娘が産休に入り、しばらくしてこんな物が届いた。
出産のために一年間を供にした生徒達の思いが目一杯詰まっている一冊。
大分前の日記でも書きましたが、小学校1年生と2年生の2年間の間に 8人の担任が病休で交代。
年に4人も変わるという異常な状態だった某クラス。
理由は、モンスターペアレント。
3年生になったのに、まともに文字が読めず(国語が出来ず)、九九の計算もろくに出来ない、 なにより次々に変わる
担任の先生に対する不安定な生徒達心と不信感、そして諦め。
これによりクラスの教育が完全崩壊状態だった。
家の娘が、起死回生を願う行政からそんな学校に送り込まれて、この1年間で国語力は平均で80点以上、九九も問題なく出来るようになり、
体育や他の生活面、その他全てに渡り大きく向上させることが出来た。
そして、モンスターペアレントからのクレームも消滅。
ただ、その代償は3つもできた円形脱毛症。
「医者からは必ず治りますよ!」といわれても、 若い女性にとっては非常につらくて激しいストレスの掛かる物だ。
恐る恐るだった子供達もすっかり懐いて、 休み時間になると、どっと生徒に取り囲まれてしまい、 「次の準備で職員室に行くのが大変」と言っていた娘ですが、
時はあっという間に過ぎ去って、産休という事で、生徒達とのお別れの時が来てしまったわけです。
出産で学校を離れるという話を聞いた生徒達から、秘密裏に手紙を送りたいという要望が他の先生に寄せられて、それをとりまとめて一冊の本にしてくれたらしいのですが、
中身をみると、結構な文章量。 おっとと!
一人一人が色々な思いや思い出を綴っていて、自由に書き込まれた絵やイラスト、そうした物が沢山詰まっていた。
娘が生徒達と携わった”一つの時”としての集大成がここにあるわけだ。
後二月で生まれてくる我が子と、どう向き合うのだろうか?そして、その後再び教室に立つ娘は、もう母親としての先生でもある、
この先どんな人生を歩んでいくのかは判らないが、 その娘を育てた一人の父親として、この先も温かく見守って行こうと思う。
翔