英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

本気の生徒

2018年02月18日 | 指導現場にて
大学受験業界に身を置いて15年。英語はもちろんのこと、それ以外の科目も含めて、勉強方法についてよくアドバイスをしてきました。しかし、そのアドバイスは、生徒がその気になって求めたものでなければ一方通行になってしまい、数ヶ月後に同じ相談を受けて「この前、言ったのに・・・」となり、虚しさを感じることも多々あります。

生徒をその気にさせるのが指導者の技量であるのですが、これがなかなか難しい。だから、本気の生徒からアドバイスを求められた場合を除いて、こちらからのアドバイスの押し売りは辞めるべきだと思っています。生徒にスイッチが入らないとアドバイスは流されてしまい、徒労に終わることがほとんどだからです。

先日、ある高2生から「現代文が得意になるには何をしたらいいですか」という本気のアドバイスを求められました。現代文がどんな力を求める科目であるかの説明から始まり、私の実体験と共におススメの問題集を紹介しました。

そして一昨日、彼との英語の授業である英文を読んでいた時に、Of course …, but ~ という譲歩逆説構文が出てきたので解説すると、「先生が先日紹介してくれた現代文の問題集でも、同じ解説が載っていました」と話してくれました。「あー、彼はアドバイスを行動に結びつけ、実践してくれたんだ」という、指導者として純粋な喜び。

アドバイスを受け入れて行動に移す生徒は、必ず伸びます。彼も、現代文で学んだことが英語でも生かされ、語学に共通する論理性を習得したのです。

本気が機会をもたらし、その機会が行動を起こします。それは、自分が本気になれば周囲も変わる証でもあります。


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Winning is habitual.

2018年02月17日 | 閑話
昨日の誕生日には、FBやTwitterでたくさんのメッセージをいただきました。自分はなんて幸せものだろうと感じました。すべての方にすぐにお返事を書きたいところですが、あまりにも数が多いため、少しずつ必ず返信させていただきます。

さて、最近、筋トレやランニングのことを書いているので、Twitterでもそれらに関連した記事やつぶやきが流れてきます。その中でたまたま目にした感動的なスピーチがありましたので紹介します。

国際的なボディビル大会でプロ・ボディビル界の最高峰とされる「ミスター・オリンピア(Mr. Olympia)」で、昨年まで7年連続チャンピオンに輝いているフィル・ヒースの優勝インタビューです。

最後のほうで、彼が言い切ります。

Winning is habitual.
(勝利とは習慣的なもの)

名言過ぎて泣けてきました。
この一文には、二つの意味があるように思います。最初は無理だと思っても一度その頂点にたどり着くとそれが当然のこととなり、以前よりも成長した自分が当たり前となる。そして、もう一つは、毎日の習慣化こそが成長につながっている。

彼は言っています。どんなに辛いことがあってもジムに行った。とにかく、筋トレをした。そして、鏡の中の自分に問いかけた。「自分に負けてはいないか」と。

46歳のスタートの日に、日々の継続の大切さを改めて思い知らされました。私も今まで通り、また英語と筋トレを継続していきます。


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原点回帰の英語指導

2018年02月16日 | 指導現場にて
46回目の誕生日を迎えました。

この一年は、大学入試の変革を控えて、英語教育にも大きな変化が訪れる予感がします。大学入試の4技能化とは言いつつも、スピーキングだけを声高にして受験生の不安を煽り、表面的な対策に終始した結果、結局、真の力がついていない状況。多くの人がそんな危惧を抱き始める潮流を感じます。
本物の英語力とは、正確で速い「読む力」が礎になります。今こそ原点回帰の時。大学受験英語の王道参考書『基礎 英文問題精講』のはしがきにある、中原道喜先生の言葉を紹介します。
順調な進歩は、しっかりした基礎によってのみ保証され、豊かな実りは、着実な努力の積み重ねによってのみ約束される。

己の信念を曲げず、大学受験英語を通した本物の英語力を培う指導をしてまいります。


五十路の足音が忍び寄るのを感じていますが、だからこそ、それに抗うべく日々の筋トレとランニングにも力が入ります。

今までは7kg×2個のダンベルを使っていましたが、筋トレが2年近くも継続できているため、46歳になる自分への誕生日プレゼントとして、20kg×2個のダンベルを購入しました。相当な負荷アップになります。
英語と筋トレ・ランニング。コアな世界を追求します。


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瞬間のための練習

2018年02月15日 | 閑話
オリンピックの特番で、長野オリンピック金メダリストの船木和喜さんをよく見かけます。選手目線と素人目線の両方からの解説は非常に明解で分かりやすいです。その船木さんがノーマルヒルのスキージャンプについて、次のようなことを話されていました。
たった3秒間という“感覚”の競技。考えてから体を動かしても間に合わない。無意識のうちに体の動きを修正するには経験がすべてなので、練習するしかない。
大学受験やTOEICでも同じことが言えますね。基本知識の出し入れが無意識のうちに瞬時に出来るようにする。そのために、日々の勉強がある訳です。

