英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

予備校講師 VS 高校教師

2018年01月09日 | 指導現場にて
「これが“譲歩逆説構文”で、英語だけでなく現代文でも解釈のポイントになるぞ!」と、冬期講習で大学受験生に頻出事項を解説した後で、「実はこれ、説明するのは3度目だけどな・・・」と少しの嫌味を込めて話しました(笑)。その生徒にとっては初耳のようでしたが、彼にはそれまでに少なくとも2回は教えたことを覚えています。ただ、今度は彼は覚えるでしょう。なぜなら、センター直前で勉強に対して本気になっているからです。

成績を上げるには勉強をする生徒の気持ちが本気になっていなければなりません。高校のうちはその本気度合いが低く、高校や塾の先生から話を聞いても頭の中にスーッと入ってこない高校生が多いのが現状でしょう。しかし、例えば浪人して予備校に通うと、生徒の方はもう受験モード全開で本気になっていますので、予備校講師が言ったことがすべてスーッと理解できて「予備校の先生は凄い分かりやすい!」となります。確かに、受験のプロである予備校講師の説明は分かりやすいのは事実でしょう。しかし、同じレベルで解説できる高校教師も多いはずにもかかわらず、予備校講師のように「分かりやすい!」と評判になる高校教師はなかなか多くはありません。これは講義の受け手である生徒の心の本気度の違いが原因であるように思います。

私も予備校に通い始めた時、「こんな教え方を高校の先生たちはしてくれなかった。やはり予備校講師は違うな・・・」と感心したものでした。しかし、冷静になって考えると、高校の時は部活で疲れて授業中は寝てたり、予復習も追いつかずボーっとしていたり・・・。予備校講師と同じように先生が授業をして下さった可能性があるのに、ただそれを受け止めていなかっただけのような気がします。今、30年前の高校時代に戻ってお世話になっていた先生の授業を受けてみたい。高校教師に抱いていた当時の感想とは違ったそれを持てるはずです。
この写真は代ゼミのパンフレットにも載った、予備校の授業を受けている写真。この位の本気度があれば、誰に教えてもらっても成績は上がります(笑)。

指導者の資質は、授業を受ける生徒の気持ちをどれだけ本気にさせられるかだという、当たり前のことにも気づかされます。教え方も、その本気度を高める術の一つに過ぎません。


コメント
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