575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

11月句会の最終結果です。   遅足

2010年11月18日 | Weblog
11月句会、6人の出席。ちょっとサミシク。でも賑やかに。
亜子さんと立雄さんの選句がまだですが、とりあえず。

       

兼題「神無月」

①神無月いつも頷く夫(つま)とゐて(値遇)能登・鳥野
②神無月天突き抜ける御柱(麗子)遅足・狗子・立雄
③効能をすこしうたがふ神無月(晴代)値遇・童子・狗子
④居酒屋でニーチェと笑う神無月(朱露)鳥野・狗子・静荷・郁子・立雄
⑤神無月カボチャオバケの目が光る(郁子)値遇・静荷・麗子・立雄・亜子
⑥COP10成果半ばぞ神無月(愚足)亜子
⑦つれあいにやさしくなりぬ神無月(能登)愚足・鳥野・朱露・晴代・郁子・麗子
⑧投函をこぼれし思ひ神無月(遅足)晴代
⑨ずかずかと寄りくる鴉神無月(亜子)能登・愚足・朱露・遅足・静荷
⑩幣(ぬさ)立てて葦舟は行く神無月(静荷)朱露・亜子
⑪また一つ閉店したり神無月(立雄)能登・愚足・郁子
⑫ぶな林に路の明るき神無月(結宇)晴代
⑬新粒子まだ見つからず神無月(狗子)値遇・童子・遅足・麗子


自由題
 
①脚むくみ独り灸する冬の暮(愚足)能登
②雪雲や縄文列柱日時計す(結宇)
③小春日に夢見る銀の穂の調べ(郁子)
④鵯の寝首を掻いて付け焼きに(朱露)
⑤新豆腐水したがへて沈みゆく(値遇)能登・愚足・鳥野・童子・遅足・晴代・静荷・麗子
⑥発酵のパン生地寝かす冬時間(麗子)鳥野・童子・郁子・静荷・亜子
⑦小春日やベンチに並ぶ懐旧談(晴代)値遇
⑧村を黄に染めて銀杏(ぎんなん)日和かな(亜子)愚足・麗子・立雄
⑨小春日やこわごわ孫と逆上がり(立雄)能登・値遇・鳥野・郁子
⑩ポケットのなかにポケット冬立ちぬ(遅足)値遇・朱露・晴代・麗子・狗子・立雄・亜子
⑪道鏡と太き署名や奈良の秋(静荷)朱露・遅足・狗子
⑫秋の蚊の弱るふりして人を刺す(狗子)
⑬熊の眼が殺されたわけ訊いている(能登)愚足・朱露・童子・遅足・晴代・郁子・静荷・狗子・立雄・亜子

       

次回は12月15日(水)安田屋。
題詠は「セーター」です。

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「缶拾い」お早うと笑う冬の朝    朱露

2010年11月18日 | Weblog

    夜が明けてすぐコンビニへ歩いた。
    空き缶を自転車に積んだ男が来る。
    「お早う」と笑うので返事をした。
    ここまで書いたらヒューズが飛ぶ。

             

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旧暦神無月句会   麗

2010年11月18日 | Weblog
安田屋さんで湯豆腐の注文が増えた昨日の句会。
お風邪の方が多く6名の参加でしたが遅足さんが来て下さり
おしゃべりに花が咲きました。

旧暦の神無月。神様は出雲におでかけでお留守中。
そんな神様を意識した人もそうでない人も。

なんの打ち合わせもしていないのに伴侶を句にしたお二人。
値遇さんの

   神無月いつも頷く夫といて

能登さんの

   つれあいにやさしくなりぬ神無月

新婚さんの値遇さんと人生の先輩の能登さん。
「優しくしよう」という日頃の反省の気持ちからか能登さんの句に票が集まったのが
夫婦の溝が伺えて面白かったです。


朱露さんの

   居酒屋でニーチェと笑う神無月

これは「神は死んだ」のニーチェの思想をふまえているとの遅足さんの
解説を聞き納得。でも「ニーチェ」という音が笑い声に聞こえるという説も出て
これまた深みのある句に思えました。

狗子さんの

   新粒子まだ見つからず神無月

イトカワの微粒子が見つかったというタイムリーなニュースにわきましたが
実はスイスの研究所で発見されるかもという新しい原子のこととわかりました。
作者の意図とは違いましたがそれもまた面白いところですよね。

晴代さんの「効能」はインフルエンザワクチンのこと。
遅足さんの「投稿」は奥様が書かれているお手紙のこと。
郁子さんのカボチャオバケはもちろんハローウィンのお祭り。
日本の祭りは外資に奪われているとの説に一同危機感を抱きました。
神様のいないのをいいことに我がもの顔のカラス(亜子さん)
愚足さんのCOP10や静荷さんの伊勢へ向かった葦船。
年を越せない個人商店を詠まれた立雄さん。ブナ林の明るさを詠まれた結宇さん。
いろんな神無月が出てきました。

自由題を席巻したのは
値遇さんの「新豆腐」の句。「水したがえて」という表現がすばらしいと絶賛。
能登さんの「熊の目」の句。熊に責任はないのだけど異常気象で食べ物がない。。。

来月は遅足さんの好きな「セーター」がお題です。
手編みの思い出が出るかな?お楽しみに。
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