明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



昨日は、出来たばかりの海産物のパートを、関係各位に送って大変好評であった。理屈は抜きで、ただウケたのがなによりである。判り易いし、インパクトもある。なにしろ私自身が気に入り、それまで女性の“様々な状態”ばかりであったパソコンの壁紙を、急きょ替えたくらいである。中には海産物で連作を、という人までいて、まだ人物が登場していないのにかかわらず、今までの私の作品の中で「もっとも好きな一つかも!」と、いっていただいた。その点に関しては、人物像が本職なので、最終判断は人物が登場してからにして頂きたい。もっとも、『私が作っているのは誰でしょうクイズ』に応募してくれるかもしれない方以外に、ウケそうな人を選んで送ったのだが。 以前、江戸川乱歩で個展をやった時、子連れの若いお母さんが観にきてくれた。私は『盲獣』の一点を大伸ばしにして展示していたが、子供がそれを見て「お尻、お尻」と指差して盛んに喜んでいる。お母さんは恥ずかしそうに止めさせていたが、私は内心ほくそ笑み『坊主判るか?こんな沢山見たことないだろ?』。 技術という物は、超絶的な技巧は間違いなくあるし、素晴らしい物だが、私は必要でない技術は身につけたくないし、“毎日やってたらこうなっちゃった”というクチなので、良くできてますね。などと技術的に感心されても、たいした親不孝者ですね、と言われているような気がするくらいである。 黒人のミュージシャンを制作していた頃は、私は人物を作りたいだけなので、楽器を作るのが苦痛であった。作り始めた頃は、ギターの弦さえ張っていなかったのが、何年も作っているうち、自然とリアルになっていき、それに合わせて楽器もリアルにせざるを得なくなっていった。あのシリーズを止めた原因の50パーセントはここにある。もっとも、観る方の判断であるし、楽しんでもらえる分には、どうでも良いのだが。 

※久しぶりにジャズ・ブルースシリーズのプリントを展示します。
HARMONICA EXHIBITION 2010ハーモニカエキシビジョン 2010
ハーモニカの魅 力に迫る展覧会。
会 場:LOGOS GALLERY ロゴスギャラリー 渋谷パルコ パート 1 / B1
期 間:2010年7月30日(金)~8 月11日(火)会期中無休 10:00am - 9:00pm 最終日は5:00pmにて終了。 入場無料 お問合せ:03-3496-1287(ロゴスギャラリー)

※7月22日から8月4日まで、東武百貨店池袋店6階美術画廊で「甦る江戸川乱歩の世界展」に出品します。横尾忠則氏も2点出品とのこと。
“お尻”が出品できるようなら出品します。

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