群馬交響楽団の第589回定期演奏会が、6月24日(土)に高崎芸術劇場で開催されたので、聴きました。翌、25日(日)に、長野県上田市のサントミューゼでも同じプログラムを聴きました。
(出 演)
指揮:秋山和慶
チェロ:上野通明
管弦楽:群馬交響楽団 (コンサートマスター:伊藤文乃)
秋山和慶さんは、1941年生まれで、現在、中部フィル芸術監督・首席指揮者、日本センチュリー響ミュージックアドバイザー、東京交響楽団桂冠指揮者、バンクーバー響桂冠指揮者などを務めるほか、世界の一流オーケストラに客演をしている。上野さんは、2021年ジュネーヴ国際コンクール・チェロ部門で優勝。ワルシャワ・フィル、スイス・ロマンド管、都響など国内外のオーケストラと共演。ピーター・ウィスベルウェイ、ゲーリー・ホフマンに師事。詳しくは、下記プロフィールをご覧ください。
(曲 目)
モーツァルト / 交響曲第31番 ニ長調 K.297「パリ」
ラロ / チェロ協奏曲 ニ短調
カサド / 無伴奏チェロ組曲 第2楽章 (上野通明さんアンコール曲)
〈休憩〉
ベルリオーズ / 幻想交響曲 作品14
(感 想)
フランスの作曲家を取り上げ、指揮が秋山和慶さんなので、楽しみにしていた演奏会です。高崎芸術劇場における定期と上田公演と二日続けて聴きましたが、最近の群響の演奏会の中でも印象に残るものでした。
前半は、プログラムの並びが面白く、モーツァルトの交響曲「パリ」のすっきりとした響きが記憶に残る中、ラロのチェロ協奏曲が、重厚で濃密な管弦楽の強奏で始まり、対比が鮮やかで、すっかり引き込まれました。チェロ独奏の上野さんは、力強く情熱的に歌い上げていて、曲想に相応しい熱演という感じでした。
ベルリオーズ「幻想交響曲」では、秋山さんは、最後までエネルギッシュな指揮ぶりで、全く年齢を感じさせません。賑やかな第5楽章でも、騒騒しい感じがしないのは、響きのバランスが整っているからだろうと思いながら聴いていました。群響の木管陣も頑張り、楽しめた演奏です。
(出演者のプロフィール)
【上野通明 ホームページ】
Michiaki Ueno - 上野 通明 - KAJIMOTO (kajimotomusic.com)
【あらかじめ聴いたCD】
ラロ「チェロ協奏曲」。ピエール・フルニエ(チェロ)、ジャン・マルティノン指揮ラムルー管弦楽団(1960年録音)
ベルリオーズ「幻想交響曲」。シャルル・ミュンシュ指揮パリ管弦楽団(1967年録音)。SACDです。
(参考)上田会場のチラシ
【群馬交響楽団ホームページ】