阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。日々の生活と世間の事象記録や写真や書き物などなんでも。
  1942年生まれが東京都江戸川区から。

日本の 中央省庁の役人・官僚の巧妙な公文書廃棄

2022年10月31日 | 「過去の非日乗&Shot日乗」リターンズ
2010年03月11日(木)「阿智胡地亭の非日乗」掲載
 

日米核持込密約問題の調査の中で、外務省の原本書類が相当数見つかっていないと報道されている。

海外各国と違って、これまで日本の公文書の保管期間、保管対象範囲は、公開の可否、公開時期などを含めて、それぞれの役所に決定の権限が委ねられている。

つまり国家としての統一基準はなかった。そのあたりは同盟国のアメリカと全く異なる。

 そのことはある意味、国が明治以降も徳川幕藩体制をひきずる「国が 役人天国・官僚のための国家」であることを証明している。

つまり彼らにとって都合のわるいことはどうにでも料理できる仕組みがある。

今回の公文書破棄も、外務省の規定から言えば保管期間を過ぎているから廃棄しただけであって、誰も責任を取らずにすむ。

そのあたりは、法律の条文をメシの種にしている官僚にぬかりはない。お役人さまが時に「法の匪賊ー法匪」と言われる所以でもある。

そしてこれまでの立法府・国会は行政府の公文書管理について見てみぬふりをしてきた。そのツケが書類の破棄つまり死人に口なしにまわっている。

 われわれが選んだ議員が任務を果たしてこなかった不作為の作為の中でも、この馴れ合い行動はボディブローで社会を歪めてきたと思う。

今回の事態の以前から日本の公文書管理の問題を取り上げてきた国会議員の一人、岡田克也議員はいま外務大臣の職にあるが、9日の記者会見で、

自らを本部長とする外交記録公開・文書管理対策本部の新設を発表した。 

   公文書の管理、作成30年で公開を 有識者委提言   3月11日付NIKKEI NETから引用

 外務省の有識者委員会は公文書を「健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源」と位置付け、管理や公開方法を提言した。

(1)国際標準である作成後30年を経過した文書の原則公開の徹底と審査体制の拡充(2)文書の保存・利用や評価選別に際して

専門家の支援を得られる仕組みづくり(3)公開文書の対象の判断に政治家も関与――などを挙げた。

 提言の背景には、核を巡る密約のように米国が文書を公開したにもかかわらず、日本が非公開の場合、相手国の資料を基に一方的な歴史がつくられかねないとの懸念がある。

外交や防衛に関する文書の開示は他の分野に比べてハードルが高く、外務省などが不開示を決めれば、国民の目に触れる機会がなくなる恐れも考慮した。

 提言では情報公開法に基づく開示請求制度の使いにくさも指摘。開示、不開示の基準があいまいであり、定められた期間での開示の是非の決定ができない例も多い。

利用者に配慮できる制度改善のためのモニタリングの導入や指針作りも打ち出した。(00:32)

外務省、文書破棄の可能性 多くは記録残らず

 外務省の有識者委員会は解明にあたった4つの日米の密約のうち2つを「広義の密約」、1つを「狭義の密約」と認定した。

歴代政権は密約の存在を否定し続けたため、真相解明に取り組んできた鳩山政権の一定の成果といえる。

ただ密約の関連文書を外務省が破棄していた可能性も否めず、過去の外交交渉に関する説明責任のあり方には重い課題を残した。

 「リーダーたる外相あるいは首相の問題だと思う。政権交代がないなかで困難だったことは間違いない」。

岡田克也外相は9日の記者会見で、今回、検証対象となった密約がこれまで解明できなかった理由をこう分析して見せた。

岡田外相は就任早々、密約問題の解明を掲げており、今回の成果は政権交代の象徴ともいえる。

 ただ、メスを入れたことで課題も浮き彫りになった。例えば、事前協議の解釈を巡る米側との「討議の記録」など密約を裏付けるとされてきた重要文書の原本の多くは

最後まで見つからず、写しだけが発見された。有識者委からも本来、あるべき文書が、不自然な形で欠落していたとの指摘が出ている。(00:57)

3月11日付神戸新聞から引用

正平調2010/03/11

「手前どもが嘘(うそ)をついているなど、ぬれぎぬでございます」。そんな言い逃れが桜吹雪を突きつけられてひっくり返る。ご存じ「遠山の金さん」のヤマ場である

◆「こちとら全部、お見通しだい」。金さんのセリフではないが見ている方はすべてを承知で、テレビの前で嘘に付き合う。

ドラマならそれも楽しみのうちだが、国会答弁となると話は違う。いつまで続けるのかと思いながら、国民は歴代の首相や外相の「嘘」に付き合ってきた

◆外務省の有識者委員会の報告書公開に、霧が晴れたと感じた方も多いことだろう。

核持ち込みをめぐって歴代政府は、核を搭載した米艦船の寄港や通過を認めないと言いながら実際は見ぬふりを通してきた。

「嘘を含む不正直な対応に終始した」。委員会の批判が金さんのたんかのように読める

◆報告書は、新たなドラマの幕開けも告げている。消えた外交文書をめぐる疑惑だ。米国側の公開資料や関係者の証言で裏付けられ、

本来なら残っているはずの文書が見つからない

◆情報公開法の施行を前に、日米の密約に関する文書が破棄されたという、耳を疑うような外務省幹部の証言もある。

やむを得ず嘘をつきましたと弁明するのならまだしも、なかったことにしようというのは、許し難い

◆自民党政権下ではあり得なかった密約調査に政権交代の意義を実感する。ただし、鳩山内閣の支持率上昇につながるかといえば「?」である。

☆あれつ、オチの下線部のところは昨日の阿智胡地亭ブログと同じでは!

参考にして頂いたわけはないけど、メディアには同じ思いの方も多数おられるのでしょうね


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