明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



夏目漱石は、写真師にアバタとワシ鼻を修正させたが、先日殺された女性のニュースで映る顔も、近影が入手出来ない場合は良く卒業アルバムの写真が使われるが、自分で加工したのだろう、明らかな加工写真がそのまま使われているのが気になった。 私がまことを写すという意味の写真という言葉に、何故これほど抗い嫌悪し続けて来たのか。改めて考えてみると、幼い頃から頭に浮かんだイメージはどこへ消えていくのか?と不思議で、結果、それを取り出し、やっぱり在った、と確認することが私の創作行為となっている。江戸川乱歩いうところの〝現世は夢 夜の夢こそまこと”である私のまことはここに在る、と眉間にレンズを当てる念写が理想、と言い募って来た。一方写真という言葉が、外側の世界に在るまことを、それを撮る物である、というイメージに、違和感を感じるからであろう。 またついでにいえば私の偏見であろうが、カメラを持ちシュートする男の男性性に対し苦手意識が拭えず、好きな写真家は女性が多い。



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