書店でページをめくったら、行ったことのあるジャズ・スポットの写真がいくつか載っていたので「ジャズを巡る旅」(男の隠れ家別冊)という雑誌をつい買ってしまいました。札幌、仙台、東京、京都、博多と見覚えのある光景が目に留まります。仙台のジャズ喫茶「カウント」のアルテックのスピーカーが懐かしいので、お店の名前カウントからジョー・ニューマンのライブアルバムです。
JOE NEWMAN (ジョー・ニューマン)
AT COUNT BASIE'S (MERCURY 1961年録音)
ニューヨークは、カウント・ベイシーの店におけるライブ録音です。ニュー・カウント・ベイシー楽団におけるスターの一人として名をなしたジョー・ニューマンは、スイングから中間派のセッションに多く参加しており、モダンよりやや古いタイプとされることが多いようです。
本アルバムでは、異色のメンバーに囲まれてモダンなプレイを展開しています。ちょうど61年にベイシー・バンドを辞めて独立した時にあたり張り切ってもいたのでしょう。メンバーは、ニューマン(tp)のほか、オリヴァー・ネルソン(ts)、ロイド・メイヤーズ(p)、アート・デイビス(b)、エド・ショネシー(ds)です。
実は、オリヴァー・ネルソンのテナー・サックスはしつこさと、ぶしつけさが感じられて大嫌いでした。本アルバムでは、そこが抑え気味で、彼のソロに耳をふさぐということもありません。また、エド・ショネシーが彼のイメージをひっくりかえすようなダイナミックなプレイをしていてびっくりしました。
曲目は、「Caravan」、「Love is Here to Stay」、「Someone to Love」、「The Midgets」、「On Green Dolphin Street」、「Wednesday's Blues」 の6曲です。ニューマンお得意のミュート・プレイが冴えていますが、なんと「The Midgets」ではオープンで吹きまくっています。そして、乗り乗りの「Wednesday's Blues」で幕を閉じます。客席からかかる声も調子のいいライブ・アルバムです。
思わず購入してしまった雑誌です。