宗教戦争とは困ったものです。どうして一神教は頑ななのでしょうか。やはり、日本のような多神教が人間本来の生き方に会っているのかもしれません。
そんな争いがスリランカで起きているようです。と言うかミャンマーなども裏にはその傾向があるようです。
宮崎さんが詳しく書いてくれています。やはり神道が世界を覆うような時代が来ない限り世界に平和は来ないのかも。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和三年(2021)3月14日(日曜日)弐 通巻第6825号
スリランカ政府、ブルカとヒジャブ着用を禁止へ
「イスラモフォビア」が再び、イスラム学校1000校も休校
イスラムの女性が顔を隠すブルカ(完全な覆面、アフガニスタンに多い)、ヒジャブ(顔を出すタイプが多いが、目だけを出す タイプもある)。世俗的なイスララム国家のインドネシアなどは、頭巾という感じでファッション化しているが。。。。
最初に禁止したのはフランスだった。
2011年に厳格に法適用に踏み切り、ブルカ、ヒジャブの公共の場所での着用を禁止した。違反したイスラム女性1600名を 逮捕。罰金刑が課せられた。
つぎにスペインへ飛び火し、2013年には「公共の場所」での着用が禁止された。
いずれもイスラム系過激派のテロ事件が頻発し、社会的にイスラムへの脅威が声高に語られていた。イタリアも続いて禁止した が、一部の都市では地方議会が反対し、実施されなかった。
現在、欧州に吹き荒れるイスラムの脅威論によるブルカならびにヒジャブ禁止国は、ベルギー、オーストリア、ブルガリア。部 分的な規制を課している国は英国、ドイツ、スウェーデン、デンマークである。
そして最近、スイス国会は51%の賛成で、ブルカ禁止に踏み切った。
全欧のイスラム人口は2500万人。しかも失業が夥しいため、犯罪に走りやすい若者が目立つ。
一方、ブルカ着用を解禁している「寛大な」国もあって、ノルウェイ、オランダなど。
欧州ではイスラム過激派のテロを目前に見ながらも、女性の権利、人権、服装の自由などを擁護する団体が多い。
さてスリランカである。
ラジャパカス政権は近く、ブルカ禁止令の発令に踏み切るだろうと、パキスタンの有力紙『ドーン』(3月13日)が報じた。同 紙はカラチが拠点の英字紙である。
https://www.dawn.com/news/1612294/sri-lanka-to-ban-burqa-shut-many-islamic-schools-public-security-minister
そのうえスリランカ政府は、イスラム系の学校およそ1000校を休校する計画をしている。
イムラン・ハーン(パキスタン首相)がスリランカを公式訪問したとき、例外的にブルカ、ヒジャブ着用が一時期、解禁されたこ とがある。
スリランカは仏教徒が大半だが、北西に盤踞したイスラム系住民との「タミル戦争」で数十万が犠牲となり、その戦争を指導し たラジャパカス(兄)が大統領となった。ところが中国との黒い関係、とりわけハンバントラ港が中国海軍の軍港に化けたため落 選し、四年後に弟が大統領となって治める。何のことはない、首相は兄であり、事実上ラジャパカス(兄)政権の復活である。
スリランカでは2019年4月21日にコロンボなど八ケ所で爆弾テロ事件が発生し、259名が死亡、数千が負傷した。なか に日本人が五名(このうち一名が死亡)。直後にブルカ着用が禁止された。
このテロはキリスト教の復活祭を選んで、キリスト教会や西洋人の多い高級ホテルが狙われた。犯人は全員が逮捕されたが、い ずれも富裕層の子弟が多く、日本人のJICA関係者が銃殺されたバングラデシュでのテロ事件でも犯人の若者らが富裕層の子弟 であった。
富裕層として貧困を目撃して自責の念が、短絡的に、そして直線的にイスラム過激派の洗脳に引っかかるのだ。
仏教徒の国ミャンマーはイスラム教徒のロヒンギャをバングラデシュへ追い出した。
これが国際批判を浴びて、ノーベル平和賞を返せと言われたスーチーは孤立した。国軍のクーデターでふたたびスーチーへの同情 論もおきているが、スリランカは人権擁護団体やリベラルなメディアがいかに報道しているかを分析しており、この動向に注視し ながら慎重に手を打っていることになる。
宮崎さんのスイスの読者から現状の間違いの指摘があったようです。世界に宮崎さんの読者がおられるようです。
「宮崎正弘の国際情勢解題」より 令和三年(2021)3月15日(月曜日) 通巻第6826号
(読者の声3)
貴誌前号に「スイス国会は51%の賛成で、ブルカ禁止に踏み切った」とありましたが、スイスの「覆面禁止」は国民投票で 決定したもので、スイス政府と議会は反対を推奨しました。
ブルカ禁止ではなく、「覆面禁止」です。イスラム過激派、極左過激派、フーリガン等に対する治安維持の目的での覆面禁止で す。
スイス国民はこれら勢力に相当な危機感を抱いている結果です。
(在スイス読者より)
(編集部から)御指摘有り難う御座います。スイスにも小誌の読者がおられることを知りました。詳しい議会の情報が把握できま した。
世界に進出している日本人が宮崎さんのメルマガで目を覚ましてくれれば世界から日本を変える力も沸いて来るかも。