英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

2018年度大学入試センター試験 英語

2018年01月15日 | 指導現場にて
昨日と一昨日、2018年度大学入試センター試験が行われました。英語の問題を解いた感想です。

第1問(発音・アクセント)
模試や問題集で見かける定番の語彙はなかったものの、普段の学習で出会った語彙の発音を確認し、英文音読を習慣にしていれば何の問題もなく解けます。「英語は単語」という安易な考えから、単語をひたすらノートに書くだけの勉強では、このような基本的な問題でも失点してしまいます。

第2問(文法・語彙・並べ替え・短めの対話文完成)
語彙・副詞・語法・前置詞・時制・連鎖関係代名詞・知覚動詞・比較等々、すべて授業で「ここは必ず出る!」と指摘する問題ばかりでした。get to do は私は授業ではかなり厳しく指導してきたので、高3生たちのほくそ笑む姿を想像しました(笑)。対話文完成は、文脈をしっかり追っていけば問題なく解けますが、やはり、仮定法等のきちんとした文法知識はあって当然です。

第3問(不要文削除・長めの対話文完成)
話のテーマと前後関係を把握して読めれば難しくない問題。対話文は長いので、それぞれの人の主張と全体との関係性を意識することが大切です。

第4問(グラフや図表を伴った長文読解)
例年通りの内容と難易度。Bは数年前から出題されている完全にTOEICを模した問題ですが、まずますTOEICっぽくなった感じがします(笑)。ただし、TOEICほど選択肢が意地悪でないので、問題で求められている情報をきちんと取捨選択していけば、完答できます。

第5問(SFエッセイ風の長文読解)
観測日誌を読み進めるうちに話の内容とオチがわかってくる面白い文章です。エッセイ風の読み物は、状況をつかむまでが大変ですので、先を読み進める勇気を持つことがポイントです。reservation の意味を問う問題は、TOEICでも出題されたことがあり、TOEICの問題集にはよく収録されている定番の問題です。

第6問(論説文の長文読解)
パラグラフリーディングが出来ているかを問う例年通りの内容とレベルの良問。結論→本論→結論という論説文の書かれ方を理解しながら、各パラグラフの役目に注目していけば容易に解けます。archaic は英検準1級以上のレベルの単語ですが、意味を知っていることが問われているのではなく、前後から推測できるかが問われているので、センター試験対策として必要以上に難しい単語を覚える必要はありません。


全体として良問揃いの標準的レベルですが、昨年より設問に工夫があるように感じました。平均点は、昨年度(123.7点)から下がって、118点前後と予想します。

センター試験の英語では、難しい単語や構文は問われず、左から右へと英語の語順で速読できる力が求められています。主語を訳した後、その英文の一番最後の単語から訳し上げているような時代遅れの勉強法では、いつまでたっても速読はできるようにはなりません。日々の音読を徹底、瞬時に英文構造を見抜けることができる力をつけましょう。


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