明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



最近5時近くまで制作していても目が覚めるのが早いので、近所で朝の定食を食べるようにしている。夜は飲み屋なのだが、階下に住む映画プロデューサーのYさんと飲んでいて、朝は定食やってるから来てやってよと言われたのである。Yさんは商売柄、なにかと気を使い、世話焼きなのである。 朝の定食は奥さんが一人でやっていて、夏休みの今は、たまにドアの陰から、小学生の娘が顔を覗かせたりする。奥さんは夜は店にあまり顔を出さないので、最近、頻繁に来るようになった私は何者だろうと思っているに決まっているが、人見知りなので、ただ黙って食べて帰る。 7時頃に行くと、すでに仕事を終えたタクシーの運転手が、10人くらいで酒を飲んで盛り上がっているところに出くわす。狭い店なのでやかましいし、タバコが多少煙たいが、だからどうということもない。私はどちらかというと、場の空気に逆らわないほうである。こちらはたった今、目が覚めたばかりだというのに、なんとなく一緒になって、一仕事終えた様な気になってしまう。生ビール。とつい言ってしまうのも時間の問題であろう。 煮込み屋で顔を合わすYさんにT屋の朝飯行ってる?と聞かれ「毎朝カウンターで、藤竜也みたいに食べてます。」

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先日まで完成したと思っていた某作家の頭部。良い出来だと思っているのにもかかわらず、腹の中がどうもスッキリしない。それが何か判らないから困るのだが、諸手をあげてという気になれないのである。だいたい、すんなり行き過ぎているときは危険である。何かを見過ごしている可能姓が高い。当然、タダ似てるだけでは駄目なのである。 結局、振り出しに戻ったが、三島やディアギレフ制作の時と同じく、あれだけ完成と言っておいてカッコ悪いが、誰が読んでるか判らない雑記なので、たいして恥ずかしくないのがいけない。心を入れ換え、この人物に対する制作方針を決めて再開した。私は、この人物はこんな人だと思う。という私の解釈が肝心である。というわけでもう一冊著作を読もうと図書館に出かける。ついでに木場駅近くのサイクルショップで、折りたたみのマウンテンバイクを予約する。

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朝青龍が一人横綱で相撲界をささえていたのは判るが、気を使うのもいいかげんにしろと言いたい。相撲の格闘技最強説が消えないのは、横綱という神秘的とも言える存在のためもあるだろう。以降、以前ほど言われなくなるかもしれない。精神科の医者を呼ぶくらいなら、演技でいいから、山にこもって滝に打たれるべきである。やはり高砂部屋は、前田山が祟っているのかも。 夕方某所にて、『中央公論Adagio』4号用ロケハンをおこなう。テーマとする物語の場面が夕刻ということで、光線の様子も確認したかった。小説本を携え散策。この場所は昔から変わっていないらしいが、この場面での、主人公及び相手役の立ち位置など、ほぼ特定する。明治時代、作者がこの景色を眺めたのは間違いないだろう。ただここで撮影となると、なかなかの難題である。夕刻ともなると、生い茂った樹木のせいで充分に陽が射さない。さらに藪蚊対策が必要である。

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朝食後に深川図書館に行く。仕上げを残しほぼ完成した大先生の頭だが、主だった肖像写真は見たつもりでいるが、見たことのない方向から撮ったポートレイトが出てきて、それがたとえば私が“読んだ”鼻の高さと違っていた。などということがあってはならないので、散歩がてら出かけてみた。幸いそんなことはなかったが、初めて見るカットを1つみつけたので、一応借りることにする。それにしても、左顔面に自信があるとでもいうのか、そちらの写真がやけに多い。男のくせにこだわるなと言いたい。作る側にとってはいい迷惑なのである。 写真は表現として、被写体に依存している分、絵画を越えることはないであろう。しかし、絵画でも案外やれそうでやれないのが、残されたポートレイト以外の方向や表情を、リアルに描くことである。というわけで、残された写真とはあえて違うところを撮ってみたい。

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某作家の制作が山を越えたので、頭部をポケットに入れてK本に顔を出すと常連がズラリ。相変わらずバカ話で終始する。くだらないにも程があり、いい大人がこんなことで盛り上がっていて良いのかという話だが、子供にさえ見られなければ良いだろう。シラフではノリに付いていけないのでピッチがつい早くなる。もう限界なのに、まだ飲みたいという常連から、お鉢が回ってきて焼酎を注がれてしまう。某大手建設会社のMさんの「今ナニ作ってんです?」のフリのおかげでポケットから作家の頭を取り出す。常連の間を回る作家のアタマ。大いにウケル。この人物が、ここでウケなければ話にならないのである。

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