まえがき、
このブログではいろいろな方に寄稿をお願いして、時々寄せて頂いたものを掲載しています。
今回は、「狩猟の趣味の深さ」という連載記事をでいしゅうさんという方にお願いいたしました。でいしゅうさんとはネットの上で友人になりました。
奥深い狩猟という趣味を生涯続けている方です。
人間性が良い方です。毎年、猟期になると狩りのための車を大型フェリーに積んで北海道に移り住みます。エゾシカを狩るためです。
その話が面白いので狩猟について気楽な連載記事を私のブログの為に書いて下さいと数週間前にお願いしました。 やはり狩猟の趣味は奥深いと感じるような記事を昨日お送り頂きました。
以下は第一回の連載記事です。
お楽しみ頂けたら嬉しく思います。
===でいしゅう著、「狩猟の趣味の深さ(1)品性の良い犬の訓練」 ===
気楽に書きますから、そのつもりで。
狩猟は昭和58年から始めました。33年ほど前の事です。
子供の頃から鉄砲が大好きで、手製の銃を作って遊んでいましたから、悪い子供でした。
当時、銃器を取得するのには2名の保証人が必要でした。1名は職場の先輩に居たので、お願いしました。もう一人のアテが無いので困っていると、会社内の別な部門にいました。かなり上位職の方でしたが、勇をふるってお願いすると「よし、事故だけはするな」と印を押してくれました。この方とは長い付き合いとなりました。
接待ゴルフはあっても、接待狩猟はありません。運と腕の世界です。裸の付き合いとなりました。
最初は、鳥猟を始めました。幸い元の職場に先輩がいたので、弟子にしてもらいました。
1、銃に弾を込めるのは、犬がポイントをしてから
2、撃つ前に周囲の安全を確かめる
3、偶然に歩いて居る雉や、突然飛び出した雉がいても、撃ってはダメだ
4、雉撃ちに行くのだから、鴨を撃ってはいけない。
5、犬より前を歩くつもりで、歩きなさい
いろいろありましたが、思いだす事はとても大切な事です。先ほど環境省の狩猟フォーラムで講師が話していましたが、危険な事ばかりです。
2年ほどすると、少しは自信も出来たので、自分の犬が欲しくなりました。師匠に尋ねるとダメでした。
まだ早い、犬を育てると飼い主よりも立派な犬は育たない。良しと言うまで待ちなさい。
5年後に許可が出て、セッターを飼いました。3か月ほどの犬でした。
1か月は犬と遊び、それから訓練に入りました。
師匠も来てくれて、私と犬を指導してくれました。先ずはポイントです。生きたウズラを買ってきます。これを3メーターほどの先の竿から垂らした糸に括ります。そして、私の周囲をぐるぐる回します。
犬はウズラの臭いとバタバタするので周囲を回り追いかけます。疲れると犬は休みます。すると目の前にウズラを落とします。飛びつきますが竿を上げてぐるぐる回します。
約15分ぐらい練習します。長くやると厭きるからです。
何度も何日も繰り返すと、眼の前に落としても身構えるだけで、飛びつきません。ポイントです!!
ハッと声を掛けると、飛びつきますが竿を上げる為に咥える事が出来ません。最後は咥えさせます。
これが出来たら、ウズラの死骸を靴下に入れ、ソーセージ状の物を作ります。これで地面を擦り、臭いを付けて、草叢に隠します。そして犬を端に連れて行くと、臭いに反応して、力強く鼻先で地面をたどります。これが捜索です。
ソーセージ状の所へ行くとポイントして、私に知らせます。30秒ほど待たして「ハッ」と声を掛けると犬はソーセージ状のダミーを咥えます。
納得するまで噛むとその場に捨てるか、穴を掘って埋めます。これでは狩にならないので、私の所へ運搬させます。
渡すとビスケットを与えます。
犬にとってはウズラも雉も遊びであって、食物ではありません。此処が大切です。褒めたり、ビスケットはありますが、犬の生涯では一度も肉は食べません。
こうして訓練は1年以上をかけ、最後は射撃場へ連れて行き、鉄砲の音に慣れさします。
ひどい場合、銃声を聞くと車へ逃げ帰る犬もいます。
初めての猟期は犬の為の猟期です。他の犬と会わない場所、広くも狭くもない猟場、バカな雉のいる所(?)、それから2年ぐらいは、犬も若く犬の遊びの付き合いです。ここは辛抱して「主人と一緒に狩りを楽しむ犬」になってもらわねばなりません。ビスケットは常にポケットに入れ、殴ってやりたい時も辛抱です。可愛がってやり、主人がしょんぼりしていれば、犬は心配そうに寄ってきます。
6年目ぐらいからは絶頂期です。
そうしても犬の寿命は短く、愛玩犬なら10年以上ですが、猟犬は10年以内です。
朝飯抜きで夕方まで使役するからです。
こうして私は3頭の猟犬を飼いました。
ラッキー、白、ココ、です。もうこの歳では仔犬より育てる気力が有りません。忍耐力も落ちています。
ですから猟犬を飼う事はないでしょう。
犬の話ばかりですみません。写真は最後の犬(ココ)でブルタニュースパニエルです。(続く)
