明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



寒山拾得を撮影。『タウン誌深川』用。ここ数号は新作をモチーフにしている。出来立てを被写体とするが陰影は出しっぱなしである。それにしても想像していたのとまるで違った寒山拾得になった、ディアギレフはコクトーに「私を驚かせてみろ」といったが、私は自分で自分を驚かすのを目標としている。予定などとは違うべきであり、これで良いのだ。 良く判らないまま始めた今回のモチーフだが、まさに〝月を指させば指を認む”に尽きるだろう。座禅をやったこともないのに、と思いながら。しかし不立文字、言葉や文字では伝わらない、と発達した禅画に、その気になってしまった私は、まさに考えずに感じた訳で、これで良かったのではないか、とここに至り思っている。人間も草木同様自然物なのだから、あらかじめ肝心な物は備わっている。ということは制作のため、自分と向き合い随分前に気が付いていた。だからこそ、外側にレンズを向けず、眉間にレンズを当てる念写が理想だと思ったのだろう。その念写のためには陰影が邪魔だった。そう思うと良いモチーフに至ったと言えるのかもしれない



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