GetUpEnglish

日常よく使われる英語表現を毎日紹介します。毎日日本時間の午前9時までに更新します。英文執筆・翻訳・構成・管理:上杉隼人

GetUpEnglishについて

毎日更新! GetUpEnglish Updates Every Day! Since April 1, 2006 (c) 2006-2025 Uesugi Hayato(上杉隼人)

『桐生タイムス』連載「永遠の英語学習者の仕事録」【32】(2023/11/25)

2023-11-26 22:45:47 | 桐生タイムス
 GetUpEnglish――毎日更新。
英語表現を適切な翻訳例とともに記録する。

 a little favorのlittleは、日本語の「ちょっと」とか「小さな」とか「ささやかな」と同じような意味で用いられる。実際、それはまったく「ちょっと」でも「小さな」で「ささやかな」お願いではなかったりする。

 “Can I ask you a little favor? Lend me 2 million yen. I promise to pay you back someday.” 

 「ちょっとお願いがあります。200万円ほど貸していただけないでしょうか? いつか必ずお返ししますから」   


このsomeday(いつか)とは一体いつのことか? これを明確に定義できる言語はまず存在しない。(2006/04/01)


 上杉隼人は2006年4月1日に英語学習ブログGetUpEnglish(https://blog.goo.ne.jp/getupenglish)を立ち上げて、以来、今日までほぼ17年7カ月、毎日更新している。
 今月の「永遠の英語学習者の仕事録」は、このGetUpEnglishをご紹介したい。

★   ★   ★
 基本的には、毎日の読書、編集業務、翻訳作業、英語学習において気づいたぜひ覚えておきたい英語表現を紹介している。

 prodigiousは、「巨大な, 莫大な」「感嘆すべき、驚異的な」

“His novel achieved prodigious success worldwide.”

「彼の小説は世界中で驚異的な成功を収めた」(2023/10/12)


do byは「…に対して尽くす、…を遇する」


“He didn't feel the company did right by him, so he decided to look for a new job.”

「彼は会社に正当に扱われていないと感じたので、新しい仕事を探すことにした」(2023/11/17)


 scarcely(やっと、かろうじて)がcouldなどの「推量の助動詞」と比較級と合わせて使われる時には注意すること。


“There could scarcely be a better opportunity to showcase your talent than this upcoming audition.”

「今度のオーディション以上に、あなたの才能を披露するよい機会はあり得ない」(2023/07/09)


 上杉の専門はアメリカ文学なので、アメリカ文学の「埋もれた」古典も時々紹介している。

Man's youth is a wonderful thing: It is so full of anguish and of magic and he never comes to know it as it is, until it has gone from him forever. It is the thing he cannot bear to lose, it is the thing whose passing he watches with infinite sorrow and regret, it is the thing whose loss he must lament forever, and it is the thing whose loss he really welcomes with a sad and secret joy, the thing he would never willingly relive again, could it be restored to him by any magic. ―― Thomas Wolfe, Of Time and the River 

 人間の若さはすばらしい。たいへんな苦悩と魔法にあふれていて、自分から永遠に離れてしまうまで、人はその通りに理解できない。失うことが耐えられないものであり、自分から過ぎ去っていくのを測り知れない悲しみと後悔の念をもって見つめるものであり、その喪失を永遠に嘆き悲しむものであり、失うことを悲しみと密かな喜びをもって実際に受け入れるものであり、魔法をもってすれば再生が可能だとしても、ふたたびよみがえらせたいとは決して思わないものである。―― トマス・ウルフ『時と河について』


 日本語ならではの表現も英語にして紹介している。


 日本語の慣用句に「取りつく島がない」がある。さて、これはどんな英語にしたらよいだろう。

 wouldn't (even) give someone the time of day(今何時かということさえ教えてくれない)という表現が使える。

 共同事業をやらないかと彼にもちかけたが、取りつく島もない。

 I approached him about the possibility of a joint venture, but he wouldn't even give me the time of day.


『鬼滅の刃』をはじめ、日本のアニメーションのセリフも英語にしたりする。


「生殺与奪の権を他人に握らせるな!!」(富岡義勇)

“Don't take from me the power to spare or take the lives and property of the people.”(2023/05/01)


俺は俺の責務を全うする!! ここにいる者は誰も死なせない!!(煉獄杏寿郎)

“I will fulfill my duty!! I won’t let anyone here die!”(2020/12/31)


 そして上杉の現在進行中の翻訳や活動についても報告している。


"Following to a courtesy call on Midori City’s mayor in March, I am paying an official visit to Kiryu City’smayor today."

「3月はみどり市の市長に表敬訪問したが、本日は桐生市の市長に表敬訪問する」(2023/09/29)


「日常よく使われる英語表現を毎日紹介します。毎日日本時間の午前9時までに更新します」とTOPページで宣言しているが、最近は更新がどんどん遅れてしまっていて、GetUpEnglishどころか、GoodAfternoonEnglish、GoodEveningEnglish、はてはGoodNightEnglish化してしまっている。
 それでも日々の編集業務と翻訳作業において出会った英語表現(英日、日英ともに)を、適切な翻訳例とともに記録しておきたいから、永遠の英語学習者として活動できるかぎり続けてみたい。
 皆さま、どうか今後ともGetUpEnglishをよろしくお願いします。
 Please keep clicking on GetUpEnglish! 

翻訳書は90冊、桐生発祥の講談社からの翻訳書は50冊になる。9月29日、荒木恵司市長を表敬訪問し、講談社の本を贈って歓談した。

上杉隼人(うえすぎはやと)
編集者、翻訳者(英日、日英)、英文ライター・インタビュアー、英語・翻訳講師。桐生高校卒業、早稲田大学教育学部英語英文学科卒業、同専攻科(現在の大学院の前身)修了。訳書にマーク・トウェーン『ハックルベリー・フィンの冒険』(上・下、講談社)、ジョリー・フレミング『「普通」ってなんなのかな 自閉症の僕が案内するこの世界の歩き方』(文芸春秋)、『続ディズニーテーマパークポスターコレクション』(講談社)、『ディズニー ふしぎの国のアリス タロット』(河出書房新社)など多数(日英翻訳をあわせて90冊以上)。2023年後半最大の話題書の1冊を訳了し、次の大作を鋭意翻訳中。
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INTRINSICALLY, INTRINSIC

2023-11-26 06:36:57 | I
 副詞intrinsicallyは「本質的に、本来」
 今日のGetUpEnglishはこの語を学習する。
 3例挙げる。

○Practical Example
"Honesty is intrinsically valuable in any relationship."
「どんな関係においても、正直であることは本質的に価値がある」

"This material is intrinsically durable, making it perfect for outdoor use."
「この素材は本質的に耐久性が高く、屋外の使用に最適です」

"Art is intrinsically subjective; what appeals to one person may not appeal to another."
「芸術は本質的に主観的であり、ある人には訴えるが、別の人には響かないこともある」

●Extra Point
 形容詞はintrinsic([性質・価値などが]本来備わっている、固有の、本質的な)。2例挙げる。

◎Extra Example
"The intrinsic value of a diamond is based on its rarity and quality."
「ダイヤモンドの固有の価値は希少性と品質に拠る」

"The intrinsic beauty of nature is awe-inspiring."
「自然固有の美しさに、人々は畏敬の念を覚える」

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