り響きだしました。その音は静謐に向うではなくどこか体の奥深いところで共鳴して胸の奥の 空洞になってしまったその中を駆け巡りやがて胸を突き破り 八方へと飛び出していきます。一枚の絵が私にもたらせたすさまじいほどのエネルギーでした。投稿 ロッキー | 2009/10/28 19:42