9月3日
門灯の近くの壁にへばりついているオニグモが昨日から網を張り始めた。あのお腹がぺっしゃんこのオニグモである。と言っても、昨夜獲物がかかったようには見えなかったので、夜中過ぎまで門灯をつけておいた。午前1時ごろ、見るとクモはもう網を撤去してしまっていた。そこで消灯した。
今夜は7時だというのに、もう網をかけ始めた。早いね~、獲物かかるといいね~と言いながら上を見上げている。大きなハエが門灯の周りをうるさく舞っている。あれがかかるといいんだが。で、玄関の中の灯りもつけてみた。と、ハエが網の近くに寄った。網に触れたかどうか分からないうちに、クモはハエを捕らえた。すばやい。よかった、よかった。これは証拠写真。毎度のことながら、クモのいる場所が高いので、椅子に乗って、出来るだけ腕を伸ばして、勘でシャッターを切っているのだ。クモは獲物の網掛けに余念がないが、でもフラッシュはクモもいやだろうと、ISO1800でノーフラッシュで撮った。ブレ、ピン甘、覚悟の上。白く見えるのが糸を巻きつけられたハエ。
たぶん、コクサグモだと思うけど、玄関のひさしの壁に棚網をはっている。下から透けているので、クモの動きがよく見える。棚の中にムシが入ってきたら、捕まえるのだと思っていたら、回りでムシ、蛾が動くたびにすばやく駆けずり回っている。口近くに来たムシを捕まえた。クモって、待つだけではないんだな、餌を捕らえるためには能動的に動いている。写真を撮りたいがはしごでもないと、とても近づけない。
10時半、外に出てみるとオニグモはもう網を撤去してしまっていた、が、ちゃんと糸巻き獲物は持っていた。ゆっくり食べるんだろう。
9月7日
何を思ったか、ジョロウグモの♂が降りて来て考え込んでいる。「こんなとこに来ても♀はいないよ」
9月8日
椿の木の間にアゲハのさなぎを見つけた。しかし羽化寸前。食べられてしまったもののようだ。幼虫のとき、ハチにたまごを生みつけられたんだろう。Papasanに見せて、「アゲハの羽化率は10%ぐらいなんだってよ、飛んでいるアゲハを見たら、よく生き残れたね、っていつくしんでやらなければいけないよ」と教えてやった。「そんなにきびしいの。今度からそういう目で見るよ」
オニグモがいつもの場所にいない。いつもの場所にいたのはコアシダカグモ。えっ??探すとオニグモは30cmほど下に、下を向いてぶら下がっていた。コアシダカグモが怖かったのかな。
コアシダカグモ
両方とも望遠で撮った。
9月9日
昼間はコアシダカグモはオニグモのいた隅に両足をまとめてまるで蝶か蛾のようにへばりついていた。一方オニグモは門灯の横の天井にこれまたへばりついていた。夕方、見るとオニグモのいた場所にコアシダカグモがいる。オニグモは?どこにもいない。「まさかあんた食べちゃったんじゃないよね」とカサの先で、トンと天井をつついた。クモが少し動いた。でも獲物を持っているようには見えない。???
9月10日
コアシダカグモの姿も消えてしまった。残っているのはコクサグモだけ。
あらあら、ザトウムシが捕まった。夕べ、カナブンがオオヒメグモの網にかかっていたが、今朝、もう切り落としてある。カナブンをよくよく見たが、どこを食べたんだろう。
9月11日
アジサイの葉っぱの上にクモ発見。ハエトリかな、とやたらと写真を撮った。で、位置を変えようと葉っぱを動かすと、クモがポトンと落っこちた。なんだ、死んでいたんだ。写真を取り込んで見ると、何かに食べられてしまった残骸みたいだ。
9月12日
朝顔やつるべとられてもらい水
ウズグモに干し竿とられて・・・ウズクモが棹の間に水平網を張った。ここに二つ、でもそれぞれ渦の感じが違う。と、蚊の大きいのが引っかかった。そこでよくよく見ると真ん中の隠れ帯のような渦の周りに大きな網がきれいに張られていた。蚊がかかったのはその隅の方。でも真ん中のウズクモは急いで行く様子もない。ウズクモには大きすぎる獲物なのかな。
しばらくして行くと、ウズクモが真ん中から離れて獲物に近づいていく。蚊はまだ足を動かしている。またしばらくしていくと、獲物に取り付いていた。うん?ウズクモって、獲物を糸で巻かないのかな。???
