安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

エセル・エニス MY KIND OF WALTZTIME

2008-02-16 23:29:29 | ヴォーカル(E~K)

レコード店で、クラシック売場を眺めていたところ、2008年のウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートのCDが並んでいました。指揮者はフランスのジョルジョ・プレートルで驚いた人が多かったようですが、フランス関連の曲が多かったのがその理由でしょう。ウインナ・ワルツでは、「美しき青きドナウ」のほか「春の声」や「酒・女・歌」が好みです。曲でなくても「酒と歌」は好みですが。ワルツからエセル・エニスの「My Kind of Waltztime」です。

ETHEL ENNIS (エセル・エニス)
MY KIND OF WALTZTIME (RCA VICTOR 1964年頃録音)

 Mykindwaltztimeennis

コンセプトどおりワルツの曲が並んでいて壮観です。わからないものもあるので、必ずしもそうではないかもしれませんが。ディック・ハイマンのアレンジはそれぞれ趣向が凝らされていて、レコードを聴く限りでは原曲がワルツだとはわかりません。また、伴奏も工夫されていてしゃれた雰囲気です。

収録曲は、リチャード・ロジャース作曲のものが多くて3曲で「Oh, What a Beautiful Mornin'」、「It's a Grand Night for Singing」と「Falling in Love With Love」。次いでアーヴィング・バーリン作曲が2曲で「Remember」と「The Song is Ended」。その他「Someday My Prince Will Come」、「Paradise」、「My Coloring Book」など全部で12曲です。

エセル・エニスは50年代から活躍しているよく知られている歌手です。ところが、彼女のCDは、現在入手できるものがほとんどありません。洗練されていてしかもよくスイングする彼女のアルバムはいつも手に入るのが理想です。

最高に愉快なのは「The Song is Ended」です。休止(クラシックでいえばゲネラル・パウゼ状態)を用いて、終わるとみせかけてまた歌います。それが絶妙のタイミングです。「Falling in Love With Love」はボサノヴァでやってくれています。「Oh, What a Beautiful Mornin'」はペギー・リーのものが好きなのですが、これもよく、「Remember」、「Paradise」と好唱が詰まっています。