575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

三里ってどこ?  鳥野

2010年11月23日 | Weblog
11月の句会に ”脚むくみ独り灸する冬の暮”(愚足)の句が出ていました。
句からは、空調の暖かな部屋隅で、ゆっくりと灸を据える長閑な景が浮かびます。

事実は闘病の手段の一つ。大変な努力をされていることでしょう。

灸は3千年も前に古代中国北部で始まった、とされる療法。免疫機能の亢進、血流の改善など、万病に効くと、長い歴史が証明しています。

旅をするには、歩くより方法の無かったころ、三里に据える灸は、ありがたいものでした。

芭蕉翁も、宿りすれば、まず股引の破れをつづり、笠の緒をつけかえ、灸をすえるのが日課。
松島では、月が心に掛かって、気もそぞろの様子です。

愚足師、ご自愛ください。お灸も怠りなく。

 ・ 艾置き火を点す勇気もたざれば三里のあたりを指で押しおく

                         鳥野
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