虎太郎君に自転車をあげた。
だが乗って楽しいとか乗りにくいとかの感想をもらっていない。
もうずいぶん前にあげたのに。
「じーじ。自転車くれるって行ったよねー」と虎太郎君から言われた。
「あれ?あげたでしょ?」
「ううん。もらってないよ」
私は確かに持っていった記憶があるのだ。
「どこに置いてあったの?」と虎太郎君も今日は私の誤解を解いてくれるつもりのようだ。
車庫に案内して中を見せた。
「ここに置いてあったんだけど、ないでしょ?」
「あれじゃないの?」
「あれは別の自転車で大人用だよ」
虎太郎君も私も「変だなー」と感じて車庫を出た。
虎太郎君の母親と話した。
「オレ、虎太郎君に自転車をあげてもいい?って聞いたよねー?」
「うん。私もお願いしますって答えたよ」
「そのあとすぐに自転車を届けた記憶があるんだけど」
「ええー。誰も受け取ってないよ」
私は手帳を調べた。
だが自転車を届けたというメモはない。
もう一度車庫を調べた。
ここにしか置き場所はない。
モーガンの上の棚に自転車を見つけた。
何故こんな所に自転車が乗っているのか記憶がない。
それどころか自転車を届けたときの映像記憶もある。
いったい私の脳ミソは、どうなっているのだ。
「ごめんね」と言いながら自転車を届けた。
夕方虎太郎君からお礼の電話が入った。
私の謝罪より使用方法を細かく質問するほうが大切なようだ。
手帳にいつも必ず書く習慣になっているメモがなかったので容易に自分を疑うことが出来た。
「嫁にサイフをとられた。ご飯を食べてない」
この境地に入るのは、もうすぐかもしれない。
だが乗って楽しいとか乗りにくいとかの感想をもらっていない。
もうずいぶん前にあげたのに。
「じーじ。自転車くれるって行ったよねー」と虎太郎君から言われた。
「あれ?あげたでしょ?」
「ううん。もらってないよ」
私は確かに持っていった記憶があるのだ。
「どこに置いてあったの?」と虎太郎君も今日は私の誤解を解いてくれるつもりのようだ。
車庫に案内して中を見せた。
「ここに置いてあったんだけど、ないでしょ?」
「あれじゃないの?」
「あれは別の自転車で大人用だよ」
虎太郎君も私も「変だなー」と感じて車庫を出た。
虎太郎君の母親と話した。
「オレ、虎太郎君に自転車をあげてもいい?って聞いたよねー?」
「うん。私もお願いしますって答えたよ」
「そのあとすぐに自転車を届けた記憶があるんだけど」
「ええー。誰も受け取ってないよ」
私は手帳を調べた。
だが自転車を届けたというメモはない。
もう一度車庫を調べた。
ここにしか置き場所はない。
モーガンの上の棚に自転車を見つけた。
何故こんな所に自転車が乗っているのか記憶がない。
それどころか自転車を届けたときの映像記憶もある。
いったい私の脳ミソは、どうなっているのだ。
「ごめんね」と言いながら自転車を届けた。
夕方虎太郎君からお礼の電話が入った。
私の謝罪より使用方法を細かく質問するほうが大切なようだ。
手帳にいつも必ず書く習慣になっているメモがなかったので容易に自分を疑うことが出来た。
「嫁にサイフをとられた。ご飯を食べてない」
この境地に入るのは、もうすぐかもしれない。