9月13日
玄関の上がり口の上から、何かぶら下がっているのが見える。クモかな、それとも餌の残骸かな。イスを持ち出してみたが、黒い点しか見えない。しかたがない、カメラを持ち出して写真に撮った。オニグモだ。玄関の外から中に入ってきたんだ。元気で、よかったね。昨日、今日と寒いけど、まだ獲物はいるからね。
夕べトイレにいたアシダカグモ、大きいけど♂だね。ここんところ♂ばかりにお目にかかる。♀はどこ?
今日は寒いくらいだ。
きれいな蛾がいた。まずは記念撮影。そしてオニグモの網につけてやったのだが、オニグモ逃げて、蛾は命拾い。どこかへ飛んで行ってしまった。
9月17日
雨が降った。台風の影響だろう。
ちょっと雨がやんだので、外を見回ってみた。大きな網はジョロウグモだ。押すが複数いるのもある。チュウガタシロカネグモの水平網を張って頑張っている。ゴミグモも健在。ウズグモもカグヤヒメグモもコガタコガネグモも姿を消してしまった。
家の中のオオヒメグモは健在もいいところ。陶器の鉢に網を張ってしまったので、使えないよ、困ったよ。
台所で夕餉の支度をしていると動くものあり。急いでメガネをとりに戻る。たぶん、ハエトリだね。ムツバハエトリかな。
フィールド図鑑に「♂は黒い触肢が目立つ」とあったので、これだと思ってしまった。県別クモ類分布図のCDを買ったので、さっそくそれで調べたんだけど。
9月23日
台風の影響だろう、風が強い。
でもカメラを持って外に出る。目に付くのはほとんどジョロウグモの網だ。網には♂も隅っこの方にいるが、真ん中の♀もお尻の赤い色も目立ってきた。
ハランの陰に、いたいた、コガタコガネグモが。あれ~、この子、2本脚がない。去年、みるかしひめさんが寿命が尽きるの前に自切することもあると言っていたけど、あるいはそうかもしれない。
2階の踊り場のところにオオヒメグモが網をはっている。下は虫の死骸だらけだ。 それを片付けようと、シートをはずすと、クモは一匹飛び出した。しましまグモ。たぶん、玄関にいた子だな。急いでカメラをとりに戻る。PCに取り込んで見た。さ~てだれだろう。アシダカのチビか、コアシダカのチビか、アワセグモか??体長10mm。
アシダカグモ科の幼体ということだ。
アワセグモというのは、いまや絶滅危惧種に入る貴重なクモだそうだ。おそらくお目にかかることはないだろうが、アワセグモはそういう種もなのだなぁ。
そうそう、写真を撮るために網を壊されて、憮然としているオオヒメグモ。でもきれいだよ。
9月4日
シロカネグモが目立つ。もちろんジョロウグモの網はもっと目立つが。
シロカネさん、いいムードでしょう?
なんか、ここんところジョロウグモの向こうをはってシロカネが目立つ。
あいかわらず、物干し棹は占拠されている。
でも、棹の網は無意識に壊してしまうことの方が多い。
それでも懲りずにシロカネはすぐ張りなおす。その作業の早いこと!
コガタコガネは風で飛ばされたのか、ハランから1mぐらい離れたクチナシの枝に網をかけていた。
リンドウの鉢に日をあててやろうと、ウサギのケースの上に置いておいたら、なんとジョロウグモがそこを支点に網をかけてしまった。しかたがないしばらく貸してやろう。
9月25日
「朝グモだ。おはようって下りて来た」と朝からオジサンが騒いでいる。
「どれどれ」と眠気眼をこすりながら出て行く。
「オオヒメグモの♂だよ。でもせっかくだからモデルになってもらおう」
とMOのプラスチックケースに入ってもらった。
「まだね、自分の目がボケているから、小さいものはフォーカスできないんだよ。それにクモの動きが早いしね」
と言いながらパチパチ撮る。
「そんなに撮るの」
「こんなに撮ったって、撮れてるのは数枚だよ。そういう意味じゃぁ、デジカメはありがたいね、
じゃんじゃん撮って、じゃんじゃん捨てられる」
未だに銀塩派で写真としてはデジカメは否定しているけど、クモの写真に関しては有効度大。しかもマクロに慣れてしまったので、ときどき望遠の勘が狂うようになってしまった