橋下徹の沖縄が望む負担軽減とはズレたオスプレイ一部訓練の本土で受け入れ提言は雑魚の考えに過ぎない

2013-06-15 07:52:55 | Weblog

 大阪府内33市構成の市長会会長・森山一正摂津市長が6月11日(2013年)、大阪府庁を訪問、米軍新型輸送機MV22オスプレイの訓練の一部を八尾空港(同府八尾市)受け入れを表明した橋下徹と松井一郎府知事の構想に対して口頭で抗議を申し入れたという。

 森山摂津市長「いたずらに府民の不安をあおっただけで、沖縄の基地負担軽減につながっていない」(琉球新報

 勿論、この抗議に対して我が橋下徹独裁者は黙っていない。6月13日の記者会見。

 橋下徹「沖縄が負担しているリスクを考えたら、(八尾市民の)抽象的な不安は、どうってことない」

 量できたか。

 だが、量がすべてではない。日本ではすべての種類合わせた自動車の保有台数は80000万台近くだそうだが、登録した自治体でのみ走るわけではないから、自治体別の保有台数とは別に走っている台数の多いエリア程自動車事故は多いのが一般的で、自動車の量と関係するが、北海道の場合は保有台数にしても走っている台数にしても少ないにも関わらず、飛ばしやすい直線道路が多くて、大事故が多く、人口10万人当たりの事故率は都道府県別では20位以下でありながら、死亡事故率は同じ人口10万人当たりで最高という逆の現象を示していることは自動車台数という量が決定する問題ばかりではないことを示している

 いわば沖縄の訓練の量と比較したオスプレー訓練の本土一部を引き受けの量の少なさが安全を常に保証するわけではない。

 だとしても、沖縄の負担を一部ではなく、等分に本土が引き受けるべきだとは考えている。

 しかし橋下徹は「沖縄が負担しているリスクを考えたら」と言って、沖縄が抱えているリスクを認識している。当然、オスプレー訓練の一部本土移転は、沖縄のリスクの本土への一部分散を意味していて、受け入れる側は沖縄のリスクの一部受け入れを伴う。受け入れるについてはその覚悟が必要となる。

 このことは沖縄の基地負担軽減のために1997年に始まり、今年で13回目だという北海道陸上自衛隊矢臼別演習場での沖縄米海兵隊実弾射撃訓練受け入れが証明している。6月11日(2013年)、沖縄米海兵隊の矢臼別演習場での実弾射撃訓練中に砲弾が演習場外に着弾する事故が発生。

 原因は米海兵隊員の基本的な安全手順を怠った人為的ミスだそうで、矢臼別演習場が大阪市の4分の3を占める広大な土地を有していて、自衛隊では最大規模の演習場だということだが、人為的ミスが時にはその広さ=安全条件を無意味化してしまう一つの例であろう。

 着弾地点は草地の広がる国有地で周囲に民家がないということだが、これが八尾空港のような周囲が住宅密集地となると話は違ってくる。

 それを国政政党の共同代表者という地位にありながら、「抽象的な不安」で片付ける。

 訓練の一部受け入れを言うだけではなく、矢臼別演習場での沖縄米海兵隊実弾射撃訓練受け入れが象徴的に示すように訓練の一部受け入れは沖縄のリスクの一部受け入れを意味すること、沖縄のリスクの公平な負担を言うべきだろう。

 だとしても、沖縄が基地に関する負担軽減の核としている認識は普天間飛行場の県外移設であって、各訓練の一部本土受け入れではない。この点が橋下徹の最大の認識の間違いであろう。

 自民党の7月参院選公約が「米軍普天間飛行場の日米合意に基づく名護市辺野古への移設を推進」とするのに対して自民党沖縄県連の同参院選地域版公約(ローカルマニフェスト)は「米軍普天間飛行場の県外移設を求める」と明記しているそうだ。

 理由は「辺野古移設を主張しては選挙に勝てない」からだそうだが、この理由自体が沖縄が総意とする負担軽減の核が米軍普天間飛行場の県外移設であることを物語っている。

 当然、沖縄は普天間基地の県外移設を沖縄の負担軽減の象徴としているはずだ。

 橋下徹は沖縄のこの総意としている負担軽減の核、負担軽減の象徴に反して訓練の一部沖縄県外移転のみの提言で、さも大した提言をしたかのように得意になっているが、この大きなズレは沖縄から見た場合はケチな提言でしかないはずで、雑魚の考えと言われても仕方がないだろう。

 勿論、安倍政権にしても訓練の一部本土移転を以って沖縄の負担軽減を果たせるかのような態度を取っているが、それが沖縄が望む核とし、象徴としている負担軽減とは大きなズレがあることに変りはない。

 真に沖縄の基地負担軽減を望むなら、普天間基地の県外移設しかないだろう。

 逆に普天間基地の辺野古移設はいくら訓練の部分的本土移転を果たそうとも、沖縄に対する負担継続を意味し、象徴することになるはずだ。

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