大学入試やTOEICなどの試験では、60分~120分で、英語力が判断されます。長い年月をかけてやってきたことがたった2時間足らずで見極められる訳がないと思っても、実力通りの結果が出ます。これは実は合理的で当然の果実です。

早慶などの難関私立大学の受験がまさに佳境、そして、国公立二次試験まであと10日と迫っています。本番の舞台で最高のパフォーマンスを出すために、勉強という名の日々の単調なトレーニングを積み上げていくしかありません。その瞬間まで、油断なく、抜かりなく・・・。


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英字新聞で旬の英語を読む

2018年02月14日 | 英語勉強法
オリンピック期間なので、英字新聞もオリンピック関連の記事が満載です。競技結果はもちろん、政治リーダーの会談など話題に事欠かず、旬の英語に触れながらボキャビルができる最高の教材となります。

以下は、開会式当日の様子を伝えた The Japan News の記事にあった単語です。

bearer 所持人
flag bearer 旗手
dope 麻薬;まぬけ、とんま
squad 選手団
counterpart 同地位の人
bilateral 2国間の
trilateral 3国間の
provocation 挑発
sanction 制裁
abduction 拉致
覚えておきたい語彙ばかりですね。中には英検1級で頻出のものもあります。

英字新聞はレベルが高いと感じてしまう英語学習者も多いかも知れません。私も英検準1級を目指していた大学時代、英英辞典を使いながら The Japan Times を四苦八苦して読んでいました。しかし、当たり前ですが、すべての記事を読む必要はありませんし、そんな時間もありません(笑)。自分の興味ある記事だけを読み、その中でどうしても気になった語彙だけを辞書で調べて覚えるようにするといいでしょう。私はスポーツ面の、特に大相撲の記事を好んで読んでいました。そこから英字新聞に対する違和感が消え、少しずつ読める記事が増えていきました。

英字新聞を毎日購読する必要はありません。一日の英字新聞で一週間利用することもできますのでコスパもいいです。是非、チャレンジしてみましょう。


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本物の英語力

2018年02月13日 | 指導現場にて

英語の4技能「読む・聴く・書く・話す」のうち、なぜか「話す」だけがその最高峰として解される傾向が強く、「中高6年間も英語を学んでいるのに、簡単な会話すらできない」とはよく言われることです。

しかし、最近になって、「読む」力回帰の趨勢が見られるようになってきました。事の重要性にようやく気づき始めたか、というのが英語の指導現場に身を置いている者の一人としての感想です。

「読み書きはできるが話せない」もよく聞く常套句ですが、英文を正しく読めている人がどのくらいいるのでしょうか。試しに公立高校の入試レベルの英文を読ませてみたら分かると思います。

中学卒業時に、中学卒業レベルである英検3級にどの位の生徒が合格できているのでしょうか。
高校卒業時に、高校卒業レベルである英検2級にどの位の生徒が合格できているのでしょうか。

正しく英文を読めるようにし、その正確さとスピードを上げていく勉強をしていけば、書く力と話す力は自ずとついてきます。そして、日本人が英語が出来ない原因のすべてを学校教育に追わせるのも止めなければなりません。「英語表現」「オーラルコミュニケーション」など授業名を変えただけで、英語は出来るようになりませんし、むしろ逆効果です。オーラルやスピーキング中心主義に英語教育政策の舵を切ったため、英語のレベルがむしろ落ちてしまったことを認める時が来ているように感じます。

同時通訳の神様と言われる國弘正雄さんの『國弘流 英語の話しかた』には、こんなことが書かれています。

「彼ら(=英語ができる人)には、英語なんて自分で努力するもの、という心意気があるのです。そういう人は、中学・高校でどんな教師に教わろうが、どんな教え方をされようが、結局自分で道を開いていきます。」(339ページ)

的を射たり、と言った感じです。小学校における英語必修化の議論さえ空しく感じられます。英語の早期教育だけを特別視して議論するのはおかしな話。いくら早くから英語に触れたからと言って、絶対できる様にはなりません。算数は皆小学校1年生からやっていますよね。でも、中学・高校では他教科に比べて数学嫌いの数ときたら半端ではありません。むしろ英語好きの方が多いくらいです。

英語だけを、しかも「話す」力のみを取り立てて、表面的なことだけを変えても何も変わりません。現場にいる教師の混乱と生徒たちが犠牲になることだけは避けなければなりません。付け焼き刃的ではない本物の英語力を養う筋道を示す英語政策が求められています。



