明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



本日より9月11日まで『蒐集家・神谷瓦人と近代俳句』に当館に寄贈された書籍、短冊など1000点の中から選りすぐりを展示する。同時に私の室生犀星、永井荷風、泉鏡花像を展示している。市川團十郎もあるそうなので九代目も、となったが、三升としか書かれておらず、神谷氏も詳細は残していないという。三升は九代目と十一代の俳名であり、ややこしいのは、九代目の娘婿で、銀行員から役者に転向、亡くなって十一代團十郎を追贈されたが、生前は五代目市川三升である。素人上がりではあったが、演じられることも無くなっていた市川家のお家芸を復活させ、その養子が海老さま、後の十一代目團十郎で、現海老蔵の祖父である。何かと色々あるが今年十三代目團十郎誕生の噂もある。展示物が九代目の物と判明すれば私の九代目も追加展示したい。 芭蕉像と芭蕉庵はすでに収蔵されている。芭蕉制作時、図書館に通いながら、へたり込んでいる芭蕉の銅像を横目に私より随分若く死んだくせにこんなジジイにしゃがってと腹を立てた。全国のいい加減な芭蕉像を呪いながら、嫌味なくらい門弟の残した肖像画のみを参考に作った。これと夏目漱石が己れのカギ鼻を写真修正させており、そんな事気にしてるから胃を病むのだ。ごまめの歯ぎしりという奴だが、制作上得たこの二つは一生言い続けてやる、と誓う私であった。

kimiaki ishizuka HP



コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )


« 中締めその後 一休宗純と曽... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。