とうとう習皇帝は香港で世界を敵に回す覚悟を決めたようです。ウィグルのジェノサイドとこの香港で、世界が北京五輪をボイコットしないようなら習皇帝の勝ちでしょう。
宮崎さんが詳しく取り上げてくれています。既に、イギリスやアメリカ等が非難の声を挙げていますが、こうした国も五輪のボイコットをやるのでしょうか。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和三年(2021)3月2日(火曜日)弐 通巻第6818号
香港民主派47名を国家安全法で起訴。自由のない監獄になった
欧米諸国は強く抗議。ブリンケン国務長官「ただちに釈放を!」。
1月28日、香港の裁判所は自由民主派の活動家ら47名を起訴した。罪名は国家転覆の疑い。ひっくり返るような起訴に、3 月1日、香港の民主各派は抗議声明を発表した。
香港のEU代表部も抗議した。
米国はブリンケン国務長官が「ただちに釈放せよ」と訴えた。
日本のメディアが関心を寄せるヒロインの周庭(アグネスチュー)は、すでに服役中で、保釈は早くても四月から六月になるだ ろうと現地メディアは報じている。
香港大乱で香港に世界からの観光客が寄りつかなくなり、コロナで中国大陸からの観光がゼロに近くなった。免税店で稼いでき た香港の基軸ビジネスが消えて、ブランド街はシャッター通りとなった。香港繁栄の象徴=香港民主派47名を国家安全法で起訴 タイムズ・スクエアからもルイビュト ンとフェンディが消えた。銀座三越が無くなったようなものである。
他方、香港財閥の悲惨な目に遇っているとおもいきや。
財閥の順位がまた入れ替わり李嘉誠(92歳)がトップを挽回、昨年第一位だったヘンダーソンランドの李兆基は二位に後退し た。李は本丸の長江実業がふるわず株価が27%も下落したが、投資してきたズーム株が四倍となって、資産354億ドルとなっ た。
観光客ゼロとなればツアー客専門だったホテルはアパートに変身した。
馬按山にあるホライゾン・ホテルと旺角の奥まった場所にあるノボテルが合計千室をアパートとした。日本でも帝国ホテルが 30室をアパートに貸し出したし、名門ホテルがテレワークの時間貸しを始めている。老舗グランドパレスは休業に至った。
流石香港の金持ちは対策を打っているようです。痛めつけられるのは所詮庶民ということです。
さて、世界は本当にChinaに対抗するのか。それとも金で籠絡されるのか。
この北京五輪をボイコットするかどうかでその覚悟も分かります。絶対に先頭を切らないのが日本だと言うのは間違いないでしょう。何とも情けない。