塚越慎子さんのマリンバ・リサイタルを聴きました。マリンバの演奏会は初めてなので、どんな演奏が行われるのか楽しみに会場に向かいました。
(出 演)
マリンバ:塚越 慎子 (つかごし のりこ)
ピアノ:武本 和大 (たけもと かずひろ)
マリンバの塚越さんは、国立音楽大学卒業、国内外の数々のコンクールで受賞。ソロ活動のほか、読売日響、東京フィル、群響などと共演し、海外の打楽器フェスにもゲスト出演。CDを3枚リリースしている。ピアノの武本さんは、国立音楽大学ジャズ専修を卒業、コンサート出演やミュージカルの音楽監督を務めている。井上陽介(b)トリオ、井上智(g)カルテットのメンバーとしても活動中。詳しくは下記をご覧ください。
(曲 目)
ハチャトゥリアン / 剣の舞
サン=サーンス / 動物の謝肉祭より「白鳥」
ベートーヴェン(ブリューアー編曲) / エリーゼのために
武本和大 / トランキュリティ
ステンスガード / サルサ・メキシカーナ(マリンバソロ)
狭間美帆 / デルタ・リブラ
〈休憩〉
ファリャ / 火祭りの踊り
ベートーヴェン / ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」より第2楽章
モーツァルト(ファジル・サイ編曲) / トルコ行進曲
武本和大 / アズ・タイム・ゴーズ・オン
納所弁次郎(佐久間あすか編曲) / うさぎとかめ
ピアソラ / オブリビオン
モンティ / チャルダッシュ
ジョージ・ガーシュイン / ラプソディ ・イン・ブルー(アンコール曲)
(感 想)
最大6本のマレットを使ってそれ自体でハーモニーを作ったり、トレモロで長い音符を弾くことを行っていて、塚越さんは多彩な表現をしていました。スローテンポの「白鳥」における豊かな響きや、アップテンポの「剣の舞」における細かな音符の連続は印象に残りました。
塚越さんはクラシック畑の演奏者ですが、ジャズ畑の狭間美帆さんへ作曲を委嘱した「デルタ・リブラ」やアストル・ピアソラの「オブリビオン」を演奏するなど、演奏曲目はジャンルを超え、マリンバの活躍領域を広げようとしているのにも好感を持ちました。
共演の武本さんは、ジャズのライブで活躍をしていて、知られつつある若手ピアニストです。2曲のオリジナル曲も提供し、意欲がうかがえて、今後が楽しみです。
(演奏者のプロフィール)
塚越 慎子(マリンバ)
武本和大(ピアノ)