安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

最近読んだ音楽本。大黒達也著「音楽する脳」(朝日選書)、田中伊佐資著「やっぱレコードもろオモロい」(音楽之友社)。

2023-06-09 19:30:00 | 読書

最近、読んだ音楽本を備忘的に掲載します。どちらも面白かったです。

【大黒達也「音楽する脳」】

      

表紙。

(著者の紹介)

   

(カバーにある本書の紹介)

   

(簡単な目次)

第1章  音楽と数学の不思議な関係
第2章  宇宙の音楽、脳の音楽
第3章  創造的な音楽はいかにして作られるか
第4章  演奏家たちの超絶技巧の秘密
第5章  音楽を聴くと頭がよくなる?

(感想など)

音楽と脳の関係が、現在ではこんなにわかるのかと、驚きました。グラフや図表など、理解するのに難しい部分もありますが、とりあえず読了。クラシックとありますが、ビル・エヴァンスやハービー・ハンコックの名前も出てきて、ジャズファンとしても嬉しい。

音楽を聴く効能について、『脳自体の機能を高め、音楽以外の能力(言語等)を高め、そして脳疾患に対してもポジティブな効果をもたらします。』と著者は記し、実験などにより裏付けられていることを記しています。MRIにより脳の内部を解析できるようになったことも寄与しているようです。

また、「脳の統計学習システム」という話がよく出てきます。身のまわりで起こる様々な現象・事柄の「確率」を自動的に学習する脳の働きのことだそうです。確率が高くなると飽きもくるので、ジャンルの異なる音楽をたまに聴いた方が脳のためには良いようで、その点も勉強になりました。

 

【田中伊佐資著「やっぱレコードもろオモロい」】

次は、写真満載のムックで、田中伊佐資著「やっぱレコードもろオモロい」(音楽之友社)です。これは、雑誌「STEREO」誌への連載をまとめたものです、

   

表紙。著者の田中伊佐資さんは、東京都生まれ。音楽雑誌の編集者を経てフリーライター。著作は「音楽とオーディオを愛する人々~音の見える部屋Ⅲ」、「僕が選んだ「いい音ジャズ」201枚」など、監修作に「新宿ピットインの50年」などがある。

著者のツイッター:田中伊佐資(@HeadShellRecord)さん / Twitter

以下、気になった章(No.)を掲載します。

   

全部で31篇あります。まず最初は、「ぶらり札幌でレコード漫歩(前編)」で、これは僕には参考になります。No.1では、レコード店の「ビートレコード」や「フレッシュエア」の紹介。

   

No.2は、「ぶらり札幌でレコード散歩(後編)」です。ヴィンテージ・オーディオショップ「札幌音蔵」、「クリケットレコード」の記事が参考になります。

   

No.5では、オーディオテクニカのカートリッジの聴き比べをやっています。僕もオーディオ・テクニカのカートリッジは2~3個もっているので、興味を惹かれました。

   

No.10では、ケーブル(オーディオ機器同士を結ぶ線)の聴き比べです。それぞれ違いがあるようですが、僕には別世界で、ここまでは、まあいいかと。

   

No.15では、レコードプレーヤーをいろいろ聴いています。メーカーによって、結構違いが出るもので、面白い。

   

No.26とNo.27は、「名古屋でレコード店巡り」です。「サンオブスリーサウンズ」といったレコード店が紹介されていて、参考になります。名古屋もしばらく行ってないので行ければ。

   

No.29は、「2022年買ってよかった個人的名盤」です。著者が購入して良かったものなどが、ジャケット写真付きで紹介されています。