575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

南座の顔見世興行冬はじめ  狗子

2018年12月11日 | Weblog


江戸時代、役者と劇場の契約は十一月から一年間でした。
十一月興行には、新たに契約を結んだ役者が勢揃いして、
その顔ぶれを見せることから「顔見世興行」と呼ばれていました。
初日は午前二時ころからの興行が始まっていたそうです。
京都・南座の十二月興行には、その雰囲気が残っているとも。

その南座の顔見世興行を詠んだ句。
いかにも冬の初めにぴったりですが、
顔見世は季語になっていました。
冬はじめ、を他の言葉にすると、別の句が出来そうです。(遅足)

  顔見世や顔にかかりし紙の雪  市川右団治

  顔見世やおとづれはやき京の雪  久保田万太郎
コメント
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