【原文】
子曰、囘也、其心三月不違仁、其餘則日月至焉而已矣、
【通釈】
子の曰わく、回や其の心三月(さんがつ)仁に違わず。其の余は則ち日月(ひびつきづき)に至るのみ。
【読み下し】
先生が言われた、「回は三月(みつき)も心を仁の徳から離さない。その他の者では一日か一月のあいだ行き付けるだけのことだ。」
【English】
The Master said, "Such was Hui that for three months there would be nothing in his mind contrary to perfect virtue. The others may attain to this on some days or in some months, but nothing more."
『論語』とは、読んで字の如く「論じ語る」、孔子と弟子達や要人達との間に交された対話録。
『論語』は私たちの生き方の原点を見つめた思索の宝庫であり、人間性を磨く叡智が凝縮した永遠の古典。
読めば読むほど胸に深く沁み込む簡潔な言葉の数々。
『孟子』『大学』『中庸』と併せて儒教における「四書」の一つに数えられる。
全20編(学而第一~堯曰第二十) 構成され、編の名称は各編の最初の二文字を採ったものであり内容上の意味はない。
したがって、学而第一から順に読む必要はなくどこから読んでもかまわない。