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経験値を高める

2018年02月12日 | ランニング・筋トレ
昨日は、高遠だるま市で鉾持神社の階段往復600段の階段を上り下りした後、11km・64分走をしました。

私は走る時、食事をしてから1時間以上時間を空けてますが、昨日は参道の屋台で食べた京風ねぎ焼きと焼きそばが胃にもたれて、走っている時にどこか吐き気を遠くで感じていました。しかし、走りながら自分の体調と相談して、ペースを変えつつ走り終えることができました。

TOEICで満点を取れていなかった時、その原因を完璧な環境に求めていました。しかし、どんな状況下でも普段通りの実力が発揮できるようにすることが毎日勉強する意義だと気づき、それからは想定外のことが起こっても、緊張することなく落ち着いて臨めるようになり、満点もとれるようになりました。

5月のハーフマラソン大会まで、様々な条件下で走りの経験値を高めておきたいと思います。


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大会に向けて

2018年02月11日 | ランニング・筋トレ
5月のハーフマラソン大会に申し込んでから、日々のランニングと筋トレの内容が充実してきました。日々のランニング距離とタイムはもちろんのこと、筋トレは腹筋と体幹を意識したものになっていて、仕事とトレーニングの心地良い疲労で、毎日が充実しています。

ある日のトレーニングメニュー
・7kmのランニング
・ダンベルを使ってサイドベントを左右30回
・ダンベルを使ってサイドレイズ30回
・プッシュアップバーを使った腕立て伏せ120回
・クランチ・シットアプを50回

この位やっても疲れませんし、すでに日課になっています。高タンパクの食事も意識し、アスリートのような生活を送っています(笑)。

英語学習におけるTOEICや英検も、学習者にとっては大会のようなもの。その大会を目指して、いかに日々の努力を積み上げるかで、英語力の伸び方も変わってきます。


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英語を話す時の意識

2018年02月10日 | 英語勉強法
英検一次試験の合否が発表され、3級以上の一次合格者は二次面接対策を行っております。

準2級以上の受験者を最も悩ますのが、個人的意見を求められる最後の2問です。自分がそう思う理由を二つ上げるのですが、これがなかなかどうして、英語がスムーズに口から出てこない。

その原因は主に次の二つが考えられます。

①難しすぎる日本語で考えている。
②動詞部の選択意識が弱い。

①について。よく、「英語で考えろ」というアドバイスがありますが、幼少期から海外に何年も過ごした帰国子女でもない限り、それは無理です。日本人は日本語で考えて、それを英語に変えて発話するでしょう。だから、私はあえて「日本語で考えろ」とアドバイスします。ただし、格好良すぎる日本語ではなく、英語にしやすい平易な日本語での発想が求められます。

そして、その流れで②がポイントになります。日本語は結論である動詞が最後に来ますが、英語は主語の次に動詞が来ますので、多くの日本人がここで止まってしまいます。平たい日本語で考えたら、次に動詞部を決めるという意識が大切です。動詞“部”と書いたのは、動詞の時制と助動詞の有無の決定が求められるからです。
They should spend more time reading books. と言うべきなのに、
They spend more time reading books. と言ってしまえば、彼らが習慣として既に本を読んでいることになり、言いたいことが正しく伝わりません。

過去問を使って練習も大切ですが、最も簡単にできる対策は、一日の出来事を振り返って、英語で独り言を言うことです。自分の行動・感じたことを英語で発話する訓練は、私も留学時に毎夜やっていました。それが今のスピーキング力の礎になっているといっても過言ではありません。

英検二次面接まであと一週間。出来る限りのことをやり、本番に臨みたいですね。


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仮定法と長野オリンピック

2018年02月09日 | 指導現場にて
学校で仮定法を習った高1生が「難しくて・・・」と口にすることが多いです。

私:「そもそも仮定法って何だ?」
生徒:「『もし…なら、~するだろう』っていう・・・」
私:「それでは普通の if や未来形と変わらないぞ」

これはよくあるやりとりです。いや、仮定法が分かっていない生徒のほぼ100%が上のように答えてしまいます。分かっているようで、実は理解していない。勉強において大切なのは、学んでいることを第三者にでも分かるように説明できるようにすることです。

「仮定法って何?」って聞かれたら、私が思うに「○○の〇〇」と、簡潔にたった5語で説明できなければなりません。(○○には何が入るか、考えてみて下さいね(^^))

そして、

If it rains, I will stay at home.
If it rained, I would stay at home.
If it had rained, I would have stayed at home.

の3文をきちんと訳せて、訳には直接表れないニュアンスまで説明できるようになれば、仮定法を理解できたことになり、もう得意な単元になっているでしょう。

仮定法と言えば、長野オリンピック当時、世の中にはようやくメールが普及し始めました。しかし、携帯電話もまだ普及していない時代。長野駅前の特設ブースでは、選手にメールを送って応援しようというサービスが行われていました。当時、日本のCMにも出て人気が凄かった女子フィギアスケートのエレーナ・リアシェンコ選手に次のようなメッセージを送ったのを思い出します。

If I were a bird, I could fly to you and encourage you.


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