575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

血圧が錦の御旗冬籠り    朱露

2010年11月15日 | Weblog
  「錦のみ旗は」朝敵討伐の官軍の旗。
  この冬も高血圧を振りかざして休養。
  「この血圧が眼に入らんか馬鹿者」。
  血圧が高くないとこんな芸は出来ぬ。

            

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11月句会の投句が集まりました。   遅足

2010年11月15日 | Weblog
13人の句が集まりました。
なかなか良い句がそろいました。


兼題「神無月」

①神無月いつも頷く夫(つま)とゐて
②神無月天突き抜ける御柱
③効能をすこしうたがふ神無月
④居酒屋でニーチェと笑う神無月
⑤神無月カボチャオバケの目が光る
⑥COP10成果半ばぞ神無月
⑦つれあいにやさしくなりぬ神無月
⑧投函をこぼれし思ひ神無月
⑨ずかずかと寄りくる鴉神無月
⑩幣(ぬさ)立てて葦舟は行く神無月
⑪また一つ閉店したり神無月
⑫ぶな林に路の明るき神無月
⑬新粒子まだ見つからず神無月

自由題
 
①脚むくみ独り灸する冬の暮
②雪雲や縄文列柱日時計す
③小春日に夢見る銀の穂の調べ
④鵯の寝首を掻いて付け焼きに
⑤新豆腐水したがへて沈みゆく
⑥発酵のパン生地寝かす冬時間
⑦小春日やベンチに並ぶ懐旧談
⑧村を黄に染めて銀杏(ぎんなん)日和かな
⑨小春日やこわごわ孫と逆上がり
⑩ポケットのなかにポケット冬立ちぬ
⑪道鏡と太き署名や奈良の秋
⑫秋の蚊の弱るふりして人を刺す
⑬熊の眼が殺されたわけ訊いている

さて、どの句に票が集まるのでしょう・・・
楽しみです。
選句に悩みそう。

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みんな俳句が好きだった②     石川啄木

2010年11月15日 | Weblog
 歌人啄木は、詩や文章も多く作ったが、俳句は、渋民村時代の手紙か日記に記された十句足らずのようである。
 啄木にとって溢れる想いを込めるには、俳句は短すぎたのだろう。

    小障子に鳥の影する冬日和
    茶の花に淡き日差しや今朝の冬
    冬火と一日火に親しみて暮れにけり
    思ふ事なし山住みの炬燵かな
    白梅にひと日南をあこがれぬ
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直線で山切る冬の団地かな    朱露

2010年11月15日 | Weblog
   
    夜明け前東の低い山並みを見渡す。
    二十年前は遥か山裾まで見通せた。
    いずれ山全部隠れるのではないか。
    「敗軍の将兵を語らず」は違うか。

           


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