このブログではいろいろな方に寄稿をお願いして、時々寄せて頂いたものを掲載しています。
今回は、「狩猟の趣味の深さ」という連載記事をでいしゅうさんという方にお願いいたしました。でいしゅうさんとはネットの上で友人になりました。
奥深い狩猟という趣味を生涯続けている方です。
人間性が良い方です。毎年、猟期になると狩りのための車を大型フェリーに積んで北海道に移り住みます。エゾシカを狩るためです。
その話が面白いので狩猟について気楽な連載記事を私のブログの為に書いて下さいと数週間前にお願いしました。 やはり狩猟の趣味は奥深いと感じるような記事を昨日お送り頂きました。
以下は第一回の連載記事です。
お楽しみ頂けたら嬉しく思います。
===でいしゅう著、「狩猟の趣味の深さ(1)品性の良い犬の訓練」 ===
気楽に書きますから、そのつもりで。
狩猟は昭和58年から始めました。33年ほど前の事です。
子供の頃から鉄砲が大好きで、手製の銃を作って遊んでいましたから、悪い子供でした。
当時、銃器を取得するのには2名の保証人が必要でした。1名は職場の先輩に居たので、お願いしました。もう一人のアテが無いので困っていると、会社内の別な部門にいました。かなり上位職の方でしたが、勇をふるってお願いすると「よし、事故だけはするな」と印を押してくれました。この方とは長い付き合いとなりました。
接待ゴルフはあっても、接待狩猟はありません。運と腕の世界です。裸の付き合いとなりました。
最初は、鳥猟を始めました。幸い元の職場に先輩がいたので、弟子にしてもらいました。
1、銃に弾を込めるのは、犬がポイントをしてから
2、撃つ前に周囲の安全を確かめる
3、偶然に歩いて居る雉や、突然飛び出した雉がいても、撃ってはダメだ
4、雉撃ちに行くのだから、鴨を撃ってはいけない。
5、犬より前を歩くつもりで、歩きなさい
いろいろありましたが、思いだす事はとても大切な事です。先ほど環境省の狩猟フォーラムで講師が話していましたが、危険な事ばかりです。
2年ほどすると、少しは自信も出来たので、自分の犬が欲しくなりました。師匠に尋ねるとダメでした。
まだ早い、犬を育てると飼い主よりも立派な犬は育たない。良しと言うまで待ちなさい。
5年後に許可が出て、セッターを飼いました。3か月ほどの犬でした。
1か月は犬と遊び、それから訓練に入りました。
師匠も来てくれて、私と犬を指導してくれました。先ずはポイントです。生きたウズラを買ってきます。これを3メーターほどの先の竿から垂らした糸に括ります。そして、私の周囲をぐるぐる回します。
犬はウズラの臭いとバタバタするので周囲を回り追いかけます。疲れると犬は休みます。すると目の前にウズラを落とします。飛びつきますが竿を上げてぐるぐる回します。
約15分ぐらい練習します。長くやると厭きるからです。
何度も何日も繰り返すと、眼の前に落としても身構えるだけで、飛びつきません。ポイントです!!
ハッと声を掛けると、飛びつきますが竿を上げる為に咥える事が出来ません。最後は咥えさせます。
これが出来たら、ウズラの死骸を靴下に入れ、ソーセージ状の物を作ります。これで地面を擦り、臭いを付けて、草叢に隠します。そして犬を端に連れて行くと、臭いに反応して、力強く鼻先で地面をたどります。これが捜索です。
ソーセージ状の所へ行くとポイントして、私に知らせます。30秒ほど待たして「ハッ」と声を掛けると犬はソーセージ状のダミーを咥えます。
納得するまで噛むとその場に捨てるか、穴を掘って埋めます。これでは狩にならないので、私の所へ運搬させます。
渡すとビスケットを与えます。
犬にとってはウズラも雉も遊びであって、食物ではありません。此処が大切です。褒めたり、ビスケットはありますが、犬の生涯では一度も肉は食べません。
こうして訓練は1年以上をかけ、最後は射撃場へ連れて行き、鉄砲の音に慣れさします。
ひどい場合、銃声を聞くと車へ逃げ帰る犬もいます。
初めての猟期は犬の為の猟期です。他の犬と会わない場所、広くも狭くもない猟場、バカな雉のいる所(?)、それから2年ぐらいは、犬も若く犬の遊びの付き合いです。ここは辛抱して「主人と一緒に狩りを楽しむ犬」になってもらわねばなりません。ビスケットは常にポケットに入れ、殴ってやりたい時も辛抱です。可愛がってやり、主人がしょんぼりしていれば、犬は心配そうに寄ってきます。
6年目ぐらいからは絶頂期です。
そうしても犬の寿命は短く、愛玩犬なら10年以上ですが、猟犬は10年以内です。
朝飯抜きで夕方まで使役するからです。
こうして私は3頭の猟犬を飼いました。
ラッキー、白、ココ、です。もうこの歳では仔犬より育てる気力が有りません。忍耐力も落ちています。
ですから猟犬を飼う事はないでしょう。
犬の話ばかりですみません。写真は最後の犬(ココ)でブルタニュースパニエルです。(続く)