Dr.Horiiのひとりごと

徒然なるままにクルマや日々の出来事を書きとめた雑記帳です。
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空回りにご用心

2014-06-26 11:08:48 | 修理日記

オーバーヒートで入庫の156V6

空いた山道を走行中に、水温計が上昇してオーバーヒートしたそうです。

電動ファンが回ってないと、ショップに駆け込まれました。

(お客様の機転でヒーターを利かして凌いで来られました 

しかし、ショップで点検すると、電動ファンは復活して、ちゃんと回ってるじゃあ~り
ませんか 

接触不良か、水温センサーか、ファンリレー不良か?。


正常な電動ファン?

こと156に関しては余り電動ファン系のトラブルはありません。

稀な例として、通常と反対のオーバーヒート例を説明しました。

即ち、高速走行でヒートするが、停止状態では大丈夫という症例です。

高速走行では、例えファンが不動でも、走行風でラジエターは冷やしてくれます。

156では、すでに何例もある症例ですから、該当する可能性はあります。

お客様も、思い当たる節があるそうで、再度高速に乗られました。

やはり、高速では即ヒート症状を呈したそうです。

原因はウォーターポンプのエンペラーがプラスティックの為に、軸受け部分が割れて
空回りするから、冷却水を循環できなくなるからです。

果たして、分解して検証すると・・


やはりクラックが         (欠陥ポンプ 

エンジン回転が低いアイドリングでは、ちゃんとエンペラーは回る為に、冷却水を
循環させるのですが、高回転では水の抵抗で空回りするために、水が回りません。

即ち、ラジエターまで冷却水を送らないから、電動ファンも回らないのです。


改良型金属製エンペラー

こちらの、改良型はNPで、クラックは入りません。

アルファだけではなく、DrのVWヤーレ号も、同じ目に合い、阪神高速で立ち往生した
経験がありましたw。


ついでに、Tベル系も一新

クラックはいきなりで、予兆はありませんから、難儀です。

今回の156はお客様が個人売買でGETされたのですが、Tベルは交換済みと聞かれていた
ものの、ウォーターポンプは???だったそうです。

又、交換されていても、プラエンペラーの改良前であれば、この限りではありません。

ショップでは、この個体のTベル交換を実施してませんから、念のためにSSTにて、
バルブタイミングを再チェックして、組み立てました。

コメント
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