誤解の無いように始めに強調いたしますが、私は排他的な文化が悪いと非難する意図が毛頭ありません。
日本人はその排他性のお陰で日本古来の輝かしい伝統文化を守り、平和に暮らして来られたのです。ですから排他性は良い側面も有していることを始めに強調したいのです。
しかし島国に住む日本民族は大陸に住む中国人や朝鮮半島の人と考え方が違います。ユーラシア大陸に住むモンゴル人、ペルシャ人、インド人、ヨーロッパ人と民族性が非常に違います。
この違いにはいろいろありますが、今日は排他性の有無に問題を絞って考えてみたいと思います。
この日本民族に強くみられる排他性は、その住んでいる所が孤立した島国であるということに由来するのは明らかです。
日本は太平洋や日本海やオホーツク海や南シナ海に囲まれているのです。他民族の移住は容易でありません。他民族の文化の導入も命がけで行わなけれいけません。例えば遣隋使や遣唐使の船の遭難はたびたび起こりました。多数の人命を犠牲にして隋や唐の文化を取り入れたのです。
海。そうです海こそ日本民族の排他性の源だったのです。そこで海の写真を見ながら日本民族のことを考えてみましょう。
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1番目の写真は神奈川県の由比ヶ浜から江の島や富士山を撮った写真です。ここに写っている海は太平洋に開いた相模湾の海です。今年の6月に撮った写真です。
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2番目の写真は太平洋そのもの写真を撮ろうとして茅ケ崎の浜から沖の太平洋を撮った写真です。同じように今年の6月に撮った写真です。
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3番目の写真は日本海の写真です。北海道の西海岸の岩内から10月14日に撮りました。
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4番目の写真は日本海に突き出している積丹半島の写真です。
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5番目の写真は積丹半島の神威岬の写真です。海は日本海です。
沖を眺めても絶対に対岸の大陸は見えません。このように日本は絶海に浮かぶ列島からなっているのです。
ですから古くから他民族の大規模な移住もありませんでした。明治維新によって近代国家になった後も、かたくなに他国からの移民を受け入れませんでいた。
少数のアイヌ民族を除けば、日本民族は単一な民族からなる国になっているのです。
これを現在の世界の国々に比べてみると、非常にまれにみる単一民族国家なのです。この単一民族の結果、排他的な民族文化をもつようになったと考えられます。
私が日本人の排他性を体験的に深く理解したのは1962年のアメリカ留学の時でした。
留学先のオハイオに落ち着いてまずアメリカの豊かさに驚愕しました。これではアメリカとの戦争で日本が勝てる訳がないと何度もしみじみと思ったのです。
それからしばらく下宿先の近所や大学の構内を見回すと、そこには実に様々な人種の人々がいたのです。日本の学校で、人間は白人、黄色人、黒人の3種類に分けられると教わり、そのように信じていました。
しかしオハイオで見たのは白人、黄色人、黒人の3種類のどれにも当てはまらいないインド人、メキシコ人、南米系の原住民、南太平洋系の黒人とは言えない人々など実に多くの人種が混在していて、仲良く平和に暮らしているのです。
同級生のアメリカ人と次第に仲良くなり、ビールを一緒に飲むようになります。どこの国の人も酔えばお国自慢が始まります。
アメリカ人は自由と平等の国だとアメリカを縷々自慢します。どんな人種も、どんな宗教も差別しないと自慢するのです。
そしてアメリカの強みは世界中の全ての国々から移民を受け入れて来たことだと言うのです。別の言葉で言えばアメリカ人は絶対に排他的ではないと主張するのです。
そして「日本は移民を受け入れた来たか?」と聞くのです。受け入れないと答えると、日本は排他的な社会だといささか見下したような顔をします。酒席の雑談なので本気で反論しませんが、彼らの本音が出ているので面白いのです。
それなのに今年の大統領選挙では差別主義者のトランプ氏は共和党の候補になったのです。しかし幸いにもヒラリー氏が優勢な状況になってほっとしています。昔、アメリカの自慢をしていた同級生のためににも良かったと思います。
さて、このように書くとヨーロッパの国々は排他的だという人がいます。後年、ドイツに住んだことがありますが、驚いたことに、ドイツはトルコから、ギリシャから、そしてルーマニアなどの東欧圏から多数の移民を受け入れているのです。
中国でも多民族国家であることを宣伝材料にしているのです。共産党政権に従順な限り、イスラム教もキリスト教もチベット仏教も平等に大切にしているのです。北京に行ってみるとイスラム教徒の多数の回族が白い帽子をかぶり悠々と闊歩しているのです。
イスラム教のお寺も多数あります。大学には豚肉抜きの回族のための学生食堂が必ず別に作ってありました。
あまり長くなるので、今日はここで終わりにします。日本民族の排他的文化の具体的な内容や、その強みや弱みについては稿を改めて書いてみたいと思います。(続く)
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
日本人はその排他性のお陰で日本古来の輝かしい伝統文化を守り、平和に暮らして来られたのです。ですから排他性は良い側面も有していることを始めに強調したいのです。
しかし島国に住む日本民族は大陸に住む中国人や朝鮮半島の人と考え方が違います。ユーラシア大陸に住むモンゴル人、ペルシャ人、インド人、ヨーロッパ人と民族性が非常に違います。
この違いにはいろいろありますが、今日は排他性の有無に問題を絞って考えてみたいと思います。
この日本民族に強くみられる排他性は、その住んでいる所が孤立した島国であるということに由来するのは明らかです。
日本は太平洋や日本海やオホーツク海や南シナ海に囲まれているのです。他民族の移住は容易でありません。他民族の文化の導入も命がけで行わなけれいけません。例えば遣隋使や遣唐使の船の遭難はたびたび起こりました。多数の人命を犠牲にして隋や唐の文化を取り入れたのです。
海。そうです海こそ日本民族の排他性の源だったのです。そこで海の写真を見ながら日本民族のことを考えてみましょう。
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1番目の写真は神奈川県の由比ヶ浜から江の島や富士山を撮った写真です。ここに写っている海は太平洋に開いた相模湾の海です。今年の6月に撮った写真です。
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2番目の写真は太平洋そのもの写真を撮ろうとして茅ケ崎の浜から沖の太平洋を撮った写真です。同じように今年の6月に撮った写真です。
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3番目の写真は日本海の写真です。北海道の西海岸の岩内から10月14日に撮りました。
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4番目の写真は日本海に突き出している積丹半島の写真です。
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5番目の写真は積丹半島の神威岬の写真です。海は日本海です。
沖を眺めても絶対に対岸の大陸は見えません。このように日本は絶海に浮かぶ列島からなっているのです。
ですから古くから他民族の大規模な移住もありませんでした。明治維新によって近代国家になった後も、かたくなに他国からの移民を受け入れませんでいた。
少数のアイヌ民族を除けば、日本民族は単一な民族からなる国になっているのです。
これを現在の世界の国々に比べてみると、非常にまれにみる単一民族国家なのです。この単一民族の結果、排他的な民族文化をもつようになったと考えられます。
私が日本人の排他性を体験的に深く理解したのは1962年のアメリカ留学の時でした。
留学先のオハイオに落ち着いてまずアメリカの豊かさに驚愕しました。これではアメリカとの戦争で日本が勝てる訳がないと何度もしみじみと思ったのです。
それからしばらく下宿先の近所や大学の構内を見回すと、そこには実に様々な人種の人々がいたのです。日本の学校で、人間は白人、黄色人、黒人の3種類に分けられると教わり、そのように信じていました。
しかしオハイオで見たのは白人、黄色人、黒人の3種類のどれにも当てはまらいないインド人、メキシコ人、南米系の原住民、南太平洋系の黒人とは言えない人々など実に多くの人種が混在していて、仲良く平和に暮らしているのです。
同級生のアメリカ人と次第に仲良くなり、ビールを一緒に飲むようになります。どこの国の人も酔えばお国自慢が始まります。
アメリカ人は自由と平等の国だとアメリカを縷々自慢します。どんな人種も、どんな宗教も差別しないと自慢するのです。
そしてアメリカの強みは世界中の全ての国々から移民を受け入れて来たことだと言うのです。別の言葉で言えばアメリカ人は絶対に排他的ではないと主張するのです。
そして「日本は移民を受け入れた来たか?」と聞くのです。受け入れないと答えると、日本は排他的な社会だといささか見下したような顔をします。酒席の雑談なので本気で反論しませんが、彼らの本音が出ているので面白いのです。
それなのに今年の大統領選挙では差別主義者のトランプ氏は共和党の候補になったのです。しかし幸いにもヒラリー氏が優勢な状況になってほっとしています。昔、アメリカの自慢をしていた同級生のためににも良かったと思います。
さて、このように書くとヨーロッパの国々は排他的だという人がいます。後年、ドイツに住んだことがありますが、驚いたことに、ドイツはトルコから、ギリシャから、そしてルーマニアなどの東欧圏から多数の移民を受け入れているのです。
中国でも多民族国家であることを宣伝材料にしているのです。共産党政権に従順な限り、イスラム教もキリスト教もチベット仏教も平等に大切にしているのです。北京に行ってみるとイスラム教徒の多数の回族が白い帽子をかぶり悠々と闊歩しているのです。
イスラム教のお寺も多数あります。大学には豚肉抜きの回族のための学生食堂が必ず別に作ってありました。
あまり長くなるので、今日はここで終わりにします。日本民族の排他的文化の具体的な内容や、その強みや弱みについては稿を改めて書いてみたいと思います。(続く)
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)