安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

アン・ハンプトン・キャラウェイ EASY LIVING

2015-08-12 21:43:44 | ヴォーカル(A~D)

長野道松本ICのすぐ近くにある「日本浮世絵博物館」に入りました。「歌川国芳の妖怪変化、妖美、妖艶の世界」という素晴らしい企画展が行われていましたが、常設展示がないのが物足りませんでした。喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川豊国、歌川広重などの肉筆や版画の作品を多数所蔵しているので、それらを常時見ることができれば、入館者が増えるのではないでしょうか。華やかな女性歌手。

ANN HAMPTON CALLAWAY (アン・ハンプトン・キャラウェイ)
EASY LIVING (Shanachie 1999年録音)

    

アン・ハンプトン・キャラウェイは、歌手、作曲家、作詞家、女優として優れた活動をしてきていますが、日本では話題に上ることがあまりないようです。彼女は、1958年シカゴの芸能一家に生まれていて、姉のリズ・キャラウェイもブロードウェーのミュージカルに出ています。彼女のホームページを見ると、現在も旺盛な活動を行っていて、米国はもとより世界中で歌っているようです。

伴奏が豪華です。ケニー・バロン(p)、ベニー・グリーン(p)、ビル・チャーラップ(p)、ピーター・ワシントン(b)、二ール・マイナー(b)、ルイス・ナッシュ(ds)、クラレンス・・ビーン(ds)にゲストとしてウィントン・マルサリス(tp)など管楽器奏者が曲により参加しています。マルサリスは、「’Round Midnight」、「Easy Living」、「In A Sentimental Mood」で吹いていて、その伴奏ぶりも気になります。

曲は、スタンダードに彼女の自作です。スタンダードが「Easy To Love」、「'Round Midnight」、「Easy Living」、「All of You」、「Bluesette」、「It Had To Be You」、「In A Sentimenta Mood」、「You Don't Know What Love is」、「Come Rain or Come Shine」、「Skylark」、「Nice Work If You Can Get It」、「The Very Thought of You」の12曲、彼女の自作が「Come Take My Hand」の1曲。ほとんどがおなじみの大スタンダード曲です。

低音から高音までを使った、キャラウェイ(vo)のしっかりとした歌唱により、スタンダードの数々が楽しめます。どの曲もスケールの大きさが感じられ、歌い込んでいることが窺われます。とりわけスローテンポの曲がマルサリス(tp)の伴奏なども含めて印象に残り、「'Round Midnight」、「Easy Living」、「In A Sentimental Mood」、「Skylark」あたりには余韻も感じられて、惚れ惚れとします。もっと知られていい歌手。

 【日本浮世絵博物館】

住所:長野県松本市大字島立字新切2206番地1
電話:0263-47-4440

   

   

受付。入館者には外国の方も多いようです。

   

企画展の展示。撮影はかまわないとのことでした。

   

   

歌川国芳の展示ポスター