安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ズート・シムズ「LIVE IN JAPAN」と松本上土の喫茶店「かめのや」の話題

2021-02-14 19:48:25 | テナー・サックス

松本市内に出かけたので、上土の喫茶店「かめのや」に入ってみました。60年営業を続け閉店した「翁堂茶房」の後を2016年にかめのやが継ぎましたが、全体の雰囲気は昔のままです。純喫茶の王道「ナポリタン」を注文しましたが、味はもちろん、見栄えもよく感心。ジャズの王道を行く演奏を。

ZOOT SIMS (ズート・シムズ)
LIVE IN JAPNA 1977 Vol. 1, Vol. 2 (Marshmallow  1977年録音)

   

   

ズート・シムズ(ts, 1925~1985年)は、今でも多くの人に愛されているテナー・サックス奏者で、僕も大好きです。これは、1977年の来日時のライブ録音で、マシュマロレーベルから出ています。コロナ禍でライブハウスに出かけるのはまだ躊躇していますが、自宅で極めつけの本作品を楽しみました。

メンバーは、ズート・シムズ(ts, ss, vo)、デイブ・マッケンナ(p)、バッキー・ピザレリ(g)、メイジャー・ホリー(b, vo)、ジェイク・ハナ(ds)。これ以上はないくらいの最高の顔ぶれです。

曲は次のとおり。

Vol. 1

1  Tickle Toe (Lester Young)
2  Come Rain or Come Shine (Harold Arlen)
3  Recado Bossa Nova (Djalma Ferreira)
4  More Than You Know~Tea For Two (Vincnet Youmans)
5  Gone With The Wind  (Allie Wrubel)~Send In The Clowns (Stephen Sondheim)
6  Lover Come Back To Me (Sigmund Romberg)
7  Gee Baby Ain't I Good To You (Don Redman)
有名曲が並びました。4はデイブ・マッケンナ、5はバッキー・ピザレリをフューチャーしています。7では、ズート・シムズとメイジャー・ホリーのヴォーカルが聴けます。

Vol. 2

1  Fred (Neal Hefti)
2  Jean (Rod McKuen)
3  Angel Eyes (Matt Dennis)
4  In A Mellow Tone (Duke Ellington)
5  I Got It Bad (Duke Ellington)
6  Satin Doll (Duke Ellington, Billy Strayhorn)
7  Prelude To A Kiss (Duke Ellington)
8  Caravan (Jan Tizol, Duke Ellington)
第2集の方は、デューク・エリントンナンバーが主体です。3は、メジャー・ホリーのヴォーカルとベースをフューチャー、いろいろな曲がメドレーで出てきます。

ズート・シムズ以下全員好調で、のりのりの演奏が楽しめます。ズート・シムズ(ts)は、同一音を伸ばしながらクレッシェンドで盛り上げるなど、熱いソロをとっています。マッケンナ(p)やピザレリ(g)も煽られているのかスイング感が半端ではありません。第1集では、ワクワクする「Recado Bossa Nova」を筆頭に、「Come Rain or Come Shine」、「Lover Come back To Me」とスインガーが楽しく、第2集では、ズートがソプラノサックを吹くバラード「Jean」、全員乗っている「Caravan」あたりが素晴らしい。

たまには、本を取り出して、ズート・シムズの写真を見てみました。

THE ENCYCLOPEDIA OF JAZZ  by Leonard Feather (DA CAPO PRESS)の表紙。ジャズ評論家のレナード・フェザーによるジャズの音楽的分析、歴史、ミュージシャンの略歴などが掲載された本です。大部で、滅多に見ませんが、本棚に置いてあり、取り出せるようにしています。

下記は、この本の中ににあるズート・シムズの写真。

The "Four Brothers" of Woody Herman's 1948 band, reunited on Serge Chaloff's final record session, VIK Records, February  1957:  Herbie Steward, Al Cohn, Zoot Sims, Serge Chaloff。
手前左がズート・シムズ。豪華なサックスセクションで、さすがの1948年のウディ・ハーマン楽団です。この写真自体は1957年の撮影です。

【珈琲茶房 かめのや】

住所:長野県松本市大手4-7-22
電話:0263-31-6597
ホームページ:珈琲茶房 かめのや (食べログのページです)

外観

店内。レトロな雰囲気は昭和の時代を想い起こさせます。珈琲豆も売っています。

壁には絵なども。

奧の坪庭。噴水があります。これは、「翁堂」の時から変わらない光景。

ナポリタン。

麺も美味しい。

珈琲は濃い目のものにしました。酸味や苦みが少なく、トロッとした味が出ていて、なかなかよかった。