90年に、富士通プレゼンツ、BBキングジャパンツアーがあり、企画プロモーションのM &Iカンパニーより広告用のBBキング像制作依頼があった。当時実在者は不慣れだったが、何とか完成し撮影も行った。担当者から本人に人形を直接プレゼントしてもらえないか、と連絡があった。直接渡せるなら、とウェルカムパーティーの席で渡すことが出来た。横で担当者が「梱包をちゃんとしなくちゃ」といった。88年にはスティービー・ワンダー、89年にはシュガー・ブルーにも直接人形を渡している。あとはマイルス・デイビスとジェームス・ブラウンだな、ど思ったものである。それから幾年月。 BBキングが亡くなり雑誌の追悼号で、M &Iカンパニーの代表I瀬某が、私のBB像を前に、自分の持ち物のような顔をしてインタビューを受けているのを見たと聞いた。そんな馬鹿な。しかし昔はいい加減な輩はいたものである。個展会場で撮った写真を無断で大手家電メーカーのカタログに使われたり、製作費を払わず逃げ回ったり。そんな輩はみんな消えていった。サーフボートが頭に当たって死んだのもいた。 抗議するも、BBキングがツアー中なので預かってくれと言ったという。百歩譲って、なんでその後何十年もお前が持っているのだ、という話である。スティービーの時は同じ理由で私がすぐにアメリカに送った。返却を要求すると、引っ越しの時、社員が落として壊してしまったという。こういう会社がいつまであるか?は知らないが、サーフィンはしない方が良いと思う。 肝心な話は制作中に起きた。明日へ続く。