昨年の秋に、山小屋で薪ストーブを焚きながら古い文芸春秋を読んでいました。その中に、第二次大戦後、責任を取って自殺したドイツの民間人の数が出ていました。ポツダム会談で敗戦後のドイツの処理案が発表された直後の4日間だけの自殺者数です;ベルリンで1200人、ライプチッヒで600人、ハンブルグで450人、ケルンで300人が自殺したと新聞に出ていたそうです。4日間だけでの総計が2550人です。それに比較して日本では愛宕山にこもった民間人10人位とその他に僅かと言われています。山小屋の中で何故か暗然とした気持ちになりました。戦争には敗戦後にも大きな悲劇が起きるのです。
そこで今日、いつもご紹介している船橋精一さんの「我が家のホームページ」を見ました。
その第二次世界大戦等の戦争犠牲者数の項目の1ページのみを以下に転載いたします。(http://www.max.hi-ho.ne.jp/nvcc/TR7.HTM)
国 名 兵員の死亡 一般市民の死亡 行方不明
アメリカ 407,828 ― ―
イギリス 353,652 90,844 60,595
フランス 166,195 ― 174,620
ポーランド (6,000,000)
ソ 連 (20,000,000)
中 国 (10,000,000)
ド イ ツ 2,100,000 2,900,000 500,000
イタリア 389,000 214,647 179,803
日 本 約2,300,000 約800,000 (単位 人)
日本の兵員のうち、朝鮮・台湾の兵員犠牲者、約5万人を含む。(ワールドアルマナック等より)
犠牲者数の多いのは、ソ連の2000万人、中国の1000万人、ポーランドの600万人、ドイツの550万人、日本の310万人の順になっています。
更に「シベリア抑留とは」(PDF)を検索すると第二次世界大戦の国別の膨大な捕虜の数の統計があります。そしてシベリア抑留でドイツ兵が55万人死んだと記録されています。日本がシベリア抑留で5万人死んだと言われていますから、その10倍です。この研究は東京大学の名誉教授の藤田 勇さんによる客観的な研究結果です。
20世紀の人類は狂気のように殺しあったのです。国家対国家の大規模な戦争によって殺しあったのです。
上に示した犠牲者の数をジッと見て、決して忘れないで下さい。死んだ人には家族が居ます。犠牲者の数の数倍の人々が生涯忘れられない悲劇を背負ってしまったのです。
「戦争反対!」と叫ぶ前に、戦争の想像を絶する悲劇の大きさを心に刻むのが重要と信じています。永久に戦争を廃絶するまで悲劇の大きさを忘れないようにしましょう。その為に何度も、何度もこの第二次世界大戦等の戦争犠牲者数を掲載します。
皆様はいかがお考えでしょうか?(終わり)
それはそれとして、今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)
====今日から10月、紅葉の季節です======
そこで昨年の10月に北海道の定山渓
で撮った紅葉の写真を送りいたします。
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