英語道(トラスト英語学院のブログ)

長野県伊那市の英語塾「トラスト英語学院」の塾長ブログです(^^)/
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偏狭な国公立大学信仰

2020年03月27日 | 指導現場にて
休校期間&春休み中の長男(高1)が臨時登校日にもらってきたお便りに、今年度の大学合格状況が載っていました。見出しには「現役生 前期日程までの国公立大学合格状況」とあります。

その文字を見て「またか・・・」と、少なからぬ違和感と失望感に包まれました。これこそが、今も昔も地方進学校に蔓延る、偏狭な国公立大学信仰の現状。

なぜ国公立大学の合格者数しか載せないのか?私立大学は大学じゃないのか?某地方国公立大学よりも早慶上智に合格する方が難しいことを解っているのか?GMARCHではダメなのか?関関同立は合格するのが簡単なのか?
長野県のようにほとんどの中学生が地元学区内の県立高校に進学する地方でよくある国公立大学信仰。高校の先生たちも国公立大学の合格者数にこだわり過ぎている感が否めません。以前、英・国・日本史の三教科でセンター試験を受験して8割をとれた生徒が、センター利用で都内の私立大学に出願しました。彼女は、東京の私大で4年間の大学生活を送るのを目標にしていましたが、担任に某県立女子大学への出願を薦められたと嘆いていました。結局、彼女は第一志望の都内の私立大学に進学して、充実した4年間を送りました。

もちろん、学費や家庭の事情等で国公立大学を優先するのは当然かも知れませんが、4年間(or 6年間)という時間や、就職、卒業後のOB・OGとのつながりまで考え、私立大学まで選択肢を広げておかないと、取り返しのつかない選択をしてしまうかも知れません。国公立大学は受験科目が多く、私立大学は少ないので、大学のレベルを知らず盲目的に、「国公立=頭が良い」「私立=頭が悪い」と思っている高校生も少なくありません。

大学名、学費、偏差値、地域、学べる内容、将来の仕事等々、700以上もある大学の中から自分に最も合った大学を選ばなければなりません。昔と違って現在なら、海外の大学も選択肢に入ります。

そして、大学受験は必ず望む結果が出るわけでもありません。いや、むしろ望まない結果が出る可能性の方が高いからこそ、その場合も考慮して、志望大学を選択していく必要があります。

塾業界に身を置いて16年が過ぎようとしていますが、今まで最も衝撃を受けたのは、ある女子高生Мさんとの会話です。

私:「国公立だけでなく私立も選択肢に入れて、大学を調べてな」
М:「でも、先生。私大ってバカがいく大学でしょ?」
私:「じゃあ、俺もバカだな(笑)」
М:「え?早稲田って国立じゃないんですか?」


コメント
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