上野動物園で撮影した落ち着きがなく、ウロウロ歩きっ放しだったアムール虎を、一日かけてぶち倒し寝転がした。自然に寝転がる虎を撮るより私らしく、正解であったろう。寝ている虎が撮れない、多摩動物園じゃどうだ、とマコトを写すという写真に対してブツブツ言っていながら情けなかったが、これで『四睡図』が加わり、当初の予定通りのラインナップとなるだろう。 最近質感に変化が出てきたことと関係があるが、素人の女性を作中に登場させる場合、差し障りもあり、顔を変えることが多い、私の場合、粘土造形の要領で、コピーアンドペーストで制作する。『ゲンセンカン』の女主人は顔をマンガに寄せた。しかしそれはむしろ、人形作品でこそ行うべきだ、と今回、積極的に多用している。粘土の要領でのコピペによる再造形は、本当のことなどどうでも良く、夜の夢こそまことである私を、さらに増長させる結果となるだろう。明日は虎に寄りかかり眠る豊干を制作。
Don't Think, Feel! 寒山拾得展
人形作家・写真家 石塚公昭 作家活動40周年記念
10月13日(木)〜11月6日(日)