明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



どうも納得ができない。知人や、飲み屋の常連に、三島できたよと見せていながら、何かすっきりしない。完成してるから、もういじるなと言われても、何か引っ掛かっている。諦めが悪いといいながらこれは尋常ではない。しかし今日、その理由がはっきりした。 私の中には、私なりの三島のイメージがある。それを作るにあたり、当然、残された写真をかき集め参考にするわけだが。三島はレンズを向けられ、自分をさらけ出すような人物ではない。それは徹底していて、笑っていたってウソくさい。実像を写そうとすれば、一人でいるところを隠しカメラで狙わないかぎり無理であろう。(それでも可能かどうか) 写された写真と、私の中のイメージのズレが、完成を拒んでいたのである。マコトを写す写真という言葉を嫌悪し、さらに私は人体模型を作っているわけではないと言っていたのに。写真が多数残されていたおかげで、肝心なことを忘れるところであった。 写真を閉じ眼を瞑るべきであろう。写真をいくら見ても三島はできない。

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