後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

「囲炉裏は朝鮮半島と中国には無い、床暖房のオンドルを使う」

2024年10月05日 | 日記・エッセイ・コラム
朝鮮半島や中国の北部では、オンドルという床暖房が使われていました。これは、台所で煮炊きをした熱を、家の床下に通し、部屋を暖めるというものです。一段床を低くした台所のかまどで火をたくと、その暖かい煙が家の床下を通り、最後に外にある煙突から出ていきます。これで床がホカホカと暖かくなるのです。ただ、床そのものがそれほど熱くならないので、座ぶとんは薄く、寝るふとんも床の熱がよく伝わるように薄めなのだそうです。
オンドルに関連した写真を示します。

1番目の写真はオンドルで部屋の床を温める方法の見取り図です。

2番目の写真はオンドルで部屋の床を温めている韓国の家の写真です。

3番目の写真はオンドルで部屋の床を温めている韓国の家の座敷です。

4番目の写真はオンドルへ煙を送っているカマドの列です。カマドの列は料理の煮炊きに使います。

本来のオンドルは、台所のかまどで煮炊きしたときに発生する煙を居住空間の床下に通し、
床を暖めることによって部屋全体をも暖める設備でした。外や台所にあるかまどで火を焚く
と、その煙がトンネルを通って部屋の反対側の煙突から出ますが、その間に室内全体が暖ま
るという仕組みです。火災の危険を避けるためオンドルを備えた家の土台はすべて「クドゥ
ルジャン(구들장)」という板石を用いて築き、部屋の床は石板の上を漆喰で塗り固め、そ
の上に油をしみこませた厚紙を貼ります。
そして「オンドル文化」が韓国人に影響を与えたことの中で一つは「あぐらをくむ」習慣
です。韓国ではこのような姿勢を「ヤンバンダリ(양반다리)」と呼びます。
韓国人は女性も男性もよくあぐらをくみます。あぐらをくむ習慣は韓国だけではありません。
しかし、韓国人のあぐらの姿勢を見れば、あぐらをかく他の国に比べて床に接する足の面積
がもっとも広いです。オンドルを使用して床が暖かいため、できるだけ温かい床のほうに足をくっつけたいからです。

現代のオンドル
現在、特に韓国では中高層アパートの普及に伴い、旧来の方式でのオンドル暖房が構造的
に不可能になったため、ボイラーを利用した温水床暖房が一般的に使用されており、「オン
ドル」といえば温水床暖房の事を指すことが多くなりました。
上記の出典は、https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/uploaded/attachment/40539.pdf です。

以上、朝鮮半島と中国北部の床暖房のオンドルをご紹介いたしました。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)

「秋冷になると囲炉裏が懐かしくなる」

2024年10月05日 | 日記・エッセイ・コラム
多くの日本人は「囲炉裏」というものに憧れています。囲炉裏という字を見て郷愁を感じます。
特に秋冷になると囲炉裏が懐かしくなるものです。
私は戦争中に田舎に疎開したので全ての食事を一つの囲炉裏で作っていた生活を経験しています。
囲炉裏の自在鉤に掛けた鉄瓶で湯を沸かします。大きな鉄鍋を掛けて味噌汁を作り、そこへウドンやスイトンを入れて夕食にするのです。その農家の暖房は囲炉裏だけでした。
そして囲炉裏の煙は屋根裏部屋に上がりてっぺんの屋根の煙出し口から出るのです。
この生活の様式は1万年以上の前の縄文時代から変わっていないのです。
ですから日本人の心には赤々と燃える囲炉裏の火が焼き付いているのです。
最近は秋が深まり肌寒くなって来ました。
そこで今日は日本の囲炉裏について書いてみようとおもいます。
さてまず写真をご覧下さい。

1番目の写真は立川市の川越道緑地古民家園に保存、展示してある江戸時代の小林家の農家です。自分で撮った写真です。

2番目の写真は日本の農家に必ずある囲炉裏の写真です。江戸時代の小林家の農家で自分で撮った写真です。

3番目の写真は座敷に作った囲炉裏です。

4番目の写真は囲炉裏で料理を作っている光景です。
囲炉裏は次のような様々なやくわりをしています。
暖房:火を燃やして暖をとるために用いられます。
調理:食物の煮炊きに用いられるます。囲炉裏では自在鉤を用いて鍋を火にかけ、炊飯をはじめあらゆる煮炊きを行えます。きりたんぽや魚などを串に刺して火の周囲の灰に立て焼きます。
北陸地方で竈が作られるようになったのは昭和30年代からで、それまで煮炊きは囲炉裏で行なっていたのです。
照明:囲炉裏は夜間の採光に用いられます。火が主要な照明であった近世以前において、囲炉裏は安全に部屋を照らすことのできる設備でした。
乾燥:火棚を組んで衣類、食料、生木などの乾燥に用いました。
火種:マッチなどによる着火が容易でない時代、囲炉裏の火は絶やされることなく、竈や照明具の火種として使われました。

このように囲炉裏は昔の日本の日常の生活には欠かせない重要なものだったのです。

今日は囲炉裏についていろいろ書いてみました。

それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたしす。後藤和弘(藤山杜人)