大相撲。連勝を続ける白鳳が敗れた一番。
解説の舞の海さんが「自分の身体に力が入ってしまって、
肝心の相手に伝わっていない」と評していました。
たしかに白鳳は我武者羅に身体を動かしていましたが、
稀勢の里はびくともしませんでした。
歌つくりにも同じことが言えるようです。
歌人の穂村弘さんがこう言っています。
「スポーツでは、初心者にむかって肩の力をぬくように指導するが
短歌でも同じように、コトバを軽くにぎるように」と。
例にあげていた歌
しらない空を啄ばむようにつつきあう 鳥の臓腑のいちぬけの砂 ひろたみえ
これが、最終的には
食卓に鳥放つとき わたしたち おとがいわたるはじめての夏
となったそうです。
鳥を食べる歌だそうですが、
確かにカチカチだったコトバが自由になって、分かりやすくなっています。
俳句でもよく荻原先生に、これで2句出来ます、と指摘されました。
コトバを軽くつかむためには、句を一日ねかせて、読み直す必要がありますね。