先週、佐久市方面に出かけたのですが、少し足を伸ばして、野辺山(長野県南佐久郡南牧村)の国立天文台(宇宙電波観測所)に初めて寄ってみました。一番大きな電波望遠鏡は45mの直径をもっていて、その巨大さに圧倒されました。他にも大小いろいろな観測装置があって、研究のメッカらしい光景でした。大きな音量で聴きたい作品。
BOB MINTZER (ボブ・ミンツァー)
BOP BOY (PONY CANYON 2002年録音)
ボブ・ミンツァーは、ビッグバンドの活動が良く知られていますが、コンボ作品も多く録音しています。本作は、中村照夫のプロデュースにより日本のレーベルがニューヨークで録音したものです。有名スタンダードに加えミンツァーの自作も入り、サイドメンも充実していて面白そうなので、中古レコード店で購入したものです。現在は、ジャケットは別ですが、輸入盤が手に入ります。
メンバーは、ボブ・ミンツァー(ts, bcl)、スティーヴ・キューン(p)、エディ・ゴメス(b)、スティーヴ・ガッド(ds)。ミンツァーは、マルチリード奏者ですが、ここでも2曲でバスクラリネットを吹いています。キューンのサポートぶりが気になりますし、ガッドのスケールの大きなドラミングが聴けそうで、よく強力なサイドメンを集めたと感心しました。なお、ガッドは、この9月に来日公演が予定されています。
曲は、、スタンダードが、「Blue Bossa」、「Embraceable You」、「Invitation」、「Speak Low」、「St.James Infirmary」(セント・ジェームス病院)、ミンツァーの自作が「Bop Boy」、「Re-Re」、「Runferyerlife」、トニーニョ作「Francisca」、スティーヴ・キューンに録音がある「Why Did I Choose You」の全10曲。スタンダードといっていいケニー・ドーハムの「Blue Bossa」がどのようにプレイされているか、とりわけ興味が湧きます。
ミンツァーのゆったりとしたテナーに、タイトなピアノとドラムスがからみ、いい仕上がりの作品。「Blue Bossa」は、遅めのテンポで変化をつけた旋律を綴っていくミンツァー(ts)をはじめ全員が心地よくスイングしています。「Invitation」では、キューン(p)のバッキングやガッド(ds)のシンバルが刺激的です。アルバム全体に、リズムの3人が見事な協調ぶりを示しています。バスクラとピアノのデュオで演じられる「St.James Infirmary」 は、しみじみとして美しい。
【国立天文台 野辺山宇宙電波観測所・太陽電波観測所】
住所:長野県南佐久郡南牧村大字野辺山
電話:0267-98-4300
直径45mの電波望遠鏡
見学コースには、パネルの展示があって、観測について説明があります。