
すばる舎のイェール大学出版局「リトル・ヒストリー」シリーズの新たな1冊『若い読者のための考古学史』は本日刊行される。
本書は原稿から編集段階までずっと見てきた。
本日のGetUpEnglishも昨日につづいて、本『若い読者のための考古学史』で印象に残ったフレーズを対訳で紹介する。
Woolley was an inspiring leader – one of those rare people who are never at a loss. He also had a lively sense of humour, essential when dealing with the shifting sands of local politics and a workforce that was given to violence if dissatisfied. Respect was his motto, but he could also be firm. When a local official refused to issue an excavation permit at once, Woolley just smiled. He produced a loaded revolver and held it to the man’s head. The official raised his hands in terror and said there had been a mistake. Minutes later, Woolley left with the signed permit.
「ウーリーはまわりを奮い立たせるような指導者で、なにがあろうと目的を見失うことのない稀有な存在だった。いきいきとしたユーモアのセンスも抜群で、これは変わりやすい現地の政情を読んで動くときや、不満を力で解決しようとする作業員たちに対応するときに不可欠な才能だった。他人への敬意を第一に掲げていたが、大事なときには一歩も引かなかった。いちど地元の役人が発掘許可証の発行を拒んだことがあったが、ウーリーはただにっこり笑って、弾をこめた拳銃を取りだすと相手の頭につきつけた。役人はおびえきって両手を挙げ、手違いがあったと言った。数分後、ウーリーは許可証を手に帰っていった」(『若い読者のための考古学史』187ページより)
excavationは「発掘」。まさにこの本のキーワードだ。そしてこの本は索引をできる限り充実させた。「発掘」だけでも次の項目があり、次に記した参照すべきページを拾っている。
発掘
~と技術..........44, 148, 152, 189, 234, 291, 370
~におけるロボットの利用.......................333
科学的~
......16, 85, 87, 144, 146, 186, 234, 292, 295
水中~..............................................295, 297, 299
垂直~......................................................234, 280
洞窟の~→洞窟(の調査・発掘)
今、考古学はブームかも
「なぜ考古学が重要なのか。それは考古学が、何百年、何千年という長い時間をかけて人間社会がどのような変化をとげてきたのかを知る唯一の方法だからだ」
『若い読者のための考古学史』、ぜひ多くの方に読んでいただきたい。
http://www.subarusya.jp/book/b383417.html
https://www.amazon.co.jp/dp/